ケースを分解して中身を確認したので、今度は動作確認を行う。

システムはバージョン3.3。うるさいので、ブザーをオフ
最高周波数は60MHzだが、FM放送までは行っていない

通電したら、問題なく動いた。最高周波数は60MHz、分解能は1μHz。内蔵基準周波数が数十Hzずれている。正弦波の最大振幅は5V(マニュアルでは、周波数によっては最大振幅が違うとの記述あり)、BNC接続のインピーダンス50Ωでは、約半分の2.5Vになる。最大オフセットは20MHz以上では±2.5V、20MHz以下では±10V。

周波数60MHzの正弦波。最大振幅は2.7Vとの表示
オフセットを最大の2.5Vにシフトすると、正弦波のひずみが肉眼でもわかる
周波数10MHzの方形波。まだなんとか使えそう
しかし、周波数20MHzの方形波はだいぶなまってしまう

上記の波形でわかるように、オフセットをかけたり、方形波で使うと、最高実用周波数はだいふ制限される。

つぎにAM変調の波形をみてみる。10MHzの正弦波に1kHzの正弦波をAM変調する。

10MHz正弦波のCH1に、1KHz正弦波のCH2でAM変調
AM変調らしい波形

細かい確認はまだまだこれから使いながらすることになるが、動作確認はこれで一応終了。動作に問題がないようだ。

つぎに、PCからの制御ができるかどうか、自分にとって最も大事な動作確認をしたい。

商品についてきたミニCDが読み込み途中でエラーが発生したので、代わりに公式サイトから資料やソフトをダウンロードしてきた。ダウンロードできたのは CmsEasy_file_169.rar (サイズ 24.3MB)という圧縮ファイル。アンチウィルスソフトでスキャンし、問題なければ解凍する。

解凍したフォルダにあったUSBドライバ CH-340 Driver.rarをさらに解凍し、中国語入りのフォルダ名を英語のみに修正し、OSバージョンに合わせ(自分はWindows 10 64bit)、CH-340 Driver 32 bits.exe か、CH340_341for X64.EXE を実行する。

うまくドライバのインストールができたら、つぎはPCソフト FY6600 PC Software V5.5.rar の解凍、インストールということになる。

自分の環境では、「Component ‘richtx32.ocx’ or one of its dependencies not correctly registerred: a file is missing or invalid」というエラーメッセージがインストール途中で表示されてしまった。

ネットにある情報に従い、richtx32.ocxを勇気をもってダウンロードし、richtx32.ocxというファイルを C:\Windows\SysWOW64にコピーする。さらに、管理者としてコマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドを実行する。
regsvr32 C:\Windows\SysWOW64\richtx32.ocx

(2018.12.4訂正)
Vector社から VB 6.0J(SP6)ランタイムファイル群と10個のActiveX をダウンロードしてインストールすれば、上記の細かい操作をせず多くのVisual Basic実行用ファイルがインストールされるようだ。

やっと、これでインストールがうまくいったようだ。PCソフトのバージョンは5.5のようだが、最新版は6.0と説明されている。しかし、Updateはうまくいかない。

PCソフトの画面

パラメータの設定は一画面でできるので、フロント操作よりは断然使いやすくなった。

中国独身の日(11.11)という祭りに釣られて購入した商品の第4弾が1週間まえに届いていたが、PCソフトのインストールがうまくいかずそのままにしておいた。

商品自体は大変有名なで、2チャネルファンクション/任意波形信号発生器 FeelTech社 FY6600-60M。製造元が中国河南省鄭州市・鄭州飛逸科技会社。公式サイト www.feeltech.net

FeelTech FY6600-60Mのフロント
リア。USB制御ができるのもすごい!

発生する最大周波数範囲は正弦波0〜60MHz、方形波0〜25MHz、その他は0〜10か20MHz、周波数分解能は1μHz。AM、FM、PM等変調可能。おまけとして100MHzまでの周波数カウンター機能もついている。また、USB接続でPCから制御可能。送料込購入価格は80ドル。

スペック通りの性能であれば、ラジオやアマチュア無線の製作に大変有用。昔欲しくても高い価格で諦めた信号発生器が僅か1万円で手にできることは、まさに夢のようだ。

激安ということか、プラスチックケースはいただけない。60MHzの高周波を考えれば素人でも電磁シールドのためにメタルケースが必須だと感じるのに。また、ケースは加工精度が悪く、精密機器というよりもおもちゃ箱のようだ。

プラスチックケースの加工精度が悪すぎ。

底にある4本のタッピンねじを取り外すと、ケースが開けられる。ただ、材質はプラスチックだし、内部で何箇所が引っかかるように作られているので、分解時に無理しないことが大事。分解して気づいたこととして、ネジが僅かに曲がっている。輸送途中、ぶつけられてケースが多少変形していたのかもしれない。加工精度が悪いと決めつけていたが。

ガラガラの内部

内部は主にメイン基板と電源基板だけの構成。電源部分をACアダプターにしておけば、1/4の大きさにすぐにでもできそう。電源基板からは±12Vと+5Vが出力されている。電源基板の設計日は2018.8.1と新しく、改良版だったのかもしれない。

フロントの裏側
リアの裏側。強度が足りず、ACメガネケーブルを取り付ける際に不安
メイン基板。目立つのはDDSデバイス。なお、電解コンデンサは見当たらない
電源基板。設計が新しく、外注品かも

リア板は薄いプラスチック。強度が足りず、ACケーブルを強く押し込まないように気をつけたい。

電源基板のコネクタ脇に、各ピンの電圧が明示されている

ケーブルが邪魔でわかりにくくなっているが、電源基板からの6ピンケーブルコネクタの脇に、各ピンの電圧が記入されている。左から、+5V(実測4.975V)、+5V(4.975V)、GND、GND、+12V(12.64V)、-12V(-12.76)。デジタルマルチメータのACモードでリップル電圧を測ったところ、+5Vも±12Vもいずれも約2.2mVに落ち着いている。メイン基板が必要とする最大出力電流は実測していないが、ネット情報では、±12Vでは0.2A、5Vでは0.5Aがあれば十分だという。

電源基板の構成からして、スイッチング電源であることは間違いなし。シリーズ方式(ドロッパ方式)に改造すれば、トランスの重さで使いやすくなるし(理由説明:本DDS本体は軽すぎる。フロントのボタンを押すだけで本体が後退するので、手で本体を押しながら操作してしまう。違う意味での使いづらい機器だ。取りあえずの改善策としては重いものを本体の上に乗せ、例えば、他の測定器を上に乗っける等の対策を取るといいだろう)、ノイズにも多少有利かもしれない。

動作確認等、書きたいことがまだまだありそう。本記事は一応ここまでにする。

数十MHz以下の発振器は5,6台もっているのに、HPブランドものをみたらやはり欲しくなる。技術力が当時ピカイチだけでなく、作りの美しさ、パーツへの拘り等、どれを取っても世界一と認識しているから。

回路図やサービスマニュアルがネット上に惜しみなく公開していることも米国メーカーの素晴らしいところ。日本メーカー製は公開している機種が大変少なく、修理に困ってしまう。

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HP 3310Aは5MHzまでのファンクション・ジェネレータ。正弦波以外に、方形波、三角形を出力している。波形が実際に確認できないことや、出力レベルが分からないところが欠点。

下は内部の写真。IC以前の製品なので、キャンタイプのトランジスタやオペアンプもいくつか見られる。パーツの配置が大変美しく、HPの情熱や丁寧さがよく分かる。故人Steve Jobが惚れた理由のひとつだろう。

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最高周波数近辺、最大出力レベルにセットした際の出力波形をオシロで確認してみた。

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簡易型スペクトラムアナライザは手元にあるが、分解幅が最小100kHzとAMを見るのに役立たない。そこで、デジタルオシロのFFT機能でトライしてみた。

信号源はガラクタと宣告された松下VP-8177A。1MHzの搬送波に、400Hz 50%の変調波を加えたもの。

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オシロ Agilent MSO-X 2022Aに入力して、FFT機能をつけたらあっという間にスペクトラムがそれなりに表示された。

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センター周波数を1MHz(実際に多少右にズレているが)、スパン周波数を5kHzにした。1目盛(div)が500kHzになるので、400kHzの変調波はそれらしき精度で表示されている。しかし、変調度50%には結構ずれている。それは信号源の問題か、オシロ側の問題か、さらに調べる必要がありそうだが、FFTが使えることで一安心した。

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それでも、搬送波が4MHz辺りを超えると変調波との分離ができなくなった。

年末はやはり忙しく、心が落ち着かない。ゆっくり工作をやる時間もなく、変なゴミあさりだけをしていた。

死亡宣告された VP-8177A は思ったより動いている。ボタンのチャタリングはひどいが、特定の周波数に合わせることができないことはない。またいいことに Instruction Manual がネット上にあり、回路図が載ってある。

出力レベルが最小0.1μVと大変小さいことが本機の特徴。ラジオの修理や、アンテナの性能測定、測定器(周波数カウンター等)の感度特性等を調べるのに便利。程度のいいものを見かけたらまた欲しくなると思う。こういう測定器は2度と作られないだろうから。

<VP-8177A>
 出力周波数 0.1~30、30~110MHz
 周波数表示の分解能 100Hz(0.1~30MHz)
           1kHz(30~110MHz)
 周波数精度 ±(5 x 10-5 + 1 カウント)以内
 周波数ドリフト ±5 x 10-5以内
 出力レベル -19~99dB(0.112μ~89.1mVrms、0dB = 1μV)
 AM変調 400Hz, 1kHz
 FM変調
 1980年代の製品

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最高出力周波数 110MHzに1kHz AM変調 30%をかけたところ。

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こちらも安さにつられて購入したものだが、調整方法や回路図の入ったサービスマニュアルがネット上にあったことが決め手。トップカバーを固定するネジ6本、底カバーを固定するネジ4本を取り外すと、基板が両面まるごと見える。内部づくりから、リーダー社が当時技術力をかなりもっていたと感じた。1989年頃の製品。

マニュアル通りに調整したら当時のスペックにもどった。カスタムICを採用していない測定器がなかなか近年にはないので、大事にしていきたい。ということで、12個のケミコンを交換した(予定だが、1個だけは入手できず)。うちの47μF 6つは積層セラミック(ジャンクが買える値段だが)で代用、残りの大容量電源用は105℃、6000~10000時間のZLHに交換。

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最後に、サービスマニュアルを載せておく。ネット上アップされたものはいつの間にか消えてしまった。

LEADER LFG 1300S Service.pdf

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安さにつられて入手。シンセサイズド・レベル・ジェネレータという聞きなれない名称だが、20MHzまで、周波数とレベルを安定して出力する発振器と理解していいだろう。1983年頃の製品。

周波数を4つのダイヤルを回して設定する。つまり、1MHz以上では1kHzの分解能、100k~1MHzでは100Hzの分解能になる。いまふうのDDS技術では当たり前なので、とくに目新しいことはない。いいと思ったのは出力レベルも3つのダイヤルを回して設定できるところ。レベル範囲 -51~15dBm、周波数特性 ≦±0.15dB。

出力波形はサイン波、その歪率を測ってみたら1kHzでは約0.2%のようで、それほど悪くない。使い道はあまり思いつかないが、AC電圧計(ミリボルト)のレベル校正にはいいかもしれない。

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19.999MHzにセットした時の出力周波数。精度はまだ悪化していない。

ジャンクのつもりで購入した中国製新品低周波発振器がやはりジャンクだった。同仕様の国産ジャンクをヤフオクで買い直すのもバカバカだし、入手した新品の台湾製20MHz DDSファンクションジェネレータが出力レベルの表示もなく全体的に使いづらい。基準周波数が用意できて、それの活用もしたい等、諸々の理由があって、発振周波数は~20MHz、できれば~30MHzのDDS発振器をつくろうと考えていた。

秋月電子のDDSモジュールはFRMS製作時に利用したが値段が高く、ジャンク価格に慣れてしまった身としては手が出せない。7月のFRMSを製作時にPICについて詳しくなくて、ヒトのソフトをそのまま利用したのを思い出した。いまなら自己流仕様にするのだろうね。PC専用は絶対にしたくない。

と迷っているところに、ネット上に同仕様ものが販売している情報があった。約半値の販売価格だし完成品。さらにeBayにはもっと安く販売しているとのこと。どれも中国製だが、eBayでは送料ただ、千円以下で買える。秋月電子の1/8か。やはり中国は恐るべし。製造コストはただの数百円?

<AD9850(データシートより)>
  125 MHz Clock Rate
  On-Chip High Performance DAC and High Speed Comparator
  DAC SFDR > 50 dB @ 40 MHz AOUT
  32-Bit Frequency Tuning Word
  Simplified Control Interface: Parallel Byte or Serial Loading Format
  Phase Modulation Capability
  3.3 V or 5 V Single-Supply Operation

<AD9851(データシートより)
  選択可能な6× 基準クロック乗算器による180 MHzのクロック・レート
  高性能10ビットD/ACとヒステリシス付き高速コンパレータを内蔵
  70 MHz AOUTでSFDR>43 dB
  32ビットの周波数チューニング・ワード
  シンプルなコントロール・インターフェース:パラレルまたはシリアル非同期ローディング・フォーマット
  5ビットの位相変調とオフセット機能
  コンパレータ・ジッタ<80 ps p-p @ 20 MHz
  +2.7 ~ +5.25 Vの単電源動作
  低消費電力: 180 MHzで555 mW

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ダメ元で、eBayのBuyItNowで発注。800円也、送料ただ。ゴミでも諦めがつくが、内心では到着を楽しみにしている。本来はAD9851にしたいが、写真からは同じようにみえてしまうので。

<追加>
 eBayを覗いたら、DDSモジュールだけでなく、LCDまで搭載したシグナルジェネレータもどきも沢山出回っている。そこらに掲載されている波形とかをみたら、5MHzまでは問題なく使えるが、30MHzになるとサイン波の振幅が5~6割に低下してしまう(FRMS製作時にも遭遇した問題)。

1GHzをサポートする強力なAD9858でないと30MHzは無理かもしれないが、5MHzまでならDDSモジュール+PIC+LCDで十分実用なものが作れるようだ。7月に出した自分の結論と同じ。

AD9858はeBayでは約50US$。また近年によくあることだが、AD9858の応用例はググったら、中国語ページが沢山出てくるが、日本語がほとんどない。とても残念。

<低周波発振器 LW TAG-101>
  発振周波数 10Hz~1MHz(5レンジ)
  出力偏差 ±0.5dB(10Hz~1MHz)(実測したら全くだめ)
  出力 正弦波 5Vrms、方形波 10Vpp
  ひずみ率 0.1%以下(400Hz~20kHz)
  出力インピーダンス 600Ω
  出力減衰器 0~-50dB(10dBステップ6段)

香港から購入したつもりだが、どういうわけか広州からの発送になっている。でも、広州も香港に負けないスピーディさ、文句の言いようがない。支払った翌日の出荷、ポチってから5日目に手に入れた計算になる。

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さらに2重ダンボールで送られたことに驚いた。香港以上の丁寧さじゃん。前回は失敗したので、あまり期待していなかったが。

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外観に凹みは見当たらないが、傷や汚れが多少残っている。本体以外に、3ピン電源ケーブル、リードケーブル、簡易取説(英語&中国語)、製品合格証がついている。そのほかに、110V?220V電圧変換トランスがおまけとして入っている。本体の電源は220Vなので、サービスしてくれたようだ。

早速中を開けてひと通りチェックした。バリコンがエアでないのはしょうがない。送料を含め、1万円を大幅に切る値段なんだから。ICらしきものは見当たらない。昔に設計された某商品のデットコピーかもしれない。

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内蔵の電源トランスはカバーに覆われて、中を確認できないが、作業(軽く言っているが1時間以上かかった)しておまけトランスをガラガラの空きスペースに固定しておき、220Vに昇圧して内蔵トランスに繋げた。

基板上にある三端子レギュレータ7824および7924の出力がやっと±24Vになり、改造がうまくいったといえよう。

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さて、性能について調べた。発振周波数は大きなズレがなく、数%以内に収まっている。最も重要視されているひずみ率については調べるのが簡単ではないので、取り敢えずパス。残りは出力偏差(周波数特性)だが、全然だめだった。そもそも、スペック値がはっきりしない。メーカーのWebサイトでは0.5dBと書いてあるのに対して、取説の英語版では1.5dB、中国語版では5dBと言っている。

それぞれのレンジ内で、両端における出力電圧の差を同一メーカー製ミリボルトメータTVT-322で測ったところ、
  x1: 10Hz~100Hz、約3.5dB
  x10: 100Hz~1kHz、3dB
  x100: 1kHz~10kHz、2.5dB
  x1k: 10kHz~100kHz、2.5dB
  x10k: 100kHz~1MHz、12dB(100kHz時の3Vは1MHzでは1V以下に低下してしまう)
となっている。スペック値を1.5dBだと仮定して、レンジ内の中央を基準とすれば、x10, x100, x1kという3つのレンジは問題ないことになる。x1のレンジは3dBから若干はみ出したが、許さないレベルではない。最大の問題はx10kというレンジ。個人の自作ではそう簡単に達成できないこのレンジの性能はメーカーの売りなのに、今回の製品は明らかに不良品。念のため、ミリボルトメータだけでなく、デジタルオシロでもこのレンジでは出力が大幅に低下したことを確認した。

また、x10kレンジの方形波がなまっていて、方形波でなくなっていることはいうまでもない。このデジタル時代には正弦波だけでいいのに。

前回のように、性能には問題ないがボロボロの外観、および今回のように、外観はまあまあだが性能の一部はボロボロ。どちらもだめなことなので、やはり信用の置けないメーカー(ブランド) LW。