ロシアや中国製真空管 6P1, 6P1P-EV は 6AQ5 互換といわれているが、ピンの数がそもそも違うので、そのまま挿すことは無理。そこに変換ソケットの出番だ。

自作した真空管変換ソケット

自作してみたが、9ピンと7ピンとの変換は案外難しいことに気づいた。ショート防止のために、ピン間の最小距離はどうも定められているようだ。となると、9ピン真空管は太くなるし、ズレたピンの連結は難しい。

今回は写真のとおり、なんとか 6P1 を 6AQ5 として使う変換ソケットを作ったが、ピンの配置が異なったら、うまくできないかもしれない。

しかし、手持ちの7本の9ピンMT管 6BX6 を 6DC6 の代わりに使うには、もう少し汎用のアイデアが欲しいところ。

ソケットをそれぞれ基板に刺し込み、基板同士を張り合わせる形(互いの連結はソケットの外側で行う)でのものがいいかもしれない。近いうち、チャレンジしてみたい。

ところで、6P1P-EV の寿命は以下のとおり、製造メーカーが 5000時間以上と明示されている。ほかに寿命が明示された型番の真空管はあるのだろうか。興味津々。品質世界一と豪語する日本製真空管だと寿命はその倍か。

動作時間保証は5000時間とのスペックに驚いた

さて、到着したロシア製 6P1P-EV を変換ソケットに乗せて、コリンズに装着。米ロコンビはいいが、やはり高すぎ、逆さにして作業するときに気をつけないと、6P1P-EVを壊してしまう。

こんな遊びをするのは本人だけか

出力管 6BF5 のソリッド(FET)化を考えていたが、放熱のことは解決できず、結局やめることにした。6P1P-EVや6P1はまだ生産中なので、入手できなくなることはないだろう。しかも、入手済の 6BF5、6AQ5 等と合わせてすでに10本ぐらいの出力管は用意できた。一生安泰と夢みよう。

毎日コリンズをイジらないと気がすまない性格で、本記事はランプをLEDにする内容。オリジナルランプでないと気が済みないひとには全く参考にならないかもしれないが、交換するための手順を書くのでヒントになることを期待する。

Collins 75S-3 には2つのパイロットランプが使われている。ダイヤル照明用とSメータ照明用。ダイヤル照明のほうがランプを固定するメカニズムはとても簡単で、素手でも交換できてしまう。ただ、ショートしないか、設計に対して心配なところは本人にあった。そういうことで、ダイヤル照明用ランプの交換(あるいはLED化)については省略。

問題はSメータのランプ交換。ネットを調べてもそれなりの情報は見当たらない。ということで、ここから下の部分はすべて自己流。もっと簡単な交換方法があってもおかしくない。何しろ、ランプは切れることがあるので、簡単に交換できる方法をコリンズが用意しないわけはない。ちょうど真空管のように挿し替えるだけでする方法を。

シャシーからSメータを固定する4本のネジを外すことから始める。周りにスペースがないので、作業は結構大変。

赤丸にある4本のネジを外すには大変苦労した。
メータを前に引っ張り出すことに成功

そして、Sメータのカバーを固定するネジ(銅製、すぐ傷められそう)の3つを外し、Sメータのカバーを外す。

赤丸にあるネジを外す。写真に見えないが、4時と8時の位置にもネジがあり、これら3つでカバーを3方向からガッチリ固定する。
Sメータのカバーが外れた

必要かどうかは知らないが、ランプを外すために、メータの銘板を外した。この作業には細心の注意が必要。メータの回転する心臓部は大変精巧なつくりで、壊したら組み立てられるひとは日本中にいないともいわれる。同じものを買おうとしたら、コリンズということで1万円以上の(ぽったくり)値段になる。

やっと目的のランプを取り出した。

ランプは交流 6.3V用、定格電流は分からないが、直流定電圧電源につけて測ったら約130mAであることから、0.15Aのものだと思われる。

CM 47。市場独占のために、定格ではなく、番号で商品をだすアメリカ。こういうパイロットランプの形をBA9Sタイプというらしい。

ランプを交換するだけなら、新しいランプをつけて、Sメータをもとに戻せばOK。本記事はランプのLED化が目的なので、さらに書き続ける。

交流6.3V用BA9SタイプのLEDランプを買おうとしたら、案外高い。ひとつで数百円は自分の価値観にあわないので自作でチャレンジ。

ベース部分は商品として販売されているので入手。LEDは8年前311特別状況下で秋月電子から購入していたのでそのまま使用。交流に対してLEDをふたつ並列(向きを逆に)して、抵抗220Ω(手持ちにそれがあったので使うだけ)をつける。ほかの抵抗値でも問題ないが、計算に必要なデータを示しておくと、AC6.3Vの最大電圧は約9V。LEDは秋月番号 I-06414 というものだが、順方向電圧降下3.1V、逆耐圧5V、標準電流20mA、最大電流30mA、最大パルス電流100mA、Warm White。LEDを2つ使うので、流す電流が10mAでも、元のランプよりは何倍も明るい。

用意したパーツ

つくったLEDは以下のようなもの。格好が悪いかもしれない。

直流で測ったところ、プラスとマイナスとのどの方向も6.3VDCでは約15mA、9VDCでは約27mA。抵抗値を270Ωや、300Ωにしてもいいかもしれない。

逆の手順でSメータを戻せば終わり。点灯時の写真を以下に示す。実際は全く眩しくない、3mmのLEDだから。ただ、ダイヤルのほうは半透明なプラスチック板、右のSメータはアルミ製の銘板、それらの遮光性の違いが見た目の明るさを左右した。ということで、ダイヤル用のLEDに300Ωか、それ以上の抵抗値を使うべきだね。いつか気が向いたら作り直す。

LEDは効率がよく、15mAでその10倍の150mA電球ランプよりも明るい。

誤解を招かないための長いタイトルにしたが、本記事の真髄はすばり、真空管変換ソケットの自作だ。

高名なアマチュア無線受信機 Collins 75S-3 はこの頃、自分のおもちゃに化している。真空管入門のきっかけをつくってくれた Collins に感謝だ。

さて、Collins 75S-3 の V5 として利用されている真空管 12AX7 は、高μ双三極管の9ピンMT管として有名。その兄弟に 12AU7, 12AT7 があるが、増幅率 μ の違い、100が12AX7、60が12AT7、20が12AU7といったぐあいに選別されている。μ=100が三極管では最も高いものらしい。トランジスタだと100はよくある増幅率であって、高いものは800~1000(超えるものもあろう)。真空管は増幅率が比較的低い。

ところで、知識が乏しく自分は 12AX7 の互換球を探しているが、なかなか見当たらない。しかし、ロシア系(その支援国である東欧や中国等)にはヒーター電圧が違うが、6N2 (さらにその軍用モデル 6N2P-EV 等)は他の電気的特性はよく似ている。6N2、あるいは 6N2P-EV を試してみたいひとは、ヒーターの違いを解消(あるいは吸収)する工夫をしないといけない。

下に 12AX7 と 6N2 のピン配置図を示す。確かにピンのアサインは同じだ。問題はヒーター電圧。12AX7 は型番のとおり、12.6V/0.15A をヒーターに使う。対して、6N2 は 6.3V/0.34A を使う。

12AX7のピン配置
6N2のピン配置

幸い、12AX7は Collins 75S-3 では、ヒーター電圧が2組の6.3Vの直列で供給されている。具体的には、ピン4-9 および 5-9 にそれぞれ 6.3V が与えられている。したがって、どちらかの 6.3V を 6N2 のヒーター電圧にすればよい。つまり、12AX7 の4-9、または 5-9 を、6N2 の 4-5 にすればよい。

Collins の基板回路を変えるなら、上記の変更は簡単に実現するが、12AX7 も 6N2 も使えることはできなくなる。そこで、変換ソケットの必要性が出てくる。つまり、ソケットのなかでヒーター配線を変えれば、変換ソケットを使わない場合は従来の 12AX7、6N2 を変換ソケットに乗せて使う場合は 6N2 が機能するわけだ。

自作した変換ソケットは下のようなもの。6N2 を変換ソケットに挿し、変換ソケットをさらに本来のCollins のソケットに挿すことで、6N2 が使えるようになる。

変換ソケット経由で 6N2 を使う。左はもとの12AX7A。

真空管変換ソケットはそれなりのニーズはあるはずだが、なかなか見当たらない。仕方なく、自作してみた。一連の作業は言葉で説明すると大変なので、一連の写真でその過程を示すことに留める。自己流なので、改良・改善はいくらでもできそう。

まずはピンの入手。たまたま手元にあったRS232Cの25ピンオス側を利用した。調べたら金メッキではないかもしれないが、秋月電子通商ではいまでも似たタイプが単価40円で販売されている。

分解
金メッキのピンをゲット。とても丈夫、太さは真空管のピンに似ている。

つぎに真空管ソケットの用意。9ピンソケットを2つ。少なくともそのうちの一つは分解できるタイプがよい。

そして分解、ハンダ付け。その作業を根気よくやっていけば完成。結果的にとても丈夫なつくりになった。押しても引っ張ってもひねてもびくともしない。

9ピンMTソケットを2つ
左側のほうは分解できるタイプ
左側のソケットを分解
入手した金メッキのピンを挿し込む
ハンダを流し込み、固定させる
さらに、2つのソケットをハンダづけして連結させる
各ピンの連結とリアサイン
できあがり。作業時間ははじめてのことで数時間かかった。
外周部にプラスチックパイプとかを装着すれば完璧かな

高さはピン部分を除くと約 26mm。工夫次第で20mmぐらいに低くできるかもしれない。透明か白色のビニールパイプを外周につければもっと格好よく、感電の心配もなくなるので、このうち適当なものを物色する予定。

こういうソケットは変換用だけでなく、各ピンの電圧測定や電圧電流のモニタリングにも活用できそう。Collins の電圧測定には自分はいつも緊張。ショートさせてはいけないし、感電の心配もある。こういうソケットがあれば大変助かる。

また、ヒーター電圧が低いだけの真空管、たとえば、4BZ6、5GH8A 等の真空管はヒーター電圧の違いで買い手がつかず、格安で大量に出回ったりする。変換ソケットではヒーター同士の連結に抵抗やダイオードを入れれば、電圧の違いを吸収でき、廃棄真空管の救出にも役立つ。

工夫次第で、真空管変換ソケットは使い道が多い。

さて、到着したロシア製 6N2P (キリル文字 6H2n)は 9303という日付があり、ソ連崩壊後の大混乱期に生産され流出されたものかもしれない。

ロシア 6N2P。ピン(足)の形は独特

米国、日本製 12AX7 との比較。双3極という部分はなんとかわかるが、作り自体は西側とだいぶ異なる。

左から 米国、日本、ロシア製

6N2Pを変換ソケット経由でコリンズに付けたら、ふつうに聴こえた。ノイズが若干上がった気がするが、感度もアップしているようだ。

なお、6N2Pの9番ピンは内部シールドの役目を果たすので、アースに繋ぐべきだとの意見が多い。元の12AX7にないピンなので、新たにリード線を台座の9ピンにつなぎ、シャシーのアースにつけていくことをやってみる。ノイズはこれで下がるだろうか。

トランジスタには見た目のよいカンタイプとかがあるが、一般的にいえば、見た目では断然真空管のほうが格好いい。しかし、ガラス製が多いので、収納には注意が必要。一般的に紙製のケースにいれて保管されているようなので、廃棄する梱包材を活用して試しに作ってみた。

真空管のサイズはさまざまだが、MT管が手持ちに多いので、7.5 x 2 x 2cmのサイズにしてみた。紙がちょっと薄い気がするが、収納にはとくに問題ない。紙収納ケースの販売もあるようだが、ひとつ100円とか50円、自分の価値観に合わない。

ネット情報を参考に適当に描いたり切ったりした
糊付け。固定するための工夫もしてみた。
できあがり。上下のスペースに丸めた紙で埋めるといいみたい。

裸のままの真空管は数十本もあるので、楽しみながら紙収納ケースをつくっていこう。この過程で、愛着心がますます増すことは請け合いだ。

同じ日に、海外と国内から真空管が到着。海外からは 6DC6 が5本、6BF5 が3本、国内からは中国製 12AX7、6K4等が4本。6DC6は単価630円、6BF5は不人気のせいか単価530円。海外での真空管相場はそんなものだろうか。国内購入の12AX7は最も高く1320円、6K4等は550円(いずれも税込み)。

NOS真空管12本

6BF5はGE製。ガラス壁に白い粉末が多くついており、12本のうち最も汚くみえる。

プリントは一部消えている。
足の部分はいかにも未使用、年月を感じる

6DC6は米国フィリップス製。わりときれい。

白い粉はなく、プリントも消えていない。
見た目は合格。

中国製はダメかと思ったら、案外きれい。足を誰かが磨いたようにも見える。製造年月がプリントされているものもある。4本のうち、1本だけはメーカーも製造年月も不明。

12AX7。製造ブランドも製造年月も印字なし。いかにもリプリントしたもの。
写真は下手だが、足はちゃんと磨かれていた。
82年1月曙光製 6K4。足は磨かれている。

現物をみて買っているわけではないので、外観だけで評価しても仕方ない。それよりもまだストックしているひととお店に感謝しないといけない。数十年も昔の製品を大事に保管してきたことを。

真空管のあとに製造され、一世を風靡したトランジスタやFETはしかし、型番指定の購入は多くのケースでは絶望。たとえば、最近の例をあげると、60年代 RCA社製の 2N1396, 2N1225, 2N373 を購入したくても世界中のどこにもないようだ(実物の写真の出さない怪しいサイトは多く見かけるが、本物である確信は持てない)。絶滅してしまった型番のトランジスタやFETは数千数万種類以上はあるだろう。いま流行りのIC等も同様な運命を辿るか。

100本近く真空管を持つようになったら、その良否が気になってくる。新品ではロシア・中国等の製品でしか買えないし、NOS (New Old Stock) については賛否の意見は分かれる。ヤフオク等の中古品に絶対手を出すなというひともいれば、NOSはすべてゴミだと言い切るひともある。ただ、ひとつ言えることは、新品でも中古品でも、自分なりに判定方法や判定基準を持つべきだろう。

真空管は新品でもメーカーによって、製造時期によって、特性のばらつきはとても大きいと聞く。製品にするには、真空管の選別をやっているメーカーは当時でも結構あったようだ。

真空管の良否判定にチューブチェッカー(真空管試験機)がよく使われる。お店や真空管の売買を専門にしているひとは必ず持っているだろう。有名なチューブチェッカーに TV-7シリーズ 等がある。しかし、いまはチューブチェッカーでさえ、ほとんど製造されておらず、入手するには中古、しかもとても高価になってしまう。真空管の測定には高電圧、性能のよいスイッチ等が必要で、作るにもいまの時代では相当大変。

そういうことで、自己流の良否判定方法を書いておく。

ステップ1:導通テスト
 ステップ1で真空管を壊すことはないだろう。テスタ(デジタルテスタまたはアナログテスタ)で、真空管のピン配置図を見ながら、真空管の各ピン間の導通をチェックするという良否判定方法。ヒーター以外に、たとえば、カソードとプレード間、カソードとグリッド間等は離れているので、絶縁状態でないとおかしい。つまり、ショートすべきでないピン間がショートしたら、その真空管がだめだということだ。大量の真空管の測定には向かない方法だが、真空管愛好家は暇も情熱も持って余っているので、ピン配置図を確認しながら、ひとつひとつゆっくり導通テストをやっても悪いことではなく、却って愛着心が増すだろう。7ピンMT管でも、ピンの組み合わせは21通りもあるので、時間は確かにかかる。

ステップ2:ヒーター点火
 ACが使われることが多いが、DC(直流)でもヒーターは点灯する。電圧を短時間(数秒や数分)の間なら、ヒーター定格電圧の数倍の電圧をヒーターにかけても真空管が壊れることはないが、気をつけて実行しよう。ヒーターが明るすぎ、燃えすぎた場合、迷わずすぐ中止して、原因を究明する。

ヒーターにかけるべき電圧は真空管の型番からわかる。ただし、古い真空管や軍用(ただの数字のみの型番)は型番からヒーター電圧がわからないので、真空管データベースを検索して、ヒーターのピン番号と定格電圧・電流をしっかりと確かめよう。

ヒーターにかける電圧は数千円の実験用可変定電圧電源(0~30V/5A等、Amazonに大量出品されている)で十分。スイッチング電源でも構わない。大事なのは出力電圧が精確であることだ。流す最大電流を制限できる機種であれば、ヒーターの定格電流の20%増しにセットして、定格電圧に到達するまでの時間はかかる(真空管によっては数分間)が、真空管を痛めないのでおすすめ。たとえば、ヒーターの定格が 6.3V/0.3A であれば、電源の出力電圧を6.3V、出力最大電流を0.4Aにすればよい。

ヒーターが点灯しない、つまり電流が流れない、あるいは、定格電流にほど遠い電流値の場合は、電源の設定ミスか真空管の故障が考えられる。自分の場合、たとえば、真空管 6EA8 の定格ヒーター電圧・電流は 6.3V/0.45A と規定されているが、6.3VのDC電圧をかけても電流は0.21Aしか流れなかった。これで、不良だと疑っていたその 6EA8 はやっぱりという確信に変わった。

経験を積めば、恐らく真空管のサイズからでもおおよそのヒーター電流がわかるので、型番の読めない真空管に対して、ヒーター電流の大きさを確かめながらヒーター電圧を少しずつアップしてかけていくと、真空管の定格ヒーター電圧を推定できるかもしれない。

ステップ3:カソードの電子放出能力(エミッション測定)
 エミッションの測定に関し、ネット上に多くの情報がアップされているが、めんどくさいものがほとんど。

ここでは、最も単純に、真空管を2極管(整流管)と見立てて、そのカソード(陰極)からの電子放出能力をみるだけにする。さらに、高電圧をかけると、真空管を痛める可能性があるし、感電したり、高額な電源が必要であったりするので、カソードとその他の電極との間に低電圧をかけることにする。

具体的には、ヒーターを点灯させながら、カソードとその他の電極(ヒーターやカソード以外の電極をすべて、ひとつにまとめる)との間に10VのDC(直流)電圧をかけて、流れる電流をみる。ただし、複合管の場合は、それぞれの部分に分けてエミッションを測定する。たとえば、3極・5極複合管の場合は、3極部についてのエミッション測定、5極部についてのエミッション測定をそれぞれ行う。

測定に関して、時間経過によって電流値が大きく変動するので、ヒーター点灯後1分間後、すばやく上記の測定を終えたほうがいいかもしれない。10V電圧をかけた瞬間、あるいは、5秒以内とか、自分なりのルールを決めたほうがいいだろう。

常用真空管のカソード電子放出能力に関するデータはもっていないが、手持ちの真空管同士の比較でもその優劣はわかり、同型番の真空管の数が増えるとおおよその良否はわかるだろう。

電子放出能力の低い真空管に対しては、ヒーター電圧を2倍までアップして蘇生させることをやるひとがいる。もちろん、定格を超えたヒーター電圧を短期間(たとえば10分間)だけにする。それでもだめなら、その真空管を不良品と認定しよう。

大型出力管に対しては、10Vではなく20Vにするとか、バリエーションはいくらでも考えられるが、基本的な考え方は以上だ。この方法は私が考え出したものではなく、すでに多くの先人たちが実践した方法だ。パスした真空管はほんとに良品である保証はないが、パスできない真空管は問題ありと決めつけて間違いはなさそう。

測定だけで真空管の良否を決める方法は恐らくない。実際に挿して機器の使用目的を達成するかどうか(オーディオアンプの場合はオーディオの音声、通信機の場合は相手の音声等)を確認する、それが最後で最強の判定法かもしれない。

いままで、真空管にほとんど興味がなかったが、Collinsの修理を機に真空管について研究し始めた。その一部をメモしておく。

Collins 75S-3に7種類12本の真空管を使っている。それぞれについて書いておく。

① セミリモートカットオフ5極管である7ピンMT管 6DC6 (gm=5.5) が3本、それぞれ V1、V2、V11に使われている。ピン配置は G1, K, H, H, P, G2, G3/IS。互換球は 6GM6 (gm=13)、6BZ6 (gm=8) 等。V11については 6CB6、6DK6、6BJ6でも、ロシア・中国製 6J2 (gm=3.85) でもOKのようだ。6J2 に似た仕様に 6J1という型番もあるが、真空管内部の接続が異なるため、6J1は代用できない。

V1はキャリブレーション用、以下の写真に示した自作品 FET (LND150) + Tr (2N5551) といった代用品でもOK。詳細についてはネット情報に参照されたいが、オリジナル 6DC6 よりはキャリブレーション信号がちょっと強いが、慣れればキャリブレーションのためのゼロビート操作は問題なくできる。こういうソリッド代用品のメリットは故障になることが真空管に比べてほとんど考えなくていいし、6DC6の予備球節約にもなる。

自作品。V1の代用。FETもTrも目下、秋月電子から入手可。

V2はフロントエンドのRFアンプ用。3本のうち、最も状態の良い6DC6をそこに使おう。

V11は可変BFO用。可変BFOを使わなくても、通常のSSBやCWを聴くには問題がない。3本の6DC6のうち、最も状態の悪いものをそこに使おう。

ということで、手持ちの6DC6があまりないとき、最もよいものをV2に、どうでもいいもの、あるいは代用の真空管をV1、V11に使って問題なさそう。とくに、世界的に 6DC6 は品薄になっているので、手持ちにV2用の1本さえあればOK。V1, V11は代用球で十分。

②中μ3極・シャープカットオフ5極の複合管である9ピンMT管 6EA8 (μ=40, gmt=8.5、gmp=6.4) が3本、それぞれ V3、V4、V8に使われている。ピン配置は TP, PG1, PG2, H, H, PP, PK/PG3/PIS, TK, TG。互換球は 6GH8(A) (μ=46, gmt=8.5、gmp=7.5), 6U8(A) (μ=40, gmt=7.5、gmp=5) 等。とくに 6GH8A はμが高いので、感度のアップが期待される(試用した結果、ほとんどアップしない感じだけど)。ロシア・中国製には 6F2 (μ=40, gmt=8.5、gmp=5.2) が代用球になる。

V3は1段目ミキサー(3極部)、ローカル発振(5極部)用。V4は2段目ミキサー(3極部)、VFOバッファー出力(5極部)用。V8はBFO(5極部)SSB検波(3極部)用。感度に関わる使い方は確かに見当たらない。どちらかといえば、低ノイズ性を重要視すべきだろう。入手しづらければ、6U8A等の入手しやすい代用管で十分。

余談だが、3極・5極の複合管で6EA8のピン配置と同じ真空管は 6AX8, 6GH8 (6GH8A) , 6HL8, 6JW8, 6KD8, 6LX8, 6U8 (6U8A), 6BL8, 6KE8, 6LN8 等、こんなにもある。手持ちにあれば、試してみよう。

③高μ双3極管である9ピンMT管 12AX7 (μ=100, gm=1.25~1.6) が1本、V5に使われている。ピン配置は 2P, 2G, 2K, H, H, 1P, 1G, 1K, HCT(ヒッターの中間点)。12AX7は最も有名な真空管のひとつで、入手しやすいが高価のほうだ。 ロシアや中国の現行品も流通している。なお、ロシア・中国製 6N2 (μ=97.5, gm=2.1)を使うには、ヒーター電圧の違いに注意せよ。6N2のヒーターピン 4-5 を 12AX7 の 4-9か、5-9になんらかの方法で切り替える(変換ソケットを使うなど)必要があるから。

V5はQ-マルチ用、選択度のアップに貢献している。低ノイズ性が要求されるので、できれば、低ノイズ品である 12AX7A がいいだろう。

④リモートカットオフ5極管である7ピンMT管 6BA6 (gm=4.3) が2本、それぞれV6、V7に使われている。ピン配置は G1, G3/IS, H, H, P, G2, K。6BA6 は真空管ラジオにもよく使われ、知名度が高い。互換球は6BD6 (gm=2) 等。ただし、6BD6 はgmが6BA6の半分しかないので、おすすめできない。ロシア・中国製互換球には 6K5 (gm=4.4) がある。6K5 に似た仕様に 6K4という型番も存在するが、真空管内部の接続が異なるため、6K4によるは代用はおすすめできない。

V6は1段目IFアンプ、V7は2段目IFアンプ、低ノイズ、高μで状態のよい6BA6が必要だろう。

⑤2極・高μ3極複合管である7ピンMT管 6AT6 (μ=70、gm=1.2) が1本、V9に使われている。ピン配置は TG, K, H, H, DP1, DP2, TP。カソードは共用されている。互換球は6AV6 (μ=100、gm=1.25)、ロシア・中国製6G2 ((μ=100、gm=1.25) 等。6AV6はμが高いだけでなく、真空管ラジオにも使われるので、入手しやすい。

V9はAM検波(2極部)、AFアンプ(3極部)用。ネット情報に従い、ダイオードとFETによる代用品を作ってみたが、失敗した。ダイオードによる検波効率が悪いからだろうか。

失敗した自作品。音量や感度が下がったから。

⑥ビーム4極管である7ピンMT管 6BF5 が1本、V10に使われている。ピン配置は G1, K, H, H, P, G2, G1。ヒーター電流は1.2A、発熱量は半端でなく、故障しやすい。その互換球はまだ知らない。

V10は最終段のAF出力用、出力トランスを通してイヤホンや4Ωの外部スピーカーをドライブしている。発熱量を減らすため、回路を改造して、6AQ5による代用をよくみかける。いっそうのこと、出力段のV10と出力トランスをすべてパスして、OPアンプやICアンプを内蔵した外部スピーカーをダイレクトにドライブしてもいいだろう。それなら発熱量を減らすだけでなく、コリンズの寿命を伸ばすにも好都合。

⑦シャープカットオフ5極管である7ピンMT管 6AU6 (gm=3.9) が1本、V301に使われている。ピン配置は G1, G3/IS, H, H, P, G2, K。6AU6は知名度が高く、入手しやすいだろう。ロシア・中国製には 6J4 (gm=5.7) が互換のようだ。

V301はコリンズの強みであるVFOに使われている。温度や時間経過によるドリフトがほとんどなく、コリンズの栄光を力強く支えている。FETとTrによる代用でも全く問題ない。

FET、FET保護用ツェナーダイオード、TrによるV301の代用品。詳細はネット参照。

以上のようにまとめてみると、コリンズの機能を維持していくには、最低限6DC6(フロントエンドのV2)の1本は必要。6BF5がなくてもアンプ付き外部スピーカーにAFを任せば全く問題ないはず。12AX7 や 6EA8、6BA6、6AT6、 6AU6は互換球やロシア・中国製品があり、なくなることはなさそう。

本記事に互換球を多く言及した目的はつぎのものだ。球のためにコリンズがあるのではなく、コリンズのために球が必要なので、特定の真空管が手に入らなくなっても互換球や、回路を変えるまで他の球を使い、コリンズを機能させつづけることは自分の信念だ。

なお、本記事でいう互換球とは挿し替え可能な真空管のこと。ピンの数が同じであるのは無論のこと、ピンの配置も球の性能も同じか近いものをいう。世の中では互換球といいながら、ピンの数が7対9、最初から挿せないものを互換球という輩もいる(たとえば、中国製6P1 と 6AQ5、どこが互換だと言いたい)ので、自分で情報を集め、自分の目で確認するしか対策はない。

もちろん、何でもかんでもオリジナル球でないと嫌だと感じるひとは、いまのうちにアメリカから7種類12本の真空管を複数セット購入するとよいだろう。アメリカでは良心的なお店が多く、1セットは日本円1万円程度(つまり、NOS1本千円未満、日本ではなかなかみかけない)だと思われる。毎日の使用頻度にもよるが、10セットもあれば生きている間は大丈夫だろう。

数千円で購入した真空管のガラクタが届いた。遺品かもしれない。65本と称していたが、型番不明のおまけもついており、最終的に数えたら76本になっている。

遺品のすべてではないかもしれないので、趣味の全貌を推測することは難しいが、真空管の種類から多くのことがわかる気がする。

76本の真空管を大きく以下の種類に分けてみた。

整流用 17本。テレビ用のものが多く含まれている。
出力管 12本。当時はテレビ用で、いまでは出力管と紹介されているものも複数。
ラジオ用 13本。トランス付きとトランスレス用。12AV6が2本入っているのに対して、6AV6はゼロ。バックアップから使ってしまったかもしれない。
その他 27本。ヒーターが6V, 12V以外のものや電圧増幅管等。
ゴミ(壊れたものと用途なし) 7本。

すべて日本製というところも面白い。いまと違って海外の真空管は日本に入ってこなかった時代だったかもしれない。また、いわゆる高価なものがはいっていないことも特徴。高価なものを生前処分したか、別途売却したか、そもそも買っていなかったかもしれない。まあ、自分だって価値観はそれほど違わず、真空管の価値は1本2千円以下だと認識していて、それ以上のものには手をだしたくない。コリンズ用の真空管は海外から調達すれば、1本数百円で購入できる。

テレビ管が多いのは安かったときに大量に集めたのかもしれない。真空管テレビがごみのように捨てられ、そこに搭載された真空管も当然ごみのような取り扱い。とくにテレビ用の整流管等、今頃欲しがるひとはいないはず。

真空管オーディオに夢中だったという印象はない。ラジオ一式の真空管を持っていたところは真空管ラジオを複数台所有していた証拠かもしれない。

型番不明のものは複数本入っていたが、本人の努力と運によって、すべて解読したところは自己満足。いままで、真空管を1本1本中身をじっくり観察することはなかった。トランジスタは中身が見えないので、そういう習慣がなかったから。しかし、型番がわからないと真空管はごみ同然になるので、必死にほかの真空管と比較したり、ネット上の写真を細かく観察するので、勉強になった。

さて、76本もの真空管から面白いものを2本ピックアップしてみる。

真空管 807 と 5U4GB

807は型番不明としておまけで入っていたが、縦書きの807、しかも数字だけなので、型番とは認識されていなかったかもしれない。807はとくに無線機の送信管としてとても有名で、60年代のアマチュア無線の自作品に欠かせなかったと聞く。発売はなんと1937年、こんな立派(男としても)な持ち物はいま作っても簡単ではないはず。いまでは形さえよくみえず、チップ化されたICやトランジスタとは対極にある存在。太さ5cm、高さ14cm、芸術品としか言いようがない。

もう1本の5U4GBはただの全波整流管。形は807に比べれば弟のようなものだが、ほかのほとんどの真空管には負けないサイズなので、それなりの人気だ。しかし、最大整流電流は0.3Aしかなく、いまの数円1本のダイオードにも及ばない。

片方は6.3V、片方は5V、同時に使うにはトランスの選定を工夫しないといけないが、いつか、両方を使ったものを作ってみたい。1級アマ免許をもっているので、送信機をつくって使えないわけではないが、いろいろなことを考えればオーディオアンプのほうが無難かもしれない。

自己メモのために、いままでコリンズ75S-3に対してやってきたことをまとめてみる。これからもいろいろやるかもしれないが。

コリンズのシャシーの中は、自分の価値観では残念ながら、配線がきれいとはとても言えない。高周波なので、最短距離での配線は仕方がないとかの意見も確かにある。

また、配線の一点アースとの考え方もないようだ。適当に近くのGNDに繋いでいるだけのように見受けられる。それで最高峰の受信機と言われたので、アースの処理はいろいろなやり方があっても問題は起きないかもしれない。

さて、やってきたことを大きく分けて2つになる。1つ目はコンデンサの交換。ペーパーコンとケミコンの交換ということ。ブロックコンだけは入手困難だし、交換するには大変のように見えたので、まだ施していない。もうひとつは改造というもの。ネット上にある情報を活用して、改造を施していた。

コンデンサの交換については、ブロックコン以外に6つあるので、下の写真にはそのうちの5つが映っている。将来のために、交換したことがわかるように、また、前パーツのスペックがわかるように、シャシー内に落書きしたのは自己流。

ペーパーコン0.05uFをフィルムコンに交換
コリンズ75S-3の内部最高電圧は約150Vだが、耐圧350Vに交換
100uF/6Vのケミコンは耐圧200Vに交換。6Vはいくらなんでも心配。
10uFのケミコンの交換
8uF/25Vのケミコンを10uF/25Vのセラミックに交換

また、改造については、上の写真の右側赤丸は改造のひとつ。SSBのモクモクしたよく聴き取れない音質の改善に、L16である100uHのコイルを820Ω抵抗(手持ちにないので、1.8Kと1.5Kの並列で代用)に交換したもの。明瞭度は確かに上がったが、その後その主な原因は真空管 6BF5 の劣化によるものだとわかった。しかし、本改造も意味あるものと考え、そのままにした。

47K抵抗を追加

上記47K抵抗の追加は改造というよりも、出荷した当時の製造ミスを修正したもの。昔のブログにも書いたが、回路図に書かれているR2である47Kの抵抗はどういうわけか、本機では470Ωの抵抗になっていた。それをもとの47Kに戻すための修正。470Ω抵抗のショートはとくにやっていない(追加した47K抵抗のリード線の先にその470Ωだ。半分はケースに入っていて、ケースを持ち上げる技量は自分になく、ショートしたくてもできないのが実情だが)。真空管なので、多少の誤差なら全く問題にならないはず。

コンデンサの交換について、コリンズの品質の高さを示すためにも言っておきたいのは、コンデンサの劣化はそれほど認められていないことだ。とくに2つのペーパーコンは全く問題がない。ケミコンは新品でもだめと言わればだめだと判断できるし、質の劣化についてはなんともいえない。

ところで、ブロックコンは出力管 6BF5 のすぐ傍に位置するので、その劣化はとても心配している。なにしろ、6BF5 の発熱量は半端ではないから。しかし、その交換は周りのめちゃくちゃ配線されているパーツの取り外しをしないとできないので、やる気は起きない。当時の製造技術では大きなサイズになっている2W級の抵抗器をいっそう小型に交換し、ついでにその下の隠れているブロックコンを交換しようとも目論んでいる。

ブロックコンは赤丸のところに隠れている。交換するには大変な作業になりそう。

2W級のソリッド抵抗器はほかの1/2Wの4倍以上の大きさであり、長さ18mm、太さ8mm。ほかにサイズが大きく、いまではほとんど目にしないものはインダクターであり、長さ16mm、太さ10mmもあるのだ。そのうちのひとつであるL12 (0.5mH) について、多くの改造に言及されている。ハム音を引き起こすものだと。

真空管ラジオを数台弄ったところで、実力不足で長年放棄していた Collins 95S-3 の復活に挑戦した。

2013年に入手したコリンズが不動のまま

ブログの履歴で確認するとコリンズをeBayで購入したのは2013年6月、入手金額は覚えていないが、eBay転送サービスを利用したので、当時ではすごくほしかっただろう。しかし、届いてわずか数分間しか聴けず、その後は盛大はハム音が発生した。何回かその解消にチャレンジしたが、ことごとく失敗し、7年間放棄してきた。それでもいつか治せると信じていて、手放すことを考えていなかった。

さて、オシロとシグナルジェネレータを使って、お盆休み期間を利用し、回路図を見ながら、入力側から、あるいは出力側から1段ずつ波形を観察し、原因を探った。いまの時代では、中国の台頭によって測定器は手軽に入手できるようになった。60MHzまでのシグナルジェネレータは数千円で購入でき、夢のような話。100MHzまでのデジタルオシロも数万円で手に入る。

数日かけて調べた結果、真空管 6EA8 (V4) および 6DC6 (V1) を疑うべきだとの結論を得た。50Hzのハム音は2段めミキサー (V4) の不良によって起こしたようだ。いままでずっと VFO の問題だと考えていたが、6AU6 を新品に交換したし、そのプレート電圧の波形はきれいなサイン波になっていて、周波数も正しく変化しているのだ。

手元にそれらの真空管がなく、V4 を同じく 6EA8 である V8 と交換し、V1 を同じく 6DC6 である V11 と交換してみた。それだけの交換作業で、7.2MHzバンドのAM放送がなんとか聴けるようになった。

1963年製の本機は年代経過のせいか、搭載した真空管をすべて疑うべきだと悟った。しかし、真空管を購入した経験はほとんどなく、その良否を判定してくれるチェッカーをもっていないので、入手困難な型番もあり、入手するまで数ヶ月を覚悟している。

75S-3に使われている真空管は以下の12本。

6DC6 (品薄) 3本
6EA8 3本
12AX7 1本
6BA6 2本
6AT6 1本
6BF5 1本
6AU6 1本

トランジスタと違って、真空管はほかの型番で代用することは多くの場合できないとされている。足のアサインは数が多い分、互換性が失われる。3極管、5極管、7極管、混合管等、そもそも内部構造が異なる。トランジスタは耐圧や、最大電流等の定格を守れば、極端にいえば、PNP(さらにゲルマかシリコンか)かNPNか、使える周波数であるか、ぐらいの違いしかない。

真空管の入手に関し、最も安心するのは大手リアル店舗だが、コロナの影響で秋葉原にいくわけにはいかない。となるとネットの世話を受けるしかない。故障したコリンズの本調子とはなにかも知らないまま、怪しい真空管によってわけがわからない現象に悩まされることをどうしても避けない。

ここまで入手した真空管で差し替えたり、回路を一部修正した結果、AMもSSBもよく聴こえるようになった。出力段の6BF5を変えたことによって、いままでモヤモヤしていて、喋っていることをよく聴き取れなかったSSBもふつうに聴けるようになった。しかし、CWに関しては、まだろくに聴いていない。

6BA8の故障は自力でわかったが、6BF5の劣化にショック。

声さえ出れば問題ないだろうと考えていた真空管に劣化によって、歪みが発生することだと理解した。トランジスタではあまり経験しなかったことだ。また、極端の例えだが、トランジスタはほとんど0か1か(正常か故障か)に対して、真空管は1と0との間のアナログ状態で変化する。メーカーによっても初期状態が異なるし、スピーカーさえ鳴ればOKであるラジオと違って、アマチュア無線のDX受信はほんの僅かな明瞭度の改善に大金を注ぎ込むものなので、品質の確認は測定器でもわからないと思う。コリンズは真空管12本しか使っていないことに、返って助かった。何十本も使ったら、まったくお手上げ状態になるだろう。

さあ、アメリカやイギリスからの真空管が届くまで、本調子とはなにかまだわからないままになるだろう。

BFOもRejection Tuningも操作しなくてもふつうにAMやSSBが聴けることもわかった。

CALの使い方、Sメータの動きの鈍さ、感度の低下等、まだまだ未確認な点が多いが、ある程度蘇ったことは確認できた。