ペーパーコンデンサの5つを全数交換。オイルコやンデンサを交換するつもりだったが、測定したところとくに異常はなく、まだまだ使えそう。

焦げた抵抗器 1.5kΩ をひとつ発見。測定したところ、抵抗値に異常はないものの、やはり交換した。

ボロボロリード線は使われなくなった。リード線の質に気づいたのかもしれない。ただし、アンテナ線はとても短いので、念のため交換した。

小さいシャーシではあるが、コンデンサや抵抗器の交換は以外にやりやすかった。

交換した部品。オイルコンデンサ2つは良好で、交換の必要性はなかった

また、内部がほぼ透明(ゲッタがない)になった真空管 35W4。一応手持ち品で交換。

整流管 35W4。ゲッタが消えている。

いよいよ通電。絶縁トランスと60W電球による保護回路に繋いでスイッチON。異常はなく、NHK第一放送は間もなく聴こえた。ただ、感度はよくなく、音質もいまいち。整流管の問題かもしれない。

さらに大きな問題が発覚。2つあるスピーカーのうち、片方は音がせず、コイル断線しているようだ。リード線の部分が腐食で断線していればいいが、コイル内部だと修理することは諦めざるを得ない。アウトトランスの乗せる側なので、同じ規格のスピーカーを探すことはほぼ不可能。

片側のスピーカーが断線している。しかもアウトトランスの乗せる方で、同じものを探すことはほぼ絶望。

アウトトランスを下ろして、キャビネットのどこかに固定し、2つのスピーカーをほかの同サイズのものに置き換える。こちらが現実的解決法かもしれない。

さて、手持ちの10cmスピーカーを入れてみた。サイズや形、インピーダンス、最大入力パワー、オリジナルと同等品を探すのは大変。手持ちは8Ω5W、理想とする3Ω1.5Wではないが、加工しなくて入るだけでも感謝しなくちゃ。

手持ちの4インチスピーカーで代用。加工しなくて入った。ラッキー。

アウトトランスをキャビネットの中に斜め設置する。アウトトランスを降ろさなくても、奥のイヤフォンコネクタを外せるようにしたい(スピーカーの右下1角のネジで固定されている)し、半田付けに困ってはいけないこと等から、斜めがよさげ。なお、アウトトランスを固定する金具はコイルと導通していないので、改造によって増設した底の固定ネジを触っても感電することはないはず。

片側のスピーカーに乗せたアウトトランスをキャビネットに斜めに設置
できたのがこれ。いつか、両方のスピーカーを同一製品に揃えたい。

短波はともかく、AMの感度はいまいち。この内調整する予定。また、音質もいまいち。なので、抵抗器についても調べてみた。抵抗器の両端の抵抗値が表記された値よりも大きくなるはずはない。並列抵抗器によって抵抗値は小さい方向になるから。

これで、3つの怪しい抵抗器を見つけた。

表記4.7MΩ、実測約7.4MΩ。
表記470kΩ、実測約600kΩ。
表記270kΩ、実測約411kΩ。

抵抗値が大きくずれた抵抗器も3つほど存在。

真空管ラジオはいい加減なものでもたいていは動くが、気持ち的に不安なので、交換した。音質もなんとなく良くなった気がする。小さいスピーカーのせいなのか、まだ満足の行っているレベルではないが。

4連休も本日で終了。感度調整や音質改善等の課題は残っているものの、聴くにはとくに問題はない。仮組立てておこう。

その前にシャーシの裏を撮影しておく。

コンデンサや抵抗器を交換したシャーシ裏
シャーシをキャビネットに組み込んだ

シャーシを固定する底ネジを取り出して使ったら、そのてっぺんがプラスチック製であることに気づいた。トランスレスゆえの感電防止策だね。いわゆるユリヤネジ。暇を見て、アウトトランスの固定ネジもユリヤネジに取り替えよう。手で触れるところはすべてプラスチック、松下の拘りに同調する。

ユリヤネジで感電防止

4連休の二日目、トランスレス真空管ラジオ 5球スーパー 松下(ナショナル) E-330 が届いた。

今までの数台と違って、外を何もクリーニングしなくてもそのまま撮影できる状態。いや、そういうのが正常なんだよね。いままでは異常。

ネットによる未確認情報によると、1962年の発売。キャッチフレーズは「豊かな音があなたを包む2スピーカ・2バンド・ルーム・ラジオ」。販売価格 7,450円。

外観やスペック、使用される真空管の種類、回路図等はすべて写真が語ってくれるので、言葉による説明は省略。

ニセステレオ。2つのスピーカーはただ並列しているだけの松下「スピリット」
ダイヤルループのかけ方
使用する真空管とラジオのスペック
シャーシは立っている。重い真空管2本の落下をバネで防いでいる
プラステック箱の内部に貼られている回路図(最大解像度)。
同じ回路図をもう一枚。こちらはフラッシュ撮影。

重要なシャーシの取り出し方。下の写真にある、シャーシのほぼ真ん中に位置する四角い小窓から、チューニング位置を表す赤矢印のインジケータ(正面から見た場合)をダイヤルロープ(糸)に固定するネジを緩めて、ロープを上に上げてそのインジケータから外す。そしてキャビネットに底からのネジ2本、シャーシの上部を固定するネジ2本、計4本のネジを外してシャーシを取り出す。

取り出したシャーシの表
ブロックコンのスペック。すべてのケミコン(電解コンデンサ)はそこに集約。
シャーシの裏
同じくシャーシの裏。

整流管 35W4 は内部がほとんど真っ白になっているので気になる。交換が必要かも。バネのついた真空管はどう取り外すのだろう。バネを先に外すのかな。

ペーパーコンデンサは5つ(ひとつは違いかもしれない。筐体にGNDシールあり、中身の確認が困難)。ボリュームからの結合用(0.01μF)以外の4つは、アンテナを感電から防止するためのものが3つ(1000pF、0.02μF、0.05μF)、PU(Phono)入力を感電から防ぐためのものが1つ(回路図上は5000pF、実態は6800pF)。

オイルコンデンサも複数使われている。

ラジオ熱があがったので、中国AliExpressで、送料込約25米ドルで注文した。コロナ禍の影響か、届くまで約1ヶ月かかった。

受信周波数が 100KHz~1.7GHzという
2020.7月出荷。注文時期は6月だが、7月に届くことを見越したかも。

保証期間をもともと無視しているので、早速分解。

アルミケースに差しているだけの構造。しかし、GNDはアルミケースと接続している。
熱をアルミケースに逃す工夫もしている。
ダウンロードすれば大サイズで確認できる。手抜きはしていないようだ。

アンテナコネクタはSMA、そのGNDはUSBともアルミケースとも繋いでいることはテスタの導通で確認済。アンテナコネクタもUSBも基板にハンダ付けされているだけなので、交換できるはず。

基板のハンダ付けは割ときれい、目視での確認をパスしている。

高性能のアンテナがないと意味のない製品だが、自作のループアンテナをBNC変換コネクタで接続。PCとはUSB延長ケーブルを使った。

SMA-BNC変換コネクタにより自作ループアンテナに接続
BNC以外に、M型(UHF)との変換コネクタも重宝されるはず

夜の8時半頃、ちょっとした調整で、宇都宮市から広島の中国放送(RCC、1350KHz)が聴こえた。感度はアンテナに大きく依存しているようだが、ふつうの高性能ラジオと比べて、それほどダメな感度ではない。

宇都宮市で聴く広島・中国放送。干渉波があったのでUSBで聴いた。

使用したSDRソフトは SDR Console V3。ラジオ局を目で見えるところはさすがSDRの凄さ。わずか25米ドルで、高価なPerseusに似た使い方ができる。Perseusはその後全く進化していないが。

勿論、Perseusが対応していないFM放送の受信もバッチリ。

地元のラジオベリー(FM76.4MHz)。音質はFMなので良好

強力なFM局のステレオ放送を聴く時のSDR Console V3の設定:
 「Home」タブ中の「Bankwidth」を1MHz、RF Gainを0.0dB、AGCを必ずOff、さらに、Radio Configurationでは「HF Mode, Tuning」をDisableに。
 左側のオプション画面では、ModeをBFM、Filterを350kHzに。

整備に着手。まずはペーパーコンデンサとケミコン(ブロックコンは除外)をすべてフィルムコンデンサで交換。全部で11個。交換前のコンデンサ容量は以下のとおり。すべてナショナルブランド。

交換したコンデンサ。ペーパー10個+ケミコン1個。すべてナショナルブランド。

250pF(表記は0.00025μF)
3000pF(表記 0.003μF)2個
5000pF(表記0.005μF)
0.01μF 4個
0.05μF 2個(耐圧はそれぞれ500VDC, 610VDC)
(ケミコン)3μF / 300V. 33.1.I ナショナル CT-3003

同じナショナルでも輸出用と国内用の違い?

今回と前回のサンヨーの真空管ラジオで感じたことは、4700pF、0.01μF、0.047μFという3種類の高耐圧フィルムコンデンサは古い真空管ラジオのリペアに欠かせない。3000pFも5000pFも4700pFで代用して問題ないはず。

ケミコンの表記は、3μF 300V. 33.1.I ナショナル CT-3003

製造日付の確認できるケミコンとブロックコンから、本ラジオは昭和33年(1958年)の製品だと判断する。

品質保証のためか、真空管も抵抗器もコンデンサもバリコンも電源トランスもIFTもシャーシも、ブランド名の確認できる部品はすべてナショナルブランドのようだ。真空管ラジオに関するすべての部品を自社内で生産する体制を敷いていたのかもしれない。

5つのケミコンが内蔵されているブロックコン。こちらも昭和33年1月の製造。
シャーシの質はしかし良くない。シャーシもナショナルブランドだが。

ブロックコンは測定した範囲では、大きか劣化はないようだ。通電してないので、本当のところはまだわからない。やり方は、共通したマイナス(GNDに接続している)を外して、A~D、Lとマイナスとの両端をそれぞれLCRメータで測定。ブロックコンは同じ規格のものが恐らく市販されていない。取り替えるなら別々のケミコンで代用するしかない。

ボロボロの線材を交換。パイロットランプと、PH/MW/SWランプとの接続リード線だけはボロボロ。ほかの線材は問題ない。また、短めの電源ケーブルも交換。アンテナリード線も短めだが、交換せずそのままにしておいた。

+B電圧が印加のために、スイッチから発火したとのネット情報あり、スイッチに追加せずバイパスした。PU(Phono入力)は自分としては絶対に使わないし、スイッチはMW/SWだけでも全く問題ない。ただ、この改造によって、PUが使えないわけではない。マジックアイが常時点灯するだけだ。つまり、改造のまえでは、PU使用時にマジックアイ6Z-E1に+B電圧が印加されなかった。改造後では、+B電圧が常時印加される。その違いだ。

+B電圧の印加による発火恐れのため、赤丸のリード線2本はスイッチをバイパス。
スイッチにいくリード線をカットして、シャーシの内部で接続(赤丸内)
交換したコンデンサとリード線を再確認して、いよいよ通電へ。

トランス式ラジオに入らないかもしれないが、ショート確認のアダプターをとりあえず、取り出して使ってみた。60W電球を回路に直列しただけのアダプター。ランプ用台座等はほとんど100円ショップで購入でき、大変ありがたい時代。

トレンスレスラジオに必要な安全装置。

上記のアダプターは今回のトランス式では、通電したらランプはあまり輝かないのはトレンスレスと同様だが、電圧が低くなった影響で、ラジオは鳴らなかった。数分間待って、火花や臭いのないことを確認して、正式に通電。

問題なくスピーカーが鳴いた。ボリュームは僅かなガリがあるが、それほど気になることではない。感度もOK、音量も十分(HiFiとは到底認めたくない。所詮ラジオ)。スイッチ類も問題を感じない。コンデンサとリード線の交換だけで動いたみたい。

真空管の灯火。周りが真っ暗になってもよくわからない一枚。

しかし、問題はまったくないわけではない。豆電球 6.3V 0.25A がひとつ断線していることが発覚。また、痛いことだが、マジックアイ6Z-E1 が大変暗く、昼間ではほとんど見えないこともわかった。

周りが真っ暗になって、やっとこの有様。実用性ゼロ。

豆電球はAC 6.3Vを使っているので、LEDによる代用を考え、このうち自作しよう。全部で6個が必要。マジックアイは大変高価、このジャンク一台を買える値段。諦めるしかない。

NHK第一を聴きながら、パネルのクリーニングに取り掛かる。上部分(スピーカー部分)のアクリルを8本のネジを外して下ろす。終わったら下の透明アクリル部分。こちらは7本のネジ。木箱から簡単に外れるところは素晴らしい。

シャーシを木箱に組み込み、豆ランプの断線は代用品が到着次第装着することにして、一応の整備完了とした。

木箱の大きさはシャーシとの比較でよくわかる。こんな大きさのラジオを欲しがるひとはいまやいない。
チューニングは案外大変。NHK第一の593KHzと栃木放送の1530KHzはほぼ両端。遠すぎる。

大きな箱に収められて、また真空管ラジオが到着。松下 EA-685。トランス式 マジックアイ付き5球スーパー。HiFiを売りにしているようだが、スピーカーを2つ並列しただけの「松下スピリット」。

本人にとって、トランスレス式はどうしても邪道だと思い、トランス式にしたい思いで、本ラジオを選んだ。しかし、この大きさときたら、置く場所に困ってしまう。

ホコリだけらの状態で届けられたので、すぐに分解して内部をクリーニング。ホコリの割に、内部の状態はそれほど悪くない。裕福な家で過ごしてきたのかもしれない。少なくとも、内部に湿気等の腐食は感じられなかった。経年劣化でリード線がボロボロになり、シャーシが一部錆びているところはしょうがないことにした。

分解の手順や、回路図等が底や内部に貼られているので、大きな写真で公開。とくに回路図関係は貴重な公共財産、歴史的価値が十分ありとの認識で、デジカメの最大解像度のままにしている。写真だけの表示や、ダウンロードして細部までが確認できると思う。

底(内部シャーシの底ではなく、本体の底)に貼られている分解説明。
今日となったら、無意味になった特許関係の説明。松下は最高といいたいか?
シャーシを取り出した内部。内部がほとんど傷んでいないところはラッキー。
内部の左側壁に貼られている回路図。手持ちデジカメの最高解像度による撮影。
隠れたところをもう一枚。至れり尽くせり。
右側壁にあるスペック、配置図。ひとでよる検査。3人が生きていればいいなぁ。
シャーシを上から撮影。
シャーシの裏。こちらの写真も最高解像度のまま。ペーパーコンは11個か。

ペーパーコンデンサの交換、ボロボロになったリード線の交換、ブロックコンの確認、これらの作業を終えて通電する予定。スイッチの絶縁不良もよくあるとのことで、それについても気を使わないといけない。

音量がボリュームを最小に絞ってもかなり大きい(NHK第一のような大パワーラジオ局なら近隣が聴こえる大きさ)。取り替えないと治らないと考える。しかし、スイッチ付きA型500kΩボリュームは案外見つからないものだ。100kΩならまだ購入可能のようだ。

ハムの低減についてはネットに紹介された以下の方法を実践してみた。整流用真空管 35W4 は1ピンが内部でどこも接続してないので、それを活用して、追加のコンデンサ47μF、抵抗150/2Wをはんだ付けする。つまり、いままで7ピンに接続していたリード線をすべて1ピンに接続し直し、7ピンに追加したコンデンサと抵抗の方足を、そして、コンデンサのもう片足をGNDに、抵抗を1ピンに接続する。

RCフィルターを追加。150Ωと47μF。
スペースがあまりなく、結構苦労した。

抵抗150Ω両端の電圧は、実測したところ約5.5V。つまり流れる電流は約40mA。定格1Wの抵抗でもなんとかなるが、安全のために2W以上を使うといいだろう。

できれば、その抵抗を200Ω以上のものがいいらしいが、残念ながら手持ちの抵抗に、定格2W以上のものは150Ωしかなく、それを使った。

カットオフ周波数 f = 1/(2*3.14*R*C) = 1/(6.28*150*47*10^(-6)) = 22.6Hz

抵抗を倍の300Ωにすれば、カットオフ周波数は半分の11.3Hzになり、ハム音の50Hzにもう少し抑制できたのかもしれない。

それでも、ハムの低減効果は実聴ではかなりあるように感じた。AMの放送局のない静かな周波数ではボリュームを中央点の大きさにしてもハム音があまり聴こえない。

また、感度については、IFTの調整をやってみた。その結果、外部アンテナをつけると、昨晩20時頃、大阪放送を宇都宮市で聴こえた。たまたまかもしれないが、感度はそれほど悪くない証拠のひとつだと考える。

以上のことで、ボリュームの交換問題は残っているが、その他の整備はこれで一段落としたい。

最後に写真を載せる。

シャーシを箱に組み込んだ様子
感電防止や美観のため、ウラ蓋を取り付ける
正面

トランジスタラジオに載せる。デザイン的には、三洋は可愛さが取り柄。

ACコンセント間の抵抗は約100Ω。最初は数MΩにもなっていて、ヒューズホルダーをクリーニングした。ヒューズとそのホルダー間の接触不良だった。

恐れ恐れAC100Vを投入。コスト削減のため、絶縁トランスが使われていない(トレンスレスという)ので、感電の可能性は高い。

パイロットランプは点灯、暫く待つと、音は出た。前オーナーのいう鳴らないということにならない。ヒューズの接触不良を無くしたからかもしれない。

しかし、音の歪みはひどく、言っていることは読み取れない。PUに外部音源を入れて確認したところ、歪みは改善していない。

改めて、AF部との結合コンデンサ(オイルコンデンサをフィルムコンデンサに変えて試したところ、音の歪みは感じなくなった。オイルコンデンサも交換すべきだった。

これで問題がすべて解決されたわけではない。感じた問題は以下の数点。

  1. ボリュームは絞りきれない
    ボリューうを最小にしても音はスピーカーから聴こえる。測ったら、ボリュームの抵抗値は最小44kΩとなっている。交換しないと治ることは難しいかも。
  2. ハム音はちょっと大きい気がする
    トランスレスラジオはハム音が大きいようだが、なんとか低減したい。CRフィルターを電源にいれることが有効のようで、手持ちのケミコン47μF/250Vと抵抗で組んでみたい。
  3. 感度はいまいち
    室内ではNHK第1、第2しか聴こえない。バーアンテナーがないといってももう少しよくなるはず。地元の栃木放送がだめなら、感度階級 極微電界級は嘘になる。
    短波放送も感度はいまいち。夜8時台でも聴こえる局はほとんどない。

まだまだ調整作業が必要だ。

入手した真空管ラジオ サンヨー SF-20 にコンデンサは何種類もあるが、ペーパーコンデンサは6つ。

それらを手持ちのフィルムコンデンサに交換した。取り外したペーパーコンデンサを測定したところ、いずれも交換すべき状態だった。

交換したペーパーコンデンサは以下の6つ。

0.05μF (コンデンサの外周表記: JIS C-6438、JCP-R、0.05μF(M)±20%、1000T.V.、400W.V.、Sanyo、SHIZUKI)。

0.05μF (コンデンサの外周表記: JIS C-6438、JCP-R、0.05μF(M)±20%、1500T.V.、600M.V.、 Sanyo、SHIZUKI)。

0.05μF (コンデンサの外周表記: JIS C-6438、JCP-R、0.05μF(M)±20%、1000T.V.、400W.V.、Sanyo、SHIZUKI)。

0.005μF (コンデンサの外周表記: JIS C-6438、JCP-R、0.05μF(X)+40%-15%、1500T.V.、600M.V.、 Sanyo、SHIZUKI)。

0.01μF (コンデンサの外周表記: PAPER CAPACITOR、Sanyo、T.V. 1500V.D.C.、W.V. 600V.D.C.、PAT 371282、TYPE G-6M103、JIS C-6413)。

0.005μF (コンデンサの外周表記: PAPER CAPACITOR、Sanyo、T.V. 1000V.D.C.、W.V.400V.D.C.、PAT 371282、TYPE G-4N502、JIS C-6413)。

手持ちに0.005μF(5000pF)がないので(精確に言うと、耐圧の高いものはない)、0.01μF 耐圧630V(ひとつ30円、秋月電子通商販売中)を2つ直列して代用する。

12AV6と30A5との間の結合コンデンサ0.01μFはオイルコンデンサ。測定したところ、容量値は倍近くになっているが、とりあえずそのままにする。

基板の裏にある、チューニングインデックスと反射板を取り外さないと交換できないペーパーコンデンサが2つほどある。

以下は交換後の写真。

黄色枠内はオイルコン、赤は交換後のフィルムコンデンサ。残りの2つは裏から見えない。

また、ブロックケミコン(60μFと40μF)を測ったところ、それぞれが44.5μF (ESR 0.43Ω)、33μF (ESR 0.5Ω)になっている。交換可能なケミコンは手持ちになく、しかもそのまま使えそうなので、交換していない。

いまは亡き三洋電機 (Sanyo) 製、2バンド5球真空管ラジオSF-20 が届いた。まったくクリーニングしていない状態だったので、撮影する気がなく、さっさと分解してクリーニング作業に直行。

ラジオのスペックや回路図は壁の写真を参照してください。回路図は貴重なので、デジカメで撮影したサイズをそのまま掲載する。ダウンロードすれば大きく確認できるはず。

Sanyo SF-20 のスペックと回路図

シャーシを取り出す手順について。正面のチューニングノブとボリュームノブを強く引っ張って、ノブを取る。底から固定ネジ(ビス)2本を取り外す。シャーシを固定するネジはほかに、ラジオ内部シャーシの上部にも2本あり、それを取り外す。これでシャーシを下ろすことができるはず。さらに、スピーカーを固定するネジ4本を外せば、スピーカーもイヤホンジャックも一緒に取り出すことができる。

以下は一連の写真。ダウンロードすれば大きな写真で細かに観察できる。

正面。シャーシを取り外した状態。
正面の右側パネル。All WaveといってもAMとSWの狭い周波数帯域だけ。
箱のなか。ホコリまみれの状態からよくもここまで頑張った。
検査票
シャーシ。真空管は1本1本外してクリーニング。
バンド切り替えSW。寿命は長そう。
シャーシの裏。
シャーシ裏の左側拡大写真。

湿気や腐食でぼろぼろになったラジオの内部を、100円ショップ販売のニスで塗り直した。2回塗れば、木材間の隙間がガチガチになり、見た目もだいぶ良くなった。

100円の木材ニスで内部を塗り直す

壊れた2SA103をPNP型シリコントランジスタ 2N3906で代用。2N3906は海外メーカー製、大変安価(ひとつ5円、秋月電子販売中)に入手できる。また、トランジション周波数は250MHz、短波ラジオにぜんぜん余裕。B-E間電圧はゲルマニウムと違って約0.6Vもあるが、本ラジオの電源電圧は9Vと高いので、動作電流(バイアス電流)を変えなくても問題なさそう。

2SA103はなかなか入手できないので、安価な2N3906で代用。
基板に2N3906をはんだ付けしたところ

つぎに電源アダプターの改造について。本ラジオは外部電源(AC100Vではなく、DC9V)として、メガネ型ACケーブルに対応している。しかし、メガネ型といってもいまの規格ではなく、60年代のものは現在流通していないように思われる。100Vの商用電源と混同する恐れもあり、2.5mm標準DCジャックに改造した。

1.5mmのアルミ板に、ネジ固定用穴2つ、ジャック固定用大穴を開け、アルミを切断したら、それほど苦労せずに改造できた。内部単一電池6本と並列に接続するだけの方式にした。電池による腐食の可能性を考えて、自分が生きている間、本ラジオに単一電池を入れて使用することは絶対にないはず。単一電池を残したのは、あくまでも従来の機能をそのまま残したいため。したがって、外部電源と内部電池を同時に使うことをこの改造では想定していない。

外部電源コネクターの改造
裏の様子。内部電池と並列するだけの接線。
外部電源としてDC9Vを供給する

なお、アンテナ入力は従来のまま、改造していない。

最後に、シャーシを組み込んだラジオの外観をアップする。チューニングランプがないことは残念な点だ。このうち、LEDによるライティングを追加するかもしれない。

自分にとってラジオとはこういうデザインだ。

ドイツのラジオをパクったデザインだけど、ラジオとはこういうデザインであるべきだという先入観はいまでも色褪せしていない。欲をいえば、繰り返しになるが、真ん中のバンドスイッチはいらない。左側のノブはボリュームとトーン調整、右側はチューニングとバンド切り替え。それ以上のものも、それ以下のものも要らない。