じっくり整備していくつもり。まずはRF-周波数変換部。

写真は大きいサイズ。ダウンロードするなり、詳細確認可。

ラジオに基板2枚あり、後ろから見て、左側(パリコンの隣)の基板はRF-周波数変換に関するものだと推測する。基板のほとんどはバンドスイッチ(写真の左からMW(AM)、SW1、SW2、SW3、PH、電源ON・OFF)。スイッチの左の4つは大きく(縦サイズが長い)、右の2つは小さい(縦サイズが2/3ぐらい)。スイッチの裏と基板とのカラーは近いので、気づきにくいが。

PHはPhone In端子につなぐためのスイッチだと思う。それを使えば、ラジオをAFアンプとして使うことが可能になるだろう。今回はこれを使って、AF部の動作確認や点検に使えるかもしれない。

トランジスタ2つは判読困難だが、基板から外して確認したところ、Matsushita(松下)製 2SA103DA、2SA104 の2本であることは間違いなし。ゲルマニウムTR。2SA104はローカル発振、2SA103は周波数変換に使われている。

電解コンデンサは1つのみ、9Vの電源にまたがっていて、インピーダンスの低減という役目を果たしているようだ。容量については角度が邪魔で、未確認。

2SA103はいまでは販売されている模様。スペックは以下の通り。ネット上にあるデータシートはここ(信憑性は不明、あくまでも参考程度)

製造元:松下電器産業株式会社
構 造:ゲルマニウムPNPドリフト型
【最大定格】
コレクタ・ベース間電圧: 40V
コレクタ電流     : 10mA
コレクタ損失     : 60mW
遮断周波数      : 35MHz

基板はほかに、多くはコンデンサ。ワックスで固めた2つは0.01μF(ペーパーコンデンサか)。抵抗器は5つ。

RF-中間周波数変換部はMWにおいては正常。SWにおいては、信号の弱いラジオ局は問題ないが、強い信号では発振気味、喋っていることは却って聞き取れない。後でわかったことだが、トランジスタ2SA103が生きていないからだ。

電解ケミコン1つとトランジスタ2つ。TR1は2SA104、TR2は2SA103。

<追加>

ペーパーコンデンサについては、やはり気になるので、フィルムコンデンサに取り替えた。取り外した2つは、0.01μF/M、JCP-TNN-S、42793、220 M.V、NE (SEC)という表記があった。容量は実測したら約0.025μFに増加している。取り替えたからといって変わったことは感じなく、気持ち的に安心しただけかもしれない。

取り外した、ワークスで固められたコンデンサ

トランジスタ2つはどうしても気になるので、基板から外して測定してみた。2SA104は健在で、HFEは114と出た。2SA103DAは残念ながら死んでいるようだ。

基板から取り外した2本のトランジスタ。片方は死んでいる。

ヤフオクで落札したラジオが届いた。送料約2千円、遥々鹿児島から。落札価格より高いということはないが、それほどの差でもなかった。

トランジスタラジオ Victor 8H-4D。ネットで検索しても、出てくる情報はほとんどない。

MW/SW。SWは3バンド、2-4MHz、4.6-10MHz、11.7-22MHz。
1962年製造開始。ベリ・シリーズのひとつのようだ。なお、ベリ・シリーズは3機種により構成され、下位の7H-3D、上位の11A-7D、および本機種。

トランジスタの数は8つ。ローカル発振、周波数変換、IF増幅2段、AF増幅2段、プッシュプル電力増幅(2つ)といった一般的な回路だろうか。

さて、届いた状態では外観こそまあまあだが、内部は腐食(湿気およびバッテリーの液漏れによる)が酷く、さらに汚れといったらまさに絶句状態。昔はよくアメリカから1930~50年代のカメラを購入していたが、ここまで酷かったものはあまりなかった。やはり日本の気候は物の長期保存に極めて不利、従来の木造建物では湿気にやられてしまうのだろう。

ということで、撮影する暇もなく、到着したラジオをさっさと分解してクリーニングしてみた。ゴムは融着してほとんど溶けていた。錆びた鉄板を磨いたりして、4~5時間の格闘でなんとか撮影できる状態にした。

ただ、嬉しかったことは、外部電源 9Vを繋いだら、ちゃんと鳴いたことを確認した。電流も50mA前後の正常値。ここまで音質のよいラジオは自分の記憶では真空管しかなく、ホームラジオの良さを再確認した。しかし、バンドスイッチの接触不良やボリュームのガリ等、ちゃんと聴くにはまだまだやることがいっぱい残っているはず。

電解コンデンサの交換は必要か、悩んでいるところ。チューニング機構もエアーバリコンの溶けたゴム足等によって、スムーズになっていないことも頭の痛いところ。

携帯型ラジオと違って、こういったホームラジオを置くスペースはふつうの家庭ではそう多くないので、この一台と末永く付き合っていきたい。数ヶ月かけてリペアしていくのも悪くない選択肢ではある。

こういうヨーロピアンデザインのラジオは日本ではあまり人気がなかったかもしれないが、自分にとっては若い頃の憧れだった。さらに欲をいえば、バンドスイッチは独立したものではなく、チューニングノブの外周にロータリバンドスイッチの形になってほしかった。そうすれば、右側はチューニングとバンド切り替え、左側はボリュームとトーン調整、極めて合理的なデザインになる。

最後に、分解した写真を載せておく。組み立てた後の全体写真はこれからの記事に出てくるはず。

正面の一部。バンドが下からMWはやはり変だろう。バンドスイッチ6つもあるのも謎。
後ろから。バッテリー装着板はクリーニングのため外した。
基板の一部。
バーアンテナとバリコン。
底からの撮影。腐食の酷さはまだ残っている。
木製箱の内部。
痛々しい木製箱の底。なんとか補修しないといけない。
木製箱内部の上面に貼り付いている銘板相当の紙一枚。ほとんど売れていなかった?

父の日に届いた。1976年前後製だろうか。韓国製のアメリカ Radio Shack Micronta 22-201Aというアナログマルチテスタ。届いたときには、内部のバッテリー室は電池の液漏れでひどい腐食状態だった。バッテリーと接触する両端子を薄い銅板で自作し、なんとか使えるようにした。

特徴はサイズの小ささだろうか。13 ✕ 9 ✕ 3.5cm。測定レンジの目盛をロータリスイッチの内側につけたところが面白い。DC感度は20kΩ/Vとふつうだが、DCAが実質250mAのレンジしかなく、ラジオ製作等のバイアス電流調整には無理。

ロータリスイッチのづくりはよい。当時の三和に勝てないが、日置よりは頼りになる。また、本個体だけかもしれないが、メータのバランスはよい。出荷後約45年経ったいまでも、どんな角度(つまり、全天球の720度)でメータを眺めても、ゼロからのメータの針のズレはフルスケールの1%、つまり、1目盛りの半分を超えていない。

回路図を見てもわかるように、コスト削減のために、韓国に作らせたり、抵抗器の共用等、多くの工夫をされている。その分、つくりは単純、メンテナンスはやりやすい。

韓国製という根拠は、箱にCUSTOM MFD. IN KOREA FOR RADIO SHACKという英文があること、本体のプラスチックケース裏にKoreaという刻印があること、取説がPrinted In Koreaという表記があること、Korea オイルコンデンサが内蔵されていること等だ。

本商品はなぜ日本にあるんだろう。当時のアメリカ出張で購入したものだろうか。いや、東京で1970~80年代にRadio Shackが事業展開していたことがあり、その時に売り出していた商品か。はたまた、eBay等の出現でオンラインショッピングして日本に来たものか。わからない。

バッテリー端子は急いでつくったので、見た目はよろしくない。バッテリーを装着すると隠されることを自分への言い訳とした。

同じ太さの赤リード線が手持ちになく、白で代用

最後に、貴重な回路図を載せておく。ダウンロードすれば拡大閲覧可。

アナログマルチテスタの復権はありえないけど、子供時代の憧れだったので、格安物があれば、ついつい手を出してしまう。とくに、メルカリのように、送料込みの即購入という誘惑にはなかなか克てない。

ということで、日置(Hioki)3010をゲット。自分にとっては2台目。特徴は何と言ってもその高感度。フルスケール10μAのアナログテスタはそんなに多く存在していなかった。日置はそれのみ。三和は2μAのものまであったが、10μAまでを含むと数機種のみだったはず。無論、高感度ゆえのデメリットもあり、レスポンスが遅い、安定度が良くない等。今回の商品には回路図までついていたのも誘惑のひとつ。

HIOKI 3010 回路図(画像をダウンロードして拡大表示可)

手持ちとの顔合わせ(右は今回の商品)。手持ちは1987年9月製(裏フタの内側に製造年月に関するラベルあり)、今回は1987年11月製。2ヶ月の差しかないのに、見た目による状態の差は歴然。

内部では、ロータリスイッチの回転軸の長さが若干違う以外に、見た目の違いはあまりなかった。内部の作りは設計の問題ではないにしろ、抵抗のはんだ付けは雑で、高級品という気概は感じられない。また、ロータリスイッチは弱々しく、三和のロータリスイッチに関する技術に大きく遅れを取っていた。

さて、肝心の動作確認だが、DC10Vレンジになると5%以上の誤差が出てしまう。DC1V, 3Vは誤差内に収まっているのに。

基板から抵抗器を外して測ったらとくに抵抗値の誤差は認められず、ロータリスイッチを回してほかの測定レンジにセットした場合でも、基板にはんだ付けしなおした抵抗器(R10, 698kΩ)両端の抵抗値は問題ないが、ロータリスイッチを10Vにセットしたら、R10両端の抵抗値は660kΩに低下し、誤差5%を超えた理由を説明する。手持ちはしかし、ロータリスイッチの位置と関係なく、R10両端の抵抗器は変化しない。

不思議な症状だ。ロータリスイッチの接触不良か、余計なところにスイッチオンしたか。

コロナ禍中、在宅勤務のために高価なデジカメはなんとか活用できないか、模索していたが、結局無用の長物だということがわかった。Webカメラにすらなれない。Canonさんが大失敗に気づいてソフトを出したが、Nikonさんはソフト作成の技術力はなく、沈黙のまま今日まできている。情けない。

動画撮影のために、外付けのバッテリーでも手に入れてみようかと考えていたところ、ネット上、「Nikon パワーコネクター EP-5B」という商品を発見。売値は約2千円、いわゆるダミーバッテリーというもの。手持ちのD750、D7200に対応。問題はそれだけでは充電できず、さらにACアダプターを購入しないといけない。そのコネクターもNikon独自仕様のようで、加工しないと市販のACアダプターにつけられないようだ。

自分としてはモバイルバッテリーやACアダプターをつけて使いたいだけ。そのために高価なNikon製パワーバッテリーパックやACアダプターをさらに購入するのも躊躇するもの。

改めて、AliExpressで似た商品を探したら、標準DCプラグ 5.5mm/2.1mm付きを発見。売値12.23ドル(約1300円、送料無料)。単体としての売値は大した魅力を感じないが、その先の電源とあわせて考えるとついAliExpressに手を出してしまう。

5月2日の注文、やっと本日到着、約一ヶ月の長旅。

では、本物のバッテリーEN-EL15と比較してみる。左はEN-EL15、右はダミーバッテリー。

カメラと繋ぐ部分(上の写真)は最も気になるところだが、かなり本物に似た作り方。よく研究された商品かもしれない。

そしてカメラにセット。ケーブルをカメラバッテリー室の脇(ゴムカバー)を通って外に出す。装着時の違和感はとくに感じなかった。

そして、手持ちのモバイルバッテリーを電圧約8Vにセットし、DCプラグを差し込み、動作確認を行う。

問題はなく、ひと安心。リチウムイオン電池は公称電圧が3.7Vだが、充電時の最高電圧は4.2Vまで可能。恐らく本物のバッテリーにリチウムイオン電池が2本内蔵されているので、最高電圧8.4V、公称電圧7.4Vになると推測する。なお、本物のバッテリーには7.0V、1.90Ahと書いてある。

いまになって、高価な一眼レフも時代遅れになったが、外部電圧を8V前後を超えないように気を使う。カメラを壊したらもったいない。

ACアダプターを自作するが、それも8Vの電圧出力が目安。こんな電圧のACアダプターは市販されていないはず。自作か改造が必要だろう。

これで動画撮影はSDカードの容量があるかぎり、何時間でもOK。外出自粛はそろそろ終わったいま、大活躍の時はまた来るのだろうか。

バッテリーは消耗品、いずれ販売することもなくなる。しかし、このダミーバッテリーがあれば、そんな心配は無用。もう一台のために、もうひとつ注文したい。2つもあれば生きている間は安心できそう。

AliExpressから、電源キット「0-30V 2mA-3A DC Regulated Power Supply DIY Kit Continuously Adjustable Current Limiting Protection for school education lab」を見つけた。どういう性能のものか、好奇心に駆られて購入に踏み切った。送料込で4.18米ドル。1月21日発注、1月28日到着、1週間ほどで無事届いた。

パーツは3つの袋に収められていた。PCB基板(プリント回路板。PCB = printed circuit board)のサイズは 84mm x 84mmの正方形。表側のシルク印刷は質がいまいち、擦ると簡単に落ちそう。

パーツは3つの袋に分けられている
PCBの表側
PCBの裏側

回路図や説明書が一切ついてきてないので、ネット頼りに、以下の回路図とパーツ情報をゲットしておいた。

大変重要な電子回路図(クリックすると拡大表示される)
パーツリスト

キットの特徴は本人の理解では2つあげることができる。

  1. スイッチング電源ではなく、従来のリニア(レギュラー)タイプの電源であること。ノイズの発生が少なく、ラジオ等の電源としても通用する。つまり、電源の質がいいということ。
  2. 出力の最大電流を制限できること。キットの最大電流は3Aとの設計値だが、使用中にボリュームを調整すれば、最大電流を2mAから3Aの間に任意に設定することができる。LEDやダイオード等のパーツは、最大電流を20mA以内に設定すれば、実験で壊れることがなくなる。つまり、保護回路がしっかりしていること。

ただし、電子回路図を確認すると、このキットで大事なパーツ、電源トランスの選定に気をつけるべきことに気づいた。というのは、最大電圧が30Vとなっているので、定格出力電圧を30V以上の電源トランスを選ばないとおかしいわけだが、ネット情報では電源トランスの2次側は定格24Vと指定されている。その理由を推測すると、キットで使われているオペアンプ3つはいずれも、TL081という品種によることだ。そのオペアンプの絶対最大定格(Absolute Maximum Ratings)の電源電圧は、データシートによると±18V、つまり、電圧差36Vまでということだ。しかし、電子回路図を見ると、TL081のうち、2つ(U2とU3)はマイナス側の電源電圧は約-5V、プラス側の電源電圧は電源トランスの交流出力が整流・平滑された後の直流最大電圧になっている。

電源トランスの2次側出力電圧は一般的に、出力電流によって、2~3割変動する。定格電流時の出力電圧は定格電圧になっている。たとえば、電源トランス24V/3Aのものだと、出力電流が交流3Aのときに、出力電圧が交流約24Vとなるように設計・製造されているはず。出力電流が少ないとき、極端の場合、出力電流がほとんどない(無負荷)のときに、出力電圧は2~3割程度高くなる。また、整流・平滑後の直流電圧は交流電圧の1.1倍と計算しても大きな間違いではないはず。

そう考えると、定格出力電圧24V×倍率1.3(無負荷時の倍率)×1.1=34.3Vになり、それがオペアンプのプラス側に印加する電源電圧になる。

プラスマイナスの差は34.4-(-5)=39.4V、TL081の最大許容電源電圧を超えてしまう。無論、超えたからといってオペアンプがすぐに壊れることはないが、そういう使い方は避けるべきだろう。

ましてや、定格電圧30Vの電源トランスを使うことは大変危険。それが定格電圧24Vが指定された理由だと推測した。そのことからも、キットの最大電圧/最大電流に偽りがあることがわかった。電源トランスに定格24V/3Aものを使う限り、出力電流が3A時に最大電圧は30Vになることはありえないし、電源トランスの定格電圧を高いものにすると、オペアンプが壊れる可能性が高くなる。

つまり、電源電圧の高いオペアンプ(ネット情報では、OPA445AP=最大電源電圧±50V が推薦されている)を使い、定格電圧30V/3A以上の電源トランスを使うと、やっと電子回路図通りの電源ができると思われる。送られたパーツのままでPCBを完成し、定格電圧24V/3Aの電源トランスを使うと、出力電流の小さい場合には最大電圧は30Vになるかもしれないが、出力電流が3A近くなると、最大電圧が24V近辺に落ちることはやむを得ない。

さて、設計者の意図に沿って、届けられたパーツをそのままPCBにはんだ付けすれば、成功率が最も高いだが、せっかくなので、最大電流を5Aに拡大するようチャレンジしてみた。さらに、手持ちのパーツに合わせ、いくつかのパーツを納得のいくものに変えてみた。

変えたパーツは以下の通り。

  • 整流ダイオード(D1~D4)。秋月電子販売の低電圧ショットキーダイオード45V/10A(型番 SBM1045VSS )。理由は最大電流5Aに合わせるから。
  • オペアンプ(U1~U3)。秋月電子販売の NJM5534D 。理由はNJM5534Dの許容最大電源電圧は±22Vで、予想される電源電圧の約39Vを上回り、多少安心するから。ただし、後述することだが、オペアンプを変えると、電子回路の一部を合わせて修正しないといけない。
  • R1(2.2k / 1W)を 酸化金属皮膜抵抗 2.2k / 2W(千石電商が販売、単価20円)にした。その抵抗器はブリーダ抵抗といわれ、エネルギーを無駄に消費するだけのものだが、目的は電源トランスの最大出力電圧を下げるため。消費電力は計算上、30×30/2.2k=0.4W。
  • R2(82Ω / 0.25W)を180Ω / 1W、150Ω / 1W の2つ並列接続して置き換えた。その抵抗器の消費電力は計算することが容易ではないが、実測では抵抗器両端の電圧が交流6.1Vになり、6.1×6.1/82=0.46Wになる。キットの中では最も発熱する抵抗器のひとつ(もうひとつは下記のR7)のようだ。
  • R3(220Ω / 0.25W)を220Ω / 1W に置き換えた。実測では抵抗器両端の電圧は直流5.7V、5.7×5.7/220=0.15W。発熱は少なく、元の抵抗器をそのままで使っても問題がないはず。つまり、置き換える必要はなかった。
  • R7(0.47Ω / 5W セメント)を 0.1Ω / 5Wの3つ直列接続して置き換えた。0.33Ω / 10W の小型サイズセメント抵抗は見つからず、次善策として直列接続でごまかした。消費電力は最大電流5Aで計算すると、5×5×0.1=2.5W。元の抵抗器をそのまま使ったとすると、消費電力は5×5×0.47=11.28Wになり、定格5Wを大幅に超えてしまう。
  • 三端子レギュレータ 7824 を 7812に置き換えた(上での電子回路図ではキットに含まれる7824がすでに7812に置き換えられたが)。理由は12V駆動の放熱ファンやリレーのほうが入手しやすい。ただし、印加する入力電圧は絶対最大定格の35Vを若干超えてしまっている。(追加)対策として、PCBを1箇所カットして、電源電圧と7812のIn端子との間に、たまたま手元にあった5.1V / 5Wツェナーダイオード(秋月電子販売)を2つ直列して挿入した。また最終的に、三端子レギュレータの使い道は、リレー(必要な電流75mA)、およびデジタル電圧電流計(20mA)の駆動用。流れる電流は95mAなので、消費電力は (35.5V(最大電源電圧)- 10.2V (ツェナーダイオード2つ)- 12V)×0.095A=1.3W。 三端子レギュレータ に小型ヒートシンクを付けたほうが良さげ。
  • (追加)下記の写真を撮影した後に変えたパーツとして、抵抗器 R22(3.9kΩ / 0.25W)を 3.9kΩ / 0.5W に変えた。なぜかというと、CCモードを示すLED(D12)を点灯している間に、R22に印加される電圧は30Vに達し、消費電力は 30×30 / 3900=0.23W になるから。

個々のパーツについて、DMM(デジタルマルチメータ)で測り、ダイオードの向きや抵抗器の抵抗値、コンデンサの容量値を確認したうえで、装着の向きを考えながらPCBにはんだ付けした。完成したPCBは以下のとおり。なお、トランジスタQ4、電圧調整ボリュームP1、最大電流調整ボリュームP2、LED(D12)は基板上ではなく、ケースにつけたいので、パーツの代わりにコネクタをつけた。また、放熱量の多いパーツはなるべくPCBから離れるように配置した。

PCBの表側
立体的に見える角度
裏側からの視角
PCBの裏側

電源トランスの入手については、楽天で、パチスロ・パチンコ用トランス
120VA、100V / 24V、5Aというものを見つけた。新品で送料込2,450円。製造は(株)中村電機製作所と販売店が言っているが、確認できるものは到着電源トランスから見つけることはできなかった。

届いて実測したところ、重量2kg、高さ69mm、幅104mm/79mm、前後85mm。1次側(100V、黄色リード線)抵抗約2.5Ω、2次側(24V、白色リード線)抵抗約0.7Ωになっている。1次2次間は当然、直流では絶縁している。

楽天で購入した電源トランス 24V/5A

電源トランスや、その他のパーツをすべてPCBに接続して動作確認を行ったところ、出力電圧は-0.6Vのままで、ボリュームを調整しても出力電圧に変化は見られなかった。原因はオペアンプU2のオフセット調整回路はTL081と NJM5534D とでは下図のように全く異なるのだ。

オフセット回路がオペアンプによって異なる

そういうことで、PCBを改造し、R10(270k、上図の左側 1.5kΩに相当)を20k(手持ちに22kの抵抗器がなく、近い20kにした)に変えて、その接続先をプラス電源(オペアンプU2のピン7)に直すと、出力電源が無事、0~31Vに変えられるようになった。無論、オフセット調整用多回転半固定抵抗器 RV1 の接続先をU2のピン5からピン8に直すことはいうまでもない。

修正したU2のオフセット回路

キットを収納するケースについて、最終的に70年代の製品、手持ちの Metronix 532Cのケースを流用した。メタルケースであること、大型放熱器(ヒートシンク)がついていること等がその理由。

電源スイッチを入れたら、いきなり出力に電圧を出すのではなく、ケースのフロントパネルにある表記、Power Off → Stand by → Output On を活用した。Outputの On/Off という機能は多くの製品でも省かれているが、実験用電源としてはぜひ備えるべき機能のひとつ。OutputをOffにして、出力電圧を調整したり、最大出力電流を調整して、様々な条件下で実験するものだから。とくに、今回のケースでは、Output Onにするには、Stand By を必ず経由するので、アナログ的なその操作はいまのデジタル時代では絶滅してしまった。その機能を実現するには、AC100V/1.2Aに耐えうるロータリスイッチ(今回はMetronix 532Cについてきたものを流用)とリレー(12V駆動、流せる電流は直流5A以上)が必要になる。

また、出力電圧・最大出力電流の調整にキット付属の安物ボリュームではなく、10回転型ヘリカルポテンショメータ(秋月電子販売、単価700円、キット価格を上回る)を2つ採用した。

さらに、ケースのヒートシンクの形に合わせ、Q4(トランジスタ2SD1047)の代わりに、TO-3タイプ トランジスタ 2N3055(流せる最大電流 15A、最大電力 115W)を2つ使った。2つの2N3055はベースが共有、コレクタが共有、それぞれのエミッタに電流のバランスを取るための抵抗器 0.22Ω / 2W を接続した。

出力電圧・電流のデジタル表示にミニデジタル電圧・電流計 DSN-VC288を活用した。

こうして、最終的には大変本格的な実験用電源に仕上げたことができた。

フロントパネルの各機能

アナログメータが元々あったので、そのまま残すことにした。ただし、フルスケールを5Aにするには、適切なシャント抵抗器(0.58Ωという半端な抵抗値)を選ばないといけないが、なかなか見つからない。アナログメータの感度を調整することがそれに比べてやりやすいので、後日調整することにする。とりあえず今の時点では0.1Ω/5W抵抗器を2つ並列接続して、シャント抵抗器の代わりに使うことにした。

また、フロントパネルにある、最大出力電流設定モードSWは出力をショートするだけのスイッチだが、5Aの電流に耐えうるスイッチはたまたま手元にあって、利用することにした。使い方は、スイッチを右側に倒せば、出力がショートされ、最大出力電流をポテンショメータ で調整できるようになる。設定後、無論、スイッチを左側に戻さないと、出力電圧はゼロのまま。

内部の配置。ケースが無駄に大きすぎた
大型ヒートシンクに2N3055を2つマウント
出力のOn/Offにリレーを使った
フロントパネルの裏側
実際の使用時様子

5A近くの大電流では出力がとても不安定になっている。3300uFの電解コンデンサはやはり心配のとおり、容量が足りない(一般的に、1Aの電流に対して平滑コンデンサ容量は1000~2000uFが適切といわれる)ことと思われる。近いサイズの6800uFが見つかったので、取り替えることにした。

サイズの小さい大容量電解コンデンサは案外見つかりにくい

実際の最大出力電圧は電流によって以下のようになっている。

無負荷時の最大出力電圧は 31.7V。
出力電流が 1.08A 時に、最大出力電圧は 30V。
出力電流が 2A 時に、最大出力電圧は 27.7V。
出力電流が 3A 時に、最大出力電圧は 25.4V。
出力電流が 5A 時に、最大出力電圧は 22.0V。抵抗器R7の電圧降下(5×0.3=1.5V)や、2N3055のベース-エミッタ間の電圧降下(0.6~1V)等によって、24Vにも届かなかった。

5A時の最大電圧は残念ながら22Vにしかならない

ということで、正真正銘 30V/3Aの電源にするには、少なくとも定格30V/4Aの電源トランス、耐圧の高いオペアンプにしないと無理だと思われる。30V/5Aの電源にするなら、定格32V/6Aの電源トランスが良いだろう。

なお、オペアンプに印加している電源電圧(ピン7-4間の電圧)を実測したところ、無負荷時にU1は35.35V、U2とU3は40.60V。

また、出力に含まれるリップル電圧は実測したところ、0.2mV程度となっている。ただし、最大出力電流の設定によってCCモードになった場合には、リップル電圧が30mV程度に上がり、とても高くなってしまう。それも本キット回路設計の欠点だと思われる。

最後に、電子回路の分析をやってみる。間違いがあるかもしれないが、適時に修正するつもり。

オペアンプU2、U3は入力電圧がゼロ(キット全体の最小出力電圧)に対処する必要があるので、マイナス電源が必要。そのために、R2、C2、D5、D6によるマイナス電圧を作り出し、平滑回路R3、C3を経て、ツェナーダイオードD7により、約-5.1Vを得る。プラス電源の約34V(実測は35V)と合わせると、オペアンプU2、U3にかかる電源電圧は39V(実測は40V)になり、TL082の最大定格を超えてしまう。そのために、改善版として、 5.1VツェナーダイオードD7の代わりに、直列した2つのダイオードによる1.3Vの回路も提案されている。5.1Vにした設計者の意図は、温度によるツァナー電圧の変動を最小にしたいからだと推測する。

オペアンプU1は ツェナーダイオードD8と合わせて、基準電圧約10V(実測 10.35V)を出している(出力ピン6)。抵抗器R5=R6なので、U1の出力側(ピン6)はD8の2倍の電圧になる。ただし、自分の分析では抵抗器R4は抵抗値4.7kΩだと、D8を流れる電流は1.1mAと若干小さい気がする。R4を1kΩ、D8の流れる電流は約5mAにすることのほうが適切だろう。いっそうのこと、ツェナーダイオードの代わりに、シャントレギュレータ(電圧レファレンス) LM336Z-5.0 (秋月電子販売)にすると温度特性がよりよいだろう。

オペアンプU3はコンパレータの役割を果たす。プラス側入力は基準電圧からの分圧値(R18、P2、R17)、マイナス側入力はキット全体のマイナス側出力電圧と抵抗器R21経由で接続しているので、R7の電圧降下が比較対象になる。つまり、キット全体の出力電流が低ければ、R7の電圧降下が少なく、U3のプラス側入力が高く、U3の出力電圧(ピン6)が電源電圧のプラス側近くになり、トランジスタQ3、ダイオードD9が導通しない。逆に、キット全体の出力電流が高いと、U3のマイナス側入力が絶対値として高くなり、U3の出力電圧が電源電圧のマイナス側近く(実際には、D9の導通により、U3の出力電圧がキット全体の出力電圧に左右され、マイナス電圧にならない)になり、Q3、D9が導通し、CCモードを示すLED(D12)が点灯し、オペアンプU2のプラス側入力とD9経由で連動するようになる。

オペアンプU2はプラス側入力の電圧に合わせて、出力電圧・電流を調整する。一方、キット全体のプラス出力電圧は分圧(抵抗器R6とR11)してU2のマイナス入力にフィードバックされる。

以上の分析により、CCモード時のリップル増大が説明できるようになる。すなわち、CCモードでないとき時に、D9は導通せず、U2のプラス側入力は基準電圧からの分圧(P1)によって一意に決まる。一方、CCモードになると、D9が導通し、U2のプラス側入力は基準電圧に依らず、R7の電圧降下や、R12とR11の分圧によって、定められるので、比較的不安定な状態にならざるをえない。そういう理由で、CCモードでの運用は定電圧電源としては例外扱いとはいえ、リップル30mVの大きさを受け入れられないのであれば、本キットを改造するか、諦めざるをを得ない。

<本キットを製作してわかったことのまとめ>
良い点:
 ・PCBやパーツは低価格で販売されている。
 ・最大電流を制限でき、保護機能がしっかりしている。
 ・リップルが比較的少ない(0.2mV程度)。
注意すべき点:
 ・電源トランスやヒートシンク、ケース等の追加部品が必要。
 ・スペック通りの30A / 3A をきちんと出すには、オペアンプの限界や電源トランスの選定に気を使うべき。
 ・元々の設計はアイデアが素晴らしいが、パーツの定格について変えたほうがよいと思われるパーツは複数。
 ・最大電流が制限された時(CCモード時)に、リップルが多少高い(30mV程度)。

<改善>
最大電流を制限する10回転型ヘリカルポテンショメータ のダイヤルを専用のストッパー付バーニヤダイアルに変えた。10回転で5A、つまり、1回転で500mAに対応するので、いちいち出力をショートさせなくても、大まかな最大制限電流をひと目でセットできるようになった。

電流制限ダイヤルを専用品に変えた。これで、1回転で約0.5Aに対応。

DC-DC昇圧コンバータ(あるいは、ブースタコンバータという)は、低い直流電圧を高い直流電圧に変換するデバイス。多くの種類が市販されており、気軽に購入するものはやはり中国製になってしまい、以下のひとつはAmazon経由で中国から送られてきたもの、送料込で500円以下。

中国製DC-DC昇圧コンバータ
上記コンバータの回路図

上記の商品はよく見かけものだが、製造メーカーも型番もない。コピー品が氾濫されているからだろうか。スペックは値段の割にすごい:入力DC電圧10~32V、出力DC電圧12~35V(写真の左側にある、10回転半可変ボリュームにて精密に調整可能)、最大入力電流16A、最大出力電流10A、最大電力150W、変換効率が最大94%。

上記の最大出力電圧35Vは出力平滑コンデンサ1000uF/35Vの制限になる。そのコンデンサを耐圧50Vのものに変えれば、最大出力電圧をアップすることは可能だという。無論、半可変ボリューム(商品では10kΩ)もより抵抗値の大きいもの(たとえば15kΩ)に変えないといけないだろう。

昇圧コンバータなので、出力電圧が入力電圧を下回ることはできない。用途の一例として、入力電圧にACアダプター(電圧10V以上に固定されたもの)、あるいは市販カーバッテリー(電圧12V)を繋ぎ、出力電圧を必要に応じて変えれば、電圧可変なACアダプター代わりになる。

入力電圧にある程度の変化があっても、出力電圧はほぼ定電圧になるのは本コンバータの特徴。たとえば、出力電圧を20Vに設定すると、入力電圧が10~18V以内の変動なら、出力電圧はきちんと20Vのままになることが実験で確かめられた。

今回、用途はあまり考えずに、上記のDC-DCコンバータに、保護ヒューズ、出力電圧表示、出力電圧切替スイッチを追加して、アダプター化して遊んだ。要するに、電子工作のための遊び。

入力電圧として想定したのは12V/4A(つまり48W級)のACアダプター。それ以下の電圧では本コンバータが動作しない(入力電圧10V以上が動作条件)、それ以上の電圧では本コンバータを使う意味が少なくなる。出力電圧はいちいち多回転ボリュームで調整するのはめんどくさいし、間違いやすいので、スイッチで切り替えることにした。出力電圧は 15, 16, 18, 20, 24Vの5段階。15Vのかわりに14Vでもいいかもしれないが、切りのいい数字ということで15Vにした。

本コンバータからLED、多回転半固定ボリューム、入力・出力ターミナルブロックをまず取り外す。LEDを流れる電流は最大でも1mAしかなく、残しても全くエネルギーの浪費にならないが、必要のないものを残したくない。ターミナルブロックはどうしても接触不良を心配するから。

要らないパーツを取り外す

ケースは手持ちのACアダプターのプラスチックケースを流用。空間的にほとんど余裕のないケースだが、ネジ止めや、プラスチック材質ゆえの加工しやすさや絶縁性に助けられた。

以下は作成後の外観。

正面(上面)は出力電圧表示、出力電圧切替スイッチ
左側は入力ジャック(内径1.2mm、外径5.5mmの標準品)、保護ヒューズ(ミニガラス管)
右側は出力ジャック。中央でないのは元のケーブル穴を利用したから
底側。本コンバータを固定する4本のネジ。外側はケースを固定するネジ穴。注意書きは元にあったもの

入力ジャックに標準品を使った。内径2.1mmと2.5mmの2種類があるが、より細い2.1mmにした。センタープラス。そこからミニガラス管用保護ヒューズに繋いで、ショート防止に努めた。ACアダプターにこんな形のヒューズホルダをみかけることはめったにないが、コスト無視できるのはユーザの特権。

出力電圧の調整は実験で以下のことがわかった。10Vを基底として、多回転ボリュームは2kΩずつ5V増えていく。つまり、2kΩ抵抗では15V、4kΩ抵抗では20V、10kΩ抵抗では35Vになる。したがって、15, 16, 18, 20, 24Vにするには、出力電圧切替スイッチにつける抵抗はそれぞれ、2kΩ, 2.4kΩ, 3.2kΩ, 4kΩ, 5.6kΩ となる。精確な抵抗がなければ、その前後の抵抗値や2つの抵抗を直列して使う。0.5V以内の電圧誤差で問題になることはないだろうから。

以下は内部写真。接線がきたないので、いつもその改善に悩まされるが。

内部の入力側
内部の出力側と電圧切替スイッチ
内部写真

なお、出力電圧表示はミニデジタル電圧計を出力につけるだけのもの。出力電圧表示によって、出力電圧をひと目で確認できるだけでなく、異常(電源の発振等)に気づくきっかけにもなる。

出力電圧の表示。スイッチの位置とで2重チェックになる。

5年前に入手したものだが、1972年製造からの年代経過によって、バッテリー室や一体化テスタリードが劣化している。そのままでは自分の感覚では実用にならないので、改造を実施した。

テスタ全体がサイズ大きく、改造しやすかった。結果的に施した改造は以下の通り。

改造後の状態

1. ケースを分離して、裏の一部だけを残す。
2. 一体化テスタリードを取り外し、フロント右側のスイッチ部分に、コネクタを追加。

コネクタを追加

3. バッテリー室の改造。
 もっとも大変な改造部分。もともとは単3電池6本(1.5V×6 = 9V)、単2電池1本だが、改造では 単3電池6本をリチウムイオン電池3本(3.7V×3 = 11V)にした。

電池ボックスを塩ビ板に接着剤で固定し、さらに電源スイッチを追加した。

バッテリー室の中身
電源スイッチ
バッテリー室の蓋

バッテリー室の底(電池ボックスを固定するため)と蓋は塩ビ板を使った。加工しやすく絶縁するから。ただ、蓋のうえにさらにアルミ板を一枚追加するとより見栄えがよいだろう。

以上で改造完了。今日のテスタにはあまり見かけなくなったロー電圧での抵抗測定ができるのが本テスタの優位点。

せっかく小型電圧電流計を入手したので、使い道として、学生時代につくった実験用電源につけることにした。

学生時代につくったもの

スペックは 出力1.3~15V / 0.5A という安定化電源。3端子レギュレターLM317を使っている。本電源は1回作り直したことがあり、その時、フロントとリアを入れ替えていた。

当初のフロントパネル

ケースを開けると手作り感が満点。いまではもう少しマシなものがつくれるはず。

基板に大きな電解コンデンサ2つが目立つ

再利用できるものは、電源トランス、電源スイッチ、電圧調整ボリューム、ターミナル等。その他の部品は手元にあるものでも代用できそう。

また、必要性はあまり感じないが、出力電圧を 0~16V に拡大したい。回路が多少複雑になる。

ということで、今回の作り直し回路はまず下のもの。しかし、実測では出力電圧は確かに0(正確には 0.1V)に下げたが、リップル電圧が40mVと大変高い。理由はマイナス電源側が、半波整流+平滑コンデンサ+LM385 ではリップルが40mVとなっているから。

リップル電圧の高い回路

改善策として、LM385の代わりに、3端子レキュレターLM337を下記のように使うことにした。これで、出力に含まれたリップル電圧が 0.3mV(Fluke 78VによるAC測定、真の実効値)に下がり、一般の安定化リニア電源と同レベルになった。なお、小型デジタル電圧電流計を組み込んだからといって、ノイズが増えたことは測定からは確認できなかった。

最終的に採用した回路

さて、最大の難関は電圧電流計をフロントパネルに埋め込むための穴あけ作業。従来の穴をうまく隠しながら、四角い穴を新たに開けるので、つぎのように配置した。LEDは電圧電流計の点灯で必要がなくなり、その穴をターミナルに使うことにした。

フロントパネル

手持ちのハンドニブラが使いやすいか、若干切りすぎたところがあったが、思ったよりも簡単にメータを埋め込むことができた。

メータを埋め込み、電圧電流がわかるようになった
最小出力電圧は 0V
出力に4Ω抵抗器をつけたところ

内部の配置。

なるべく元のままにした

以上で、安定化電源の作り直しは完了。

<改善 2019.02.12>
 半波整流回路は効率が悪いので、回路をブリッジダイオードに直した。また、コストが安く、手に入りやすい電源トランスを使いたいので、2次側はセンタータップのない電源トランスで動くようにした。以下が改善した電子回路図。

改善した電子回路

抵抗器R1は発熱するので、定格電力1Wものが良いだろう。ブリッジダイオードは何でもいいが、定格電流1.5A以上で良いだろう。残りのダイオード4つも何でも良いが、定格電流1Aぐらいで問題ない。電解コンデンサC5がないと、LM337が発振してしまう可能性があり、つけるようにしよう。

センタータップでない電源トランスが手に入りやすく、出力電圧が 0から調整できて、リップル電圧が 0.2mV以下(実測では0.1mV)であった本改善回路は簡易型安定化電源の決定版と言っていいだろうか。

クリスマスの日に、AliExpressの買い物が届いた。ミニデジタル電圧・電流計2つ、型番 DSN-VC288、送料込計約3.4ドル(1つあたり1.7ドル)。同様なものをaitendoで確認したら、500円で販売されていて、利益率は高そう。

ミニ電圧・電流計
サイズと表裏の様子
表示のズレは微調整可能

各々2線、3線のケーブルが2本ついており、下の接続図がその使い方。販売元には接続に関する情報は全く無く、同じ商品を販売している他のお店から、やっと大事な接続図が見つかった。

大事な接続図

つまり、太い黒線は電圧と電流測定のための共用GND、黄色線は電圧測定用、太い赤線は太い黒線との間の電流計に電流を流すためのもの。なお、細い赤線と細い黒線は動作用電源用。指針式のアナログメータと違い、デジタルメータはどうしても動作するための電源が必須。

ということで、本デジタルメータを動かすのに、4.5~30V / min 20mA の電源を別途用意する必要がある。測れる範囲は電圧 0.0~99.9V(小数1桁固定)、電流 0.00~9.99A(小数2桁固定)。表示のズレは2つの半可変抵抗でそれぞれ調整可能。

実際の表示

2つとも若干の表示ズレがあったので、極小半可変抵抗を調整したらOKになった。

本商品はメータひとつで電圧・電流を表示してくれるので、使い道はいろいろあるだろう。安さの割に品質に文句はない。

以下はその他の技術情報。

電流値のリセット方法

ネット上で見つかった取説書(PDFファイル)。本物か?