いつかやってみたいことをついにチャレンジするチャンスがきた。

真空管ラジオのブロックコンデンサ(以下ブロコン)はリークがひどく、交換しないとラジオは聴けない状態になった。無理やりやるとヒューズが飛び、発火する恐れに至るだろう。

しかし、魅せる工業品と言われるブロコンは入手しづらい。外国製はあるようだが、値段が高い。欲しい内蔵個数や内蔵コンデンサ容量、サイズのものは必ずしもつくられていない。

ということで、故障したブロコンを再製してみた。

まずはブロコンをシャシーから取り外す。今回はハンダ吸収線を用いて、足(端子)ごとにハンダを完全に吸い取り、取り付けられたパーツのリード線を外して難なくブロコンを取り外した。しかし、機種によって(というか多くの機種では)取り外すことは一苦労。スペースがないので、ハンダゴテや、リード線を切るニッパーが届かない。自由に曲げら、先の一点だけを加熱(あるいは吸収)するツールがあれば、どれほど助かることか。

ところが、ブロコンを外したとしても、中身を取り出すことは自分には無理だった。足部分からアプローチしようとしたが、1時間格闘しても埒が明かない。仕方なく、外のビニール皮を剥き、ノコギリで足元近くを切断。電解液を含んだいやなものとやっと対面。

ブロックコンデンサの中身を取り出すため、足元に近いところをノコギリで切断
ブロックコンデンサの中はこんなもの

つぎに中身の取り出し。これにもなかなかできなかった。結局、1時間格闘してうまく中身を回転させたことに成功。

今回のブロコンは 30μF/300Vを2本、20μF/300Vを1本内蔵したものなので、手持ちから 47μF/400V, 105℃品2本、22μF/400V, 105℃品1本(いずれも秋月電子通商から入手、3つの合わせた販売価格は200円)で代用。33μF/400Vが手持ちにあれば使うことになるかもしれないが。

手持ちの高耐圧・高品質コンデンサで代用

さて、ここまで頑張ってきたのに、新しい難問に気づいた。電極も電極を固定する部分もハンダ付けできない素材のようだ。アルミかその他の腐食に強い合金らしい。

仕方なく、ベースのベークライトにコンデンサのリード線を通すために小孔(0.8mm)を4つ開け、ブロコンの足にリード線を強引にハンダ付けした。後でわかったことがだ、穴の位置が1mmでも外側になったら、シャシーとショートしてしまう。

マイナス極をひとつにまとめた
わかりにくいが、コンデンサのリード線を小孔を通して足に固定することにした。

5時間以上の格闘でやっと様になった。言わないと中身が偽製されたことに気づかないかもしれない。

ブロコンは製造法によって対応策は変わると思うが、次回やるなら今回の経験を活かせたい。

真空管ラジオに戻したところ。気づくひとはいないはず。