「タム9」という愛称で呼ばれる、タムロン社90mmマクロレンズ2本が手元にあり、比較してみたい。

1本目はタムロン社初のマクロレンズ 52B (SP 90mm F2.5)、神レンズと神話化されている。オール金属製で、MF(マニュアルフォーカス)、レンズ単体で0.5倍までが撮影できる。最短撮影距離 0.39m。中古で入手、ガラスに薄曇りあり、完璧な光学系ではない。

2本目は現行品 272E (SP AF 90mm F2.8 DI MACRO)。プラスチック筐体、AF(オートフォーカス)、単体で等倍まで撮影可。最短撮影距離 0.29m。新品。

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Tamron272E

マクロ撮影では、MF操作が基本となっているので、ピントリングの回転角が大きい52Bが圧倒的に有利。

対して、272EのAF/MF切り替えはフルタイム式ではなく、タイミングによってはうまく切り替えできないことがあり、AF/MFの切り替えに関してはその中途半端さは否めない。さらに、金色環については評価が別れ、私個人としては止めて欲しい立場に立っている。ニコン社の真似をする必要はないし、最新のレンズが金環をやめたのはタムロン自社もデザインのマズさを認めた形と理解して良かろう。

以下はタムロン社が公表したタム9の系統図。本272Eにまで設計されたタム9は52系、72系に分けられる。マクロだけでなく、ポートレート撮影もするなら、52系が有利と言われている。最新のタム9(F004やF017)が新設計のようだ。

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52Bはガラスに薄曇りあり、設計が約40年前と古く、272Eにはボロ負けと予想しているが、果たして結果はいかに。

テストする天気は薄曇り、使用したカメラはニコンD750。カメラを三脚に載せ、52BはMF、272EはAFにて撮影した。焦点は約1キロ先の看板。以下の一枚は52Bの開放絞りで撮影したもの。

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比較は中央部と周辺部の2箇所。絞りは2.5, 2.8, 4, 5.6 の4段階。

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中央部に関しては、272Eは解像度が僅かに高く、コントラストが高め。周辺部においては、逆に 52Bは解像度が僅かに高い結果となった。コントラストの違いは52Bの薄曇りによるものかどうかは定かではない。

また、下の2枚の写真は、上が52B、下が272E、ともにF2.8にて撮影、NEFファイルから無修正でJPEGファイル(サイズ6106×4016)に変換したもの。PCにダウンロードし、スクロールしながら比較するといいだろう。

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いずれにしても、52Bは状況によって、いまでも十分通用するレンズであることがわかった。レンズの薄曇りについてもそれほど心配しなくていいようだ。

タムロンの90mmマクロレンズはとても有名で、その高い評価を最初に得たのは本レンズ SP 90mm F/2.5 (Model 52B)。フォーカスリング、絞りリングのラバー(ゴム)以外に、オール金属製らしく、0.5倍までのマクロ撮影だけでなく、ポートレート撮影でもボケが綺麗と言われている。

80年代以降、何回も本モデルを買ったり売ったりしていたが、デジ一に使いたいので、また手にしたわけだ。ただ、中古レンズを高いお金で買うことに億劫になっているので、ジャンク品を狙った。

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到着した本レンズはニコンFマウント(アダプトール2付き、カニ爪あり)用。ちょっとした当たりが1箇所にある以外、割りと綺麗な外観。しかし、ガラスにカビやクモリが多数。そこで、レンズ構成図を確認しつつ、レンズを分解し、ガラスをクリーニングすることにした。

まず、前玉の押えリングを外す。

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その下のネジ4本を取り外すと、第1群~第4群をまとめるガラスユニットが取り出せる。

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さらにそのユニットを前後から押えるリング2つをそれぞれ外すと、前からは第1群、第2群、後からは第3群、第4群が出てくる。

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こうなれば、ガラス表面のカビやよごれは取れたが、貼り合わされた第2群ガラスの間のクモリは取れず、本レンズも結局ジャンクのままだ(あるいは、難ありという表現か)。メンテの立場なら、コーティングなし、貼りあわせのないレンズが最強かもしれない(たとえば、Nikkor-H Auto 28mm F3.5とか)。それでも、状態の良い本モデルのレンズは少ないらしく、大事にしていきたい。

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元に戻し、組み立てなおして完成。ヘリコイドや絞りは問題ないので、他の部分のメンテは必要なしと判断。

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三脚に載せて、花や鉄を撮ってみた。

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新しい発見として、本レンズの絞り羽根は8枚だ。持っているニコン用レンズでは唯一の存在。