AliExpressから、電源キット「0-30V 2mA-3A DC Regulated Power Supply DIY Kit Continuously Adjustable Current Limiting Protection for school education lab」を見つけた。どういう性能のものか、好奇心に駆られて購入に踏み切った。送料込で4.18米ドル。1月21日発注、1月28日到着、1週間ほどで無事届いた。

パーツは3つの袋に収められていた。PCB基板(プリント回路板。PCB = printed circuit board)のサイズは 84mm x 84mmの正方形。表側のシルク印刷は質がいまいち、擦ると簡単に落ちそう。

パーツは3つの袋に分けられている
PCBの表側
PCBの裏側

回路図や説明書が一切ついてきてないので、ネット頼りに、以下の回路図とパーツ情報をゲットしておいた。

大変重要な電子回路図(クリックすると拡大表示される)
パーツリスト

キットの特徴は本人の理解では2つあげることができる。

  1. スイッチング電源ではなく、従来のリニア(レギュラー)タイプの電源であること。ノイズの発生が少なく、ラジオ等の電源としても通用する。つまり、電源の質がいいということ。
  2. 出力の最大電流を制限できること。キットの最大電流は3Aとの設計値だが、使用中にボリュームを調整すれば、最大電流を2mAから3Aの間に任意に設定することができる。LEDやダイオード等のパーツは、最大電流を20mA以内に設定すれば、実験で壊れることがなくなる。つまり、保護回路がしっかりしていること。

ただし、電子回路図を確認すると、このキットで大事なパーツ、電源トランスの選定に気をつけるべきことに気づいた。というのは、最大電圧が30Vとなっているので、定格出力電圧を30V以上の電源トランスを選ばないとおかしいわけだが、ネット情報では電源トランスの2次側は定格24Vと指定されている。その理由を推測すると、キットで使われているオペアンプ3つはいずれも、TL081という品種によることだ。そのオペアンプの絶対最大定格(Absolute Maximum Ratings)の電源電圧は、データシートによると±18V、つまり、電圧差36Vまでということだ。しかし、電子回路図を見ると、TL081のうち、2つ(U2とU3)はマイナス側の電源電圧は約-5V、プラス側の電源電圧は電源トランスの交流出力が整流・平滑された後の直流最大電圧になっている。

電源トランスの2次側出力電圧は一般的に、出力電流によって、2~3割変動する。定格電流時の出力電圧は定格電圧になっている。たとえば、電源トランス24V/3Aのものだと、出力電流が交流3Aのときに、出力電圧が交流約24Vとなるように設計・製造されているはず。出力電流が少ないとき、極端の場合、出力電流がほとんどない(無負荷)のときに、出力電圧は2~3割程度高くなる。また、整流・平滑後の直流電圧は交流電圧の1.1倍と計算しても大きな間違いではないはず。

そう考えると、定格出力電圧24V×倍率1.3(無負荷時の倍率)×1.1=34.3Vになり、それがオペアンプのプラス側に印加する電源電圧になる。

プラスマイナスの差は34.4-(-5)=39.4V、TL081の最大許容電源電圧を超えてしまう。無論、超えたからといってオペアンプがすぐに壊れることはないが、そういう使い方は避けるべきだろう。

ましてや、定格電圧30Vの電源トランスを使うことは大変危険。それが定格電圧24Vが指定された理由だと推測した。そのことからも、キットの最大電圧/最大電流に偽りがあることがわかった。電源トランスに定格24V/3Aものを使う限り、出力電流が3A時に最大電圧は30Vになることはありえないし、電源トランスの定格電圧を高いものにすると、オペアンプが壊れる可能性が高くなる。

つまり、電源電圧の高いオペアンプ(ネット情報では、OPA445AP=最大電源電圧±50V が推薦されている)を使い、定格電圧30V/3A以上の電源トランスを使うと、やっと電子回路図通りの電源ができると思われる。送られたパーツのままでPCBを完成し、定格電圧24V/3Aの電源トランスを使うと、出力電流の小さい場合には最大電圧は30Vになるかもしれないが、出力電流が3A近くなると、最大電圧が24V近辺に落ちることはやむを得ない。

さて、設計者の意図に沿って、届けられたパーツをそのままPCBにはんだ付けすれば、成功率が最も高いだが、せっかくなので、最大電流を5Aに拡大するようチャレンジしてみた。さらに、手持ちのパーツに合わせ、いくつかのパーツを納得のいくものに変えてみた。

変えたパーツは以下の通り。

  • 整流ダイオード(D1~D4)。秋月電子販売の低電圧ショットキーダイオード45V/10A(型番 SBM1045VSS )。理由は最大電流5Aに合わせるから。
  • オペアンプ(U1~U3)。秋月電子販売の NJM5534D 。理由はNJM5534Dの許容最大電源電圧は±22Vで、予想される電源電圧の約39Vを上回り、多少安心するから。ただし、後述することだが、オペアンプを変えると、電子回路の一部を合わせて修正しないといけない。
  • R1(2.2k / 1W)を 酸化金属皮膜抵抗 2.2k / 2W(千石電商が販売、単価20円)にした。その抵抗器はブリーダ抵抗といわれ、エネルギーを無駄に消費するだけのものだが、目的は電源トランスの最大出力電圧を下げるため。消費電力は計算上、30×30/2.2k=0.4W。
  • R2(82Ω / 0.25W)を180Ω / 1W、150Ω / 1W の2つ並列接続して置き換えた。その抵抗器の消費電力は計算することが容易ではないが、実測では抵抗器両端の電圧が交流6.1Vになり、6.1×6.1/82=0.46Wになる。キットの中では最も発熱する抵抗器のひとつ(もうひとつは下記のR7)のようだ。
  • R3(220Ω / 0.25W)を220Ω / 1W に置き換えた。実測では抵抗器両端の電圧は直流5.7V、5.7×5.7/220=0.15W。発熱は少なく、元の抵抗器をそのままで使っても問題がないはず。つまり、置き換える必要はなかった。
  • R7(0.47Ω / 5W セメント)を 0.1Ω / 5Wの3つ直列接続して置き換えた。0.33Ω / 10W の小型サイズセメント抵抗は見つからず、次善策として直列接続でごまかした。消費電力は最大電流5Aで計算すると、5×5×0.1=2.5W。元の抵抗器をそのまま使ったとすると、消費電力は5×5×0.47=11.28Wになり、定格5Wを大幅に超えてしまう。
  • 三端子レギュレータ 7824 を 7812に置き換えた(上での電子回路図ではキットに含まれる7824がすでに7812に置き換えられたが)。理由は12V駆動の放熱ファンやリレーのほうが入手しやすい。ただし、印加する入力電圧は絶対最大定格の35Vを若干超えてしまっている。(追加)対策として、PCBを1箇所カットして、電源電圧と7812のIn端子との間に、たまたま手元にあった5.1V / 5Wツェナーダイオード(秋月電子販売)を2つ直列して挿入した。また最終的に、三端子レギュレータの使い道は、リレー(必要な電流75mA)、およびデジタル電圧電流計(20mA)の駆動用。流れる電流は95mAなので、消費電力は (35.5V(最大電源電圧)- 10.2V (ツェナーダイオード2つ)- 12V)×0.095A=1.3W。 三端子レギュレータ に小型ヒートシンクを付けたほうが良さげ。
  • (追加)下記の写真を撮影した後に変えたパーツとして、抵抗器 R22(3.9kΩ / 0.25W)を 3.9kΩ / 0.5W に変えた。なぜかというと、CCモードを示すLED(D12)を点灯している間に、R22に印加される電圧は30Vに達し、消費電力は 30×30 / 3900=0.23W になるから。

個々のパーツについて、DMM(デジタルマルチメータ)で測り、ダイオードの向きや抵抗器の抵抗値、コンデンサの容量値を確認したうえで、装着の向きを考えながらPCBにはんだ付けした。完成したPCBは以下のとおり。なお、トランジスタQ4、電圧調整ボリュームP1、最大電流調整ボリュームP2、LED(D12)は基板上ではなく、ケースにつけたいので、パーツの代わりにコネクタをつけた。また、放熱量の多いパーツはなるべくPCBから離れるように配置した。

PCBの表側
立体的に見える角度
裏側からの視角
PCBの裏側

電源トランスの入手については、楽天で、パチスロ・パチンコ用トランス
120VA、100V / 24V、5Aというものを見つけた。新品で送料込2,450円。製造は(株)中村電機製作所と販売店が言っているが、確認できるものは到着電源トランスから見つけることはできなかった。

届いて実測したところ、重量2kg、高さ69mm、幅104mm/79mm、前後85mm。1次側(100V、黄色リード線)抵抗約2.5Ω、2次側(24V、白色リード線)抵抗約0.7Ωになっている。1次2次間は当然、直流では絶縁している。

楽天で購入した電源トランス 24V/5A

電源トランスや、その他のパーツをすべてPCBに接続して動作確認を行ったところ、出力電圧は-0.6Vのままで、ボリュームを調整しても出力電圧に変化は見られなかった。原因はオペアンプU2のオフセット調整回路はTL081と NJM5534D とでは下図のように全く異なるのだ。

オフセット回路がオペアンプによって異なる

そういうことで、PCBを改造し、R10(270k、上図の左側 1.5kΩに相当)を20k(手持ちに22kの抵抗器がなく、近い20kにした)に変えて、その接続先をプラス電源(オペアンプU2のピン7)に直すと、出力電源が無事、0~31Vに変えられるようになった。無論、オフセット調整用多回転半固定抵抗器 RV1 の接続先をU2のピン5からピン8に直すことはいうまでもない。

修正したU2のオフセット回路

キットを収納するケースについて、最終的に70年代の製品、手持ちの Metronix 532Cのケースを流用した。メタルケースであること、大型放熱器(ヒートシンク)がついていること等がその理由。

電源スイッチを入れたら、いきなり出力に電圧を出すのではなく、ケースのフロントパネルにある表記、Power Off → Stand by → Output On を活用した。Outputの On/Off という機能は多くの製品でも省かれているが、実験用電源としてはぜひ備えるべき機能のひとつ。OutputをOffにして、出力電圧を調整したり、最大出力電流を調整して、様々な条件下で実験するものだから。とくに、今回のケースでは、Output Onにするには、Stand By を必ず経由するので、アナログ的なその操作はいまのデジタル時代では絶滅してしまった。その機能を実現するには、AC100V/1.2Aに耐えうるロータリスイッチ(今回はMetronix 532Cについてきたものを流用)とリレー(12V駆動、流せる電流は直流5A以上)が必要になる。

また、出力電圧・最大出力電流の調整にキット付属の安物ボリュームではなく、10回転型ヘリカルポテンショメータ(秋月電子販売、単価700円、キット価格を上回る)を2つ採用した。

さらに、ケースのヒートシンクの形に合わせ、Q4(トランジスタ2SD1047)の代わりに、TO-3タイプ トランジスタ 2N3055(流せる最大電流 15A、最大電力 115W)を2つ使った。2つの2N3055はベースが共有、コレクタが共有、それぞれのエミッタに電流のバランスを取るための抵抗器 0.22Ω / 2W を接続した。

出力電圧・電流のデジタル表示にミニデジタル電圧・電流計 DSN-VC288を活用した。

こうして、最終的には大変本格的な実験用電源に仕上げたことができた。

フロントパネルの各機能

アナログメータが元々あったので、そのまま残すことにした。ただし、フルスケールを5Aにするには、適切なシャント抵抗器(0.58Ωという半端な抵抗値)を選ばないといけないが、なかなか見つからない。アナログメータの感度を調整することがそれに比べてやりやすいので、後日調整することにする。とりあえず今の時点では0.1Ω/5W抵抗器を2つ並列接続して、シャント抵抗器の代わりに使うことにした。

また、フロントパネルにある、最大出力電流設定モードSWは出力をショートするだけのスイッチだが、5Aの電流に耐えうるスイッチはたまたま手元にあって、利用することにした。使い方は、スイッチを右側に倒せば、出力がショートされ、最大出力電流をポテンショメータ で調整できるようになる。設定後、無論、スイッチを左側に戻さないと、出力電圧はゼロのまま。

内部の配置。ケースが無駄に大きすぎた
大型ヒートシンクに2N3055を2つマウント
出力のOn/Offにリレーを使った
フロントパネルの裏側
実際の使用時様子

5A近くの大電流では出力がとても不安定になっている。3300uFの電解コンデンサはやはり心配のとおり、容量が足りない(一般的に、1Aの電流に対して平滑コンデンサ容量は1000~2000uFが適切といわれる)ことと思われる。近いサイズの6800uFが見つかったので、取り替えることにした。

サイズの小さい大容量電解コンデンサは案外見つかりにくい

実際の最大出力電圧は電流によって以下のようになっている。

無負荷時の最大出力電圧は 31.7V。
出力電流が 1.08A 時に、最大出力電圧は 30V。
出力電流が 2A 時に、最大出力電圧は 27.7V。
出力電流が 3A 時に、最大出力電圧は 25.4V。
出力電流が 5A 時に、最大出力電圧は 22.0V。抵抗器R7の電圧降下(5×0.3=1.5V)や、2N3055のベース-エミッタ間の電圧降下(0.6~1V)等によって、24Vにも届かなかった。

5A時の最大電圧は残念ながら22Vにしかならない

ということで、正真正銘 30V/3Aの電源にするには、少なくとも定格30V/4Aの電源トランス、耐圧の高いオペアンプにしないと無理だと思われる。30V/5Aの電源にするなら、定格32V/6Aの電源トランスが良いだろう。

なお、オペアンプに印加している電源電圧(ピン7-4間の電圧)を実測したところ、無負荷時にU1は35.35V、U2とU3は40.60V。

また、出力に含まれるリップル電圧は実測したところ、0.2mV程度となっている。ただし、最大出力電流の設定によってCCモードになった場合には、リップル電圧が30mV程度に上がり、とても高くなってしまう。それも本キット回路設計の欠点だと思われる。

最後に、電子回路の分析をやってみる。間違いがあるかもしれないが、適時に修正するつもり。

オペアンプU2、U3は入力電圧がゼロ(キット全体の最小出力電圧)に対処する必要があるので、マイナス電源が必要。そのために、R2、C2、D5、D6によるマイナス電圧を作り出し、平滑回路R3、C3を経て、ツェナーダイオードD7により、約-5.1Vを得る。プラス電源の約34V(実測は35V)と合わせると、オペアンプU2、U3にかかる電源電圧は39V(実測は40V)になり、TL082の最大定格を超えてしまう。そのために、改善版として、 5.1VツェナーダイオードD7の代わりに、直列した2つのダイオードによる1.3Vの回路も提案されている。5.1Vにした設計者の意図は、温度によるツァナー電圧の変動を最小にしたいからだと推測する。

オペアンプU1は ツェナーダイオードD8と合わせて、基準電圧約10V(実測 10.35V)を出している(出力ピン6)。抵抗器R5=R6なので、U1の出力側(ピン6)はD8の2倍の電圧になる。ただし、自分の分析では抵抗器R4は抵抗値4.7kΩだと、D8を流れる電流は1.1mAと若干小さい気がする。R4を1kΩ、D8の流れる電流は約5mAにすることのほうが適切だろう。いっそうのこと、ツェナーダイオードの代わりに、シャントレギュレータ(電圧レファレンス) LM336Z-5.0 (秋月電子販売)にすると温度特性がよりよいだろう。

オペアンプU3はコンパレータの役割を果たす。プラス側入力は基準電圧からの分圧値(R18、P2、R17)、マイナス側入力はキット全体のマイナス側出力電圧と抵抗器R21経由で接続しているので、R7の電圧降下が比較対象になる。つまり、キット全体の出力電流が低ければ、R7の電圧降下が少なく、U3のプラス側入力が高く、U3の出力電圧(ピン6)が電源電圧のプラス側近くになり、トランジスタQ3、ダイオードD9が導通しない。逆に、キット全体の出力電流が高いと、U3のマイナス側入力が絶対値として高くなり、U3の出力電圧が電源電圧のマイナス側近く(実際には、D9の導通により、U3の出力電圧がキット全体の出力電圧に左右され、マイナス電圧にならない)になり、Q3、D9が導通し、CCモードを示すLED(D12)が点灯し、オペアンプU2のプラス側入力とD9経由で連動するようになる。

オペアンプU2はプラス側入力の電圧に合わせて、出力電圧・電流を調整する。一方、キット全体のプラス出力電圧は分圧(抵抗器R6とR11)してU2のマイナス入力にフィードバックされる。

以上の分析により、CCモード時のリップル増大が説明できるようになる。すなわち、CCモードでないとき時に、D9は導通せず、U2のプラス側入力は基準電圧からの分圧(P1)によって一意に決まる。一方、CCモードになると、D9が導通し、U2のプラス側入力は基準電圧に依らず、R7の電圧降下や、R12とR11の分圧によって、定められるので、比較的不安定な状態にならざるをえない。そういう理由で、CCモードでの運用は定電圧電源としては例外扱いとはいえ、リップル30mVの大きさを受け入れられないのであれば、本キットを改造するか、諦めざるをを得ない。

<本キットを製作してわかったことのまとめ>
良い点:
 ・PCBやパーツは低価格で販売されている。
 ・最大電流を制限でき、保護機能がしっかりしている。
 ・リップルが比較的少ない(0.2mV程度)。
注意すべき点:
 ・電源トランスやヒートシンク、ケース等の追加部品が必要。
 ・スペック通りの30A / 3A をきちんと出すには、オペアンプの限界や電源トランスの選定に気を使うべき。
 ・元々の設計はアイデアが素晴らしいが、パーツの定格について変えたほうがよいと思われるパーツは複数。
 ・最大電流が制限された時(CCモード時)に、リップルが多少高い(30mV程度)。

<改善>
最大電流を制限する10回転型ヘリカルポテンショメータ のダイヤルを専用のストッパー付バーニヤダイアルに変えた。10回転で5A、つまり、1回転で500mAに対応するので、いちいち出力をショートさせなくても、大まかな最大制限電流をひと目でセットできるようになった。

電流制限ダイヤルを専用品に変えた。これで、1回転で約0.5Aに対応。

せっかく小型電圧電流計を入手したので、使い道として、学生時代につくった実験用電源につけることにした。

学生時代につくったもの

スペックは 出力1.3~15V / 0.5A という安定化電源。3端子レギュレターLM317を使っている。本電源は1回作り直したことがあり、その時、フロントとリアを入れ替えていた。

当初のフロントパネル

ケースを開けると手作り感が満点。いまではもう少しマシなものがつくれるはず。

基板に大きな電解コンデンサ2つが目立つ

再利用できるものは、電源トランス、電源スイッチ、電圧調整ボリューム、ターミナル等。その他の部品は手元にあるものでも代用できそう。

また、必要性はあまり感じないが、出力電圧を 0~16V に拡大したい。回路が多少複雑になる。

ということで、今回の作り直し回路はまず下のもの。しかし、実測では出力電圧は確かに0(正確には 0.1V)に下げたが、リップル電圧が40mVと大変高い。理由はマイナス電源側が、半波整流+平滑コンデンサ+LM385 ではリップルが40mVとなっているから。

リップル電圧の高い回路

改善策として、LM385の代わりに、3端子レキュレターLM337を下記のように使うことにした。これで、出力に含まれたリップル電圧が 0.3mV(Fluke 78VによるAC測定、真の実効値)に下がり、一般の安定化リニア電源と同レベルになった。なお、小型デジタル電圧電流計を組み込んだからといって、ノイズが増えたことは測定からは確認できなかった。

最終的に採用した回路

さて、最大の難関は電圧電流計をフロントパネルに埋め込むための穴あけ作業。従来の穴をうまく隠しながら、四角い穴を新たに開けるので、つぎのように配置した。LEDは電圧電流計の点灯で必要がなくなり、その穴をターミナルに使うことにした。

フロントパネル

手持ちのハンドニブラが使いやすいか、若干切りすぎたところがあったが、思ったよりも簡単にメータを埋め込むことができた。

メータを埋め込み、電圧電流がわかるようになった
最小出力電圧は 0V
出力に4Ω抵抗器をつけたところ

内部の配置。

なるべく元のままにした

以上で、安定化電源の作り直しは完了。

<改善 2019.02.12>
 半波整流回路は効率が悪いので、回路をブリッジダイオードに直した。また、コストが安く、手に入りやすい電源トランスを使いたいので、2次側はセンタータップのない電源トランスで動くようにした。以下が改善した電子回路図。

改善した電子回路

抵抗器R1は発熱するので、定格電力1Wものが良いだろう。ブリッジダイオードは何でもいいが、定格電流1.5A以上で良いだろう。残りのダイオード4つも何でも良いが、定格電流1Aぐらいで問題ない。電解コンデンサC5がないと、LM337が発振してしまう可能性があり、つけるようにしよう。

センタータップでない電源トランスが手に入りやすく、出力電圧が 0から調整できて、リップル電圧が 0.2mV以下(実測では0.1mV)であった本改善回路は簡易型安定化電源の決定版と言っていいだろうか。

スイッチング電源キット DSP5015 が順調に稼働しているが、YouTube上に放熱ファンを高温時にのみ動作させるという動画があり、真似してやってみた。

スイッチング電源 DSP5015には2つのファンがあり、メイン基板にあるそれとメタルケースの壁にあるもの。どちらも放熱用だが、メイン基板にあるファンは出力電流が10Aを超えたらはじめて動くようで、ケース壁のファンは常時回転していてうるさい。

そこで、サーモスイッチを導入して、ケース温度が、たとえば、45℃を超えたら壁ファンが動くようにすれば、静かな電源に変身するわけだ。

AliExpressで注文すると配達されるまでのひにちがかかるので、今回はaitendoで購入。どちらも中国製 KSD9700 というサーモスイッチ。常時オープンと常時クローズの2タイプあるが、温度が上昇したらファンの電源スイッチを入れて放熱するという目的なので、かならず常時オープンというタイプを選ぼう。

サーモスイッチ KSD9700、常時オープンタイプ

動作確認をテスタの抵抗レンジでやってみた。常温時は両端子間の抵抗値が無限大、半田コテを当てて温めると、両端子間の抵抗値がゼロとなったので、商品に問題ないと判断。

サーモスイッチは常温でオープン
温められるとスイッチオン、抵抗値ゼロ

つぎに、スイッチング電源 DSP5015 にサーモスイッチを格納するスペースをうまく見つけ、サーモスイッチを通るよう、壁ファン駆動基板の電源ケーブルをつなぎ直せばよい。

サーモスイッチをスイッチング電源に組み込んだ様子

スイッチング電源は電圧変換の効率が大変よいようで、8A、150W以上の電力を出力しても、メイン基板のファンも壁ファンも全く回転しない。日を改めて電子負荷を用いて再度確かめる。壁ファンが回転する様子を確認できるまではまだ不安だ。

8Aの出力電流でも、スイッチング電源は全く温まらない

USB通信モジュールまたはBluetoothモジュールをメイン基板と連結するケーブルが1本しかなく、USB通信モジュールが使えるようにしていたが、いじることが好きなので、放棄しておいたBluetoothモジュールのほうで実験してみた。

ケース内にBluetoothモジュールを組み込みための指定位置がないが、Youtube上の映像を参考に、LCDモニタの裏フタにBluetoothモジュールを取りつけることにした。モジュール自体は数gと軽く、重さで裏フタが外れることはなさそう。

LCDモニタの裏フタにBluetoothモジュールを取り付ける。潰れたM3×8mmネジの再利用、見栄えはよくないが。
ネジで固定

USB通信モジュール(基板)へのケーブルを外し、上記のBluetoothモジュールにつけ直す。

ケーブルをUSB通信モジュールから外す
Bluetoothモジュールの取り付けが完了

Bluetoothモジュールがメタルケースに内蔵された形で、アンテナの性能を心配しだが、2m離れたPCからは通信不良という問題は起きていない。

BluetoothのペアリングではRuiDengDPSとして認識し、番号1234を入力すれば登録完了。

RuiDengDPSとして認識される。

また、自分のPC環境ではCOMポート8が使われる(調べ方について補足説明する。自分のPCは日本語Windows10 64bit。「Bluetoothとその他のデバイス」という設定画面において、右側の「関連設定」のところの「その他の Bluetooth オプション」を選び、さらに、「COM ポート」というタブを選ぶ)。ちなみに、OWON BDM1518180はデジタルマルチメータ OWON B35用。

COMポートで対応する

PCソフトのポート番号を上記のCOM8に切り替えれば、いままでのUSBと同様な操作ができるようになる。Bluetooth無線が便利と思うなら、こちらのほうがいいだろう。Androidに対応するアプリも確かに提供されている。ただ、自分としてはやはりUSBのほうが安心する。

PCソフトからの制御

BluetoothとUSBが同時に使えることができれば理想だが。

これでスイッチング電源DSP5015キットの組立はすべて完了。いい時代になったな。

最後に、情報を得るために訪れてくる方々のために、関連記事をまとめておく。

スイッチング電源 DSP5015 キット
スイッチング電源 DSP5015 用ケース
スイッチン電源 DSP5015の仮組立
スイッチング電源 DSP5015キットの組立
Lixada 48V/8.3A直流安定化電源
スイッチング電源 DSP5015にBluetoothが使えるように(本記事)

スイッチング電源キットDSP5015のための外部DC電源を早速Amazonで物色した。60V/15Aのようなスペックで5千円以内の商品は見つからず、自分の使い道を考え、中国製Lixada 48V/8.3A スイッチング電源を3千円弱で購入した。高い電圧では、電流はフルスペックの15Aから約半分になってしまったが、5A以上の電流を必要とする場面はいままで経験したことがあまりなかったので、それほど困ることはないだろう。低い電圧では、スイッチング電源が効率がよいので、400W×0.8 / 電圧(ただし、上限は15A)程度の電流は得られる。たとえば、出力電圧が30Vでは11A、21V以下では15Aまでの電流が得られる。

Lixada 48V/8.3A スイッチング電源
大事な接線情報

到着した商品は2018年10月製、入力AC電圧は220Vになっている。110Vに切り替える(スイッチをスライドする)。また、商品説明に書かれている接線情報にしたがって、入力としてのAC電源ケーブル、出力としてのケーブルをつくってつけた。

また、出力電圧を最も高くするように、調整ボリューム(下の写真の赤丸)を回転させて調整した。出力電圧は出荷時の48Vから約54Vに上げた。

出力電圧を目いっぱいに上げる

これで、サイズはキットと合わせて大きくなってしまったが、約50V/8Aの実験電源が完成した。全部の費用はキット+ケース+本電源で約1万円。高いか安いか、ひとの感じ方はそれぞれだが、十分魅力的だと思っている。もっとコストを低くしたければ、電圧電流の低いDSPにし、外部DC電源をACアダプター(ハードオフ辺りの中古品)にすればよいかも。

50V / 8A の実験電源が完成

最後に、情報を得るために訪れてくる方々のために、関連記事をまとめておく。

スイッチング電源 DSP5015 キット
スイッチング電源 DSP5015 用ケース
スイッチン電源 DSP5015の仮組立
スイッチング電源 DSP5015キットの組立
Lixada 48V/8.3A直流安定化電源(本記事)
スイッチング電源 DSP5015にBluetoothが使えるように

仮組立して動作確認をしたところで、正式の組立作業に入る。全体のレイアウトは必ずしもネット上に見かける多くのものと一致していないが、正面からみて、メイン基板の左に入力、右に出力とすることにした。フラットケーブルはメイン基板の裏でUターンできるのも理由の一つ。

電源スイッチはケース穴加工精度が良くないせいか、取り付けても若干ゆるく、接着剤でさらに固定した。また、手元に圧着工具AK15Aがあり、リード線の先端にU型圧着端子をつけた。最大15Aの電流が流れるので、接触不良を無くし、接触抵抗を減らすよう気をつけた。

ファンの制御基板(温度センサーが内蔵されておらず、電源を入れるとケースファンはずっと回転する)の配線はネット上の情報と異なっているかもしれない。接続の考えとして、ファン制御基板上にある、外部入力ターミナルのプラス側を電源スイッチにつなぎ、電源スイッチのもう片方をメイン基板のINプラス側につなぐ。ただし、ファン制御基板にも電源スイッチからでリード線が必要なので、自分が用意した細いリード線を使った。

以下は組立途中や完了後の写真。USB通信基板の固定方法に疑問を感じているが、改善策を講じていない。

全体のレイアウトは自己流
USB通信基板と電源スイッチ
U型圧着端子を使う
出力部分
ケース後部のファン駆動基板と電源スイッチ周り
フロントパネル
後部からの写真
底の固定ネジ6本(うちの2本はUSB通信基板の固定用)とゴム足4本

Bluetooth通信基板は今回残念ながらケースに組み込むことはできなかった。

無駄になったBluetooth通信基板

通電して動作確認。気になったことはひとつ、メイン基板上のファンはまったく回転しなかった。発熱はほとんどないということかな。

さて、CCモード(定電流モード)の動作確認。負荷抵抗として8Ω/30W抵抗器を出力につなげ、出力電圧を13Vに設定すると、流れる電流は1.61Aと表示。最大出力電流を3.8Aにしているので、この状態ではCVモード(定電圧モード)。

負荷抵抗8Ωに13V電圧を与える。出力最大電流は1.6A以上と設定。

最大出力電流を下げ、1.6Aを下回ると、その最大出力電流を維持するために、出力電圧が自動的に下がる。いわゆるCCモード(定電流モード)になった。

最大出力電流の制限で、CCモードに入った

多くの実験電源では、出力をショートしてから、最大出力電流を調整するといった、素人では心配するような設定方法をしている。いわば、むりやり電子回路の都合に合わせて設定方法を利用者に強要しているわけだが、本キットは人間に寄り添い、出力しながらいつでも最大出力電流・最大出力電圧を変更できる。PCソフトを使うと、さらにアナログ的なノブの回転にもデジタル的な数値の入力にも対応している。異論はあると思うが、価格を半分にし、LCDパネルを省け、PCソフトのみの操作に対応したキットを販売すればもっと多くのひとに歓迎されるだろう。

さらに、まだ使い慣れていないが、出力電圧・出力電流をステップ関数のように設定することもPCソフトではできるらしい。本キットは情報化社会にふさわしい実験用電源になっているといえよう。

PCソフトでは、さらに強力なAdvansed Functionも用意されている

本キットを機能させるには、外部DC電源を用意しないといけないが、0~50V / 0~15Aという強力なスペックの実験用電源を手軽に製作することができた。しかも、PCソフトの力で操作性は抜群によい。約60ドルのコストパフォマンスに勝てる商品はほかにあるのだろうか。

最後に、情報を得るために訪れてくる方々のために、関連記事をまとめておく。

スイッチング電源 DSP5015 キット
スイッチング電源 DSP5015 用ケース
スイッチン電源 DSP5015の仮組立
スイッチング電源 DSP5015キットの組立(本記事)
Lixada 48V/8.3A直流安定化電源
スイッチング電源 DSP5015にBluetoothが使えるように

キットを正式に組み立てる前に、動作確認をしておいたほうが安心する。以下は仮組立に関する作業内容。

LCDモニタに2つのコネクタがついていて、それぞれがLCDとKEYとの表記。それらをメイン基板上の同様な表記箇所のコネクタとフラットケーブルで繋ぐ。

LCDモニタの裏フタを開けてフラットケーブルを挿す
もう一方のフラットケーブルをメイン基板に挿す

つぎに、メイン基板上のIN側(上記写真の左側)に外部DC電源を繋げば、キットは動作するはず。さらに、OUT側(上記写真の右側)にDMM(デジタルマルチメータ)をつけて、出力電圧の値が確認できる。

Micro USBケーブルと4芯ケーブルを接続

さらに、USB通信基板の動作確認を行うために、4芯ケーブルをUSB通信基板に挿し、もう片方はメイン基板のコネクタ(メイン基板上に、余ったコネクタはひとつしかなく、しかも方向性があるので、間違うはずはない)に挿し、全体の仮組立はこれで完了。

外部DC電源の電源を入れ、PCとキットをUSBケーブルに接続すると、PC上で以下のドライバ USB-SERIAL CH340がデバイスマネージャーで確認できる。

キットのUSB通信モジュールに対応するデバイスドライバ CH340
PC制御画面

COM番号(上記の例では6番)をメモして、PCからの制御ソフト DPS5010 PC Software V1.4 を起動して、COM番号を画面左の「Configuration Port」に入力して、下の「Connect」ボタンをクリックすると、「Key lock」「Online」が緑色に変わり、Firmwareも1.6と表示される。定電圧・定電流の設定はこれでPCからできるようになる。

無論、PCを使わず、LCDモニタからも設定できる。

以上でキットに関する基本動作確認が完了したと考える。CCモードや負荷をかけた時の動きについては組立後にゆっくり確認する。

最後に、情報を得るために訪れてくる方々のために、関連記事をまとめておく。

スイッチング電源 DSP5015 キット
スイッチング電源 DSP5015 用ケース
スイッチング電源 DSP5015の仮組立(本記事)
スイッチング電源 DSP5015キットの組立
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スイッチング電源 DSP5015にBluetoothが使えるように

中国からスイッチング電源 DSP5015 用メタルケースが届いた。こちらも約10日間の配達。送料込の購入価格は約18ドル。

USB通信基板が搭載可能な専用メタルケース
後部の外観と全体のサイズ。ケース後部のUSBインターフェースに要注目

組立マニュアルはいっさいついていない。ケースが使える電源モジュールはDSP5020(DSP5020-USB)、DSP3012、DSP5015(DSP5015-USB)、DSP3205、DPH5005(DPH5005-USB)らしい。

AliExpress上の商品説明に掲載されているイラストは組立時の参考になろう。

組立参考イラスト

品質に関しては塗装に傷等がみられ、厳しいひとには多少がっかりするかも。ケースファンとその駆動基板の購入、ケースの選定や穴あけ等の作業を自分で行う場合の苦労と比べれば、悪い買い物ではないはず。

最後に、情報を得るために訪れてくる方々のために、関連記事をまとめておく。

スイッチング電源 DSP5015 キット
スイッチング電源 DSP5015 用ケース(本記事)
スイッチン電源 DSP5015の仮組立
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スイッチング電源 DSP5015にBluetoothが使えるように

中国独身の日(11月11日)祭りで購入した4点のうち、DSP5015キットが届いた。約10日間の配達。

スイッチング電源 DSP5015キット
もう一枚

本キットは外部入力電源のスペックにもよるが、キット自体の出力電圧は0~50V、出力電流は0~15A、出力電力は0~750Wとなっている。つまり、入力として与えられた直流電源は60V以上、電流が15A以上であれば、本キットはダウンコンバートし、0~50V(0.01Vステップ)の電圧、0~15A(0.01Aステップ)の電流を出力するもの。本当にスペック通りに動くか、組み立ててから確かめたい。

キットにUSBモジュール、Bluetoothモジュールも含まれており、PCやスマホから出力電圧・電流を制御できるらしい。ただ、USBとBluetoothは同時に使えるか、付属してきたケーブルを見る限り、どちらかしか使えない気がする。分岐ケーブルを自分で用意すれば、USBからもBluetoothからも制御できるかもしれない。こちらも組み立ててから確かめたい。自分はUSB経由のPC制御ソフトに期待して購入を決めた。

以上のことで、本キットの正確な名称は「プログラマブル・定電圧電流ステップダウン・スイッチングモジュール」となるだろうか。一人前の0~50V/0~15Aのスイッチング実験電源にするには、AC100Vを60V/15Aに変換するDC電源とケースが必要。なお、本キット専用のメタルケースが発売されており、数日後に届くはず。

組み立てマニュアルはいっさいついていないので、つぎのところから英語資料や関連ソフトをダウンロードする。

https://www.mediafire.com/folder/3iogirsx1s0vp/DPS_communication_upper_computer

自分の使っているPCは日本語Windows 10 Home Edition(1809)64bit。環境によっっては以下の説明は当てはまらないかもしれない。

対応モデルDSP5015のフォルダーにある DSP5015 PC Software(2017.11.04).zip という圧縮ファイルをPCにダウンロードし、アンチウィルスソフトでスキャンして問題なければ解凍。

ファイルCH341SER.exe はUSBドライバなので、それを実行する。最後にインストール失敗旨の表示があるが、それは提供されていないCH341SER.infファイルが存在しないことによるもので、心配しなくてよさそう。

さらに、解凍したフォルダーのなかにある DSP5015 PC Software V1.4.rar を解凍して、setup.exe ファイルを実行し、PC用ソフトをPCにインストールする。インストール時間は数分と長いが、英語の指示にしたがってやっていけば、インストールが成功裏に終わる。

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HPブランドのデスクトップPCがだいぶ昔故障した。10年前の製品だし、PCがほかにも複数台あるので、直すことを諦めていた。長い間放棄状態にしてきたが、スイッチング電源としてPCの電源部分が使えることに気づき、PCから外して転用した。

デスクトップPCの電源は互換性を持たすために、標準化されている。いわゆるATX電源というスペック。サイズや出力する電圧等、標準化されたこそ、必要に応じて電源の取替ができるわけだ。

さて、ATX電源のスペックは筐体脇のラベルに書かれているのは一般的。本電源も2系統の5V、それぞれが13Aとスタンバイ用2A。1系統の5V/17A。3系統の12V、それぞれが16A, 15A, 8A。さらに1系統の-12V/0.8A。

スイッチング電源としての改造は最小限の作業に留めた。電源スイッチはついていなかったので、そのまま。電源インレット側にLEDがついているので、それを正面にした。余分のLEDをつけ加えなくても通電することがそれでわかる。また、電源インレット側面にバナナジャックを取り付けても内部のパーツにぶつけたり、干渉することはないことも好都合。

そうして、12V、5V、3.3V と -12V、GNDのそれぞれにバナナジャックを取り付け、元の出力ケーブルをはんだ付けして、あっという間に完成。

バナナジャックの色は手持ちに3色しかなく、赤を上から12V, 5V, 3.3V とし、青を-12V、黒をGNDとした。

改正後、オシロスコープで開放電圧の波形を確認したところ、さすがにHPのPC用ATX電源のこともあって、-12 Vだけはスイッチングノイズがひどいが、他の+電源はノイズが計測不能という状態。

スイッチング電源は効率がよいので、5 Vや12 Vでの充電で活用したい。

写真は最後にまとめて掲載する。

PC電源から転用したスイッチング電源
ATX電源のスペック
内部の様子
電源の内部(真上からの写真)
取り付けたバナナジャック
ほかの出力ケーブルを途中でカット
12Vの出力
+12Vのノイズは無視できるほど少ない
しかし、-12Vはノイズだらけ