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1967年製テスタ TP-23。KDSが何の略かはよくわからない。東京国際テスターと電池蓋に書かれているが。1953年製同型がネット上にアップされているので、結構長くつくられていた商品のようだ。ただ、60年代後半になるとロータリースイッチタイプがメインになり、プラグ式は売れるはずがなかっただろう。そういう意味で、いい状態で残っている本個体が貴重かもしれない。

内部抵抗は珍しくどこにも書かれていないが、測ってみたら1kΩ/Vとなっている。大した感度ではない。

電池は単三2本。電池室は独立しており、乾電池の液漏れから回路を守る設計になっている。

フロントの四角上にあるネジを取り外すと内部にアクセスできる。電池交換は裏の蓋を開けるだけで行えるので、内部までみることはふつう必要ない。

ACV, DCVが共通した抵抗器を使っているので、抵抗器の数が全体的に少ない。同一サイズの黒色巻線抵抗器は見た目丈夫そう。10kΩレンジに対応した唯一のスイッチが接触不良の可能性大。長年使用に耐えない素材を使ったからだろう。ただ、全般的には、真面目に仕上げたテスタのように感じる。

誤差がいくつかのレンジでは多少大きいが、使えないことではない。セレン整流器はまだ稼働状態にある。

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80年代の自分には日置がサンワよりも高性能という認識があったが、最近いろいろとテスタを集めてみたら、自分の認識が必ずしも正しくなかったということに気づいた。とくにHioki 3005は予想外のショボさでがっかり。それでも、日置のなかでも高級機種といわれるこの3011はいつか手に入れ、見てみたいという気持ちがあった。高感度に関しては3010に負けるが、しかし販売価格をみても分かるように、メーカーの力すべてを注がれたのが3011だ。

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外観は日置テスタそのもので、ブラックではなくカラフルになっている。内部抵抗はDCが40kΩ/V、ACが10kΩ/V、バランスの最もよいものと期待されよう。Simpson 260と同様、AC/DC切り替えSWを採用し、抵抗以外のほとんどのレンジはAC/DC共用になっていて、レンジ数が実質的に大幅に増えた。とくに、交流電流はおまけではなく、DCA同様に充実しているところは高級機種といわれるゆえかな。さらに、回路保護が充実している。ヒューズ2本以外に、リレー回路も組み込まれている。

精度が高い。許容差はDCV/DCAが2%、ACVが2.5%、ACAが3%、DCRが3%。ただ、メータ自体が小さいので、決してJIS規格でいうクラスAAにはならない。

この個体だけかもしれないが、メータの(重量)バランスが良い。指針がゼロからほとんどズレない。厳選して重量バランスのよいメータを使ったのかもしれない。

内蔵電池が多い。単三と角型9Vは電池レンジ用だが、もう1本の角型9Vはリレー回路駆動用。電池が消耗するとリレー回路が効かなくなるので、気をつけよう。

開けて中をみると、しかし、楽しむ要素はなにもないところが残念。プリント基板から半固定抵抗器調整穴がかろうじて5箇所に見えるが、故障したら直すには難しい。一生ものでないところは日米の差か。

調べた範囲では精度がいまでもキープしている。スペック的にはSimpson 260を超えたが、すでに製造中止で、生き残っていない。

<追加>
 ロータリースイッチがレンジ 2.5ACV では接触不良(もっと正確に書くと、ストップ位置が微妙にズレて、プリント基板銅箔と銅箔の間に、回転摺動部端子が止まってしまった。円周外側のズレはゆとりがあるので問題ないが、最も内側に以上のようなズレが生じているため、銅箔面に接触していない。2,5DCVは内側を利用しないので、問題発覚に繋がらなかった。)であることが発覚。3005でもスイッチ不良があった。サンワでは滅多に起きなかった問題なのに。原因は耐久性のないプラスチックをスイッチに使ったのだろう。

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島津製作所は一部上場の会社だが、当時ではアナログテスタを作っていたことは自分が知らなかった。メータの目盛板に製造年が書かれていて、1969年製。内部抵抗がDC/ACともに2kΩ/V、入門機種の位置づけだっただろう。

本体以外に、テストリード、合格証(日付は残念ながら入ってない)、およびビニールケースが付いている。

ライトブルーの外観は自分に新鮮に感じる。ロータリースイッチ周りのアルミ板もアクセントになっている。

裏蓋が鉄製。中身はサンワそっくりなので、OEMかもしれない。抵抗器8本がRIKENブランドになっている。

巻線抵抗器のうち、2本が焼損したようで、このうち直してあげたい。

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昨年までは知らなかったテスタ製造メーカーのひとつ。製造年はわからないが、ゼロオーム調整ボリュームに NOBLE B-10KΩ 64.10-2と書いてあるので、1965頃の製品だと推測した。

同時期のテスタはまだ数多く見ていないが、デザインからして異色なメーカーだと思えた。いかに綺麗に魅せるか、とことん追求したようだ。ロータリースイッチをそのまま見せているから。

しかし、使いやすいテスタではないようだ。レンジの配分はとくに分かりにくい。
 DCV 0.28, 1.4, 7, 35, 140, 350, 700V
 ACV 1.4, 7, 35, 140, 350, 700V
 DCA 50u, 7m, 140mA
 DCR x0.1, x10, x1k

内部抵抗はDCV 20k/V、ACV 5k/V、ふつうのレベル。

入力端子のDBはデジベル測定だが、RFは内部にゲルマニウムダイオード 日立製 1N34A が使われていることから、ある程度の高い周波数まで測定できるからそう命名したと思われる。なお、ACVの整流にはダイオードではなく、セレンが使われている。ダイオードが高級品だったのかな。

内部の抵抗器が同時期の製品に比べて小さい。だからDCAは140mAまでしか対応できていないかもしれない。抵抗器に抵抗値がなく、代わりに通し番号F01やF24が印字されている。回路図がないと修理にも面倒な機種だ。

内蔵電池は単三2本と積層22.5V。

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同じ外観の2台目だが、乾電池室蓋が残っていて、型番がわかった。製造年が目盛板に書かれており、1954年2月とのこと。なお、電池室に当時の乾電池単2二本が入っていた。

抵抗器1本には大電流による焼損、もう一本には腐食による断線があった。直したらそれなりに機能したものの、DCAもDCVも約40%の指示低下、ACVでは約50%の低下が見られた。なお、抵抗器は1台目のToho自社製から、計器用抵抗器(その他にAndo Ohmと印字されたのも1本あり)に変わった。いま測ってみたら、1台目の自社製のほうが精度が高かった。

セレン整流器は2台ともに約半分の指示低下になっている。うちの1台をダイオードで代用してみるか。

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リード線をたどって見ていたら、巻線抵抗器が断線したことがわかった。半田づけして、5Vレンジでの内部抵抗を測ったら約7%の不足。5Vの電圧を入力に与えたらやはり7%の低下になっている。310Ωの抵抗をつけるか、断線した巻線抵抗器を外して抵抗器を付け直すか、すこし悩んでみる。

パーフェクトな直し方はマンガニン線で巻き直すことだが、手持ちは太すぎる。分流器の製作用としか考えていなかった。

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早速開腹した。ロータリースイッチの周りに綺麗に16個の抵抗器が並べられ、抵抗器がToho自社製だった。許容差の表示は抵抗器にないが、測ってみたところ、1%以内に保っている。そういうことで、抵抗器に問題がなく、多少安心した。

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動かない原因はメータにあろう。ということで、メータを開けた。中学生頃はよく開けて壊したので、慎重にやった。

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ミラーは金属製、ガラスではないので長寿命だが、拭くことはしない。カメラの修理で得た教訓だから。幸い、内部コイルに断線とかはなく、ハンダ不良のようだ。ついでに、メータガラスを内側から綺麗に拭いた。

これで、やっとmAレンジが生き返った。精度もそこそこ出ている。DCVはしかしまだ死んだまま。どこかのハンダ不良かな。原因究明が続く。

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メータの目盛板に1952と書いたあるので、1952年製と判断した(箱の整理番号、理27が昭和27年のこと?だとすれば、それも1952年とした証拠のひとつになろう)。漢字名は分からないが、本社が東京にある Toho Tester Laboratory 社製。

木箱に組み込まれ、電池室蓋がなくなっているところが痛い。底にあるフックを外すと木の蓋が開くが、バランスがいまいちで安定しない。そこで、蓋をスライドして取り外したら、見事に安定した。ひとつ勉強になった。

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目盛板のDC記号(横線2本)はいまではあまり見かけない。ロータリースイッチは1/4のポジションが余っている。他商品と共通した構造のロータリースイッチを採用していたのかもしれない。レンジ自体の割り当てはまとも。DCVの内部抵抗は表示されていないが、内部にある抵抗器から推測すると 1kΩ/V となっている。

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ただ、到着時にはどのレンジも死んでいて、メータも動かない悲惨な状態だった。なんとか生き返らせたい。

手元の取説では、コンデンサの容量測定に際しては、レンジ1では1000p~1uF、レンジ2では0.1u~100uFが範囲内。また、入力として必要な交流電圧は6~8V間任意、周波数50または60Hz。なお、測定誤差は指示値に対して約15%。

測定の仕方はつぎのとおり。つまり、6~8Vの交流電圧をパネルの入力端子に与え、+-端子にコンデンサを繋ぐ前に、テストリードで+-端子をショートさせ、ゼロΩ調整ボリュームでゼロ調整する。終わったら、コンデンサを繋いで測定する。

ではやってみよう。自分にとっては初経験。

まずは交流電源の用意。電源トランスが手元に無いので、ファンクションジェネレータによる周波数50Hz、実効値7Vの正弦波を利用する。

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用意したコンデンサはフィルコン0.1uFとケミコン2.2uFの2つ。

ではフィルコン0.1uFについて。LCRメータによる実測値が0.098uF。

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テスタの入力端子に正弦波を与え、レンジ1のゼロ調整を行う。

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いよいよ測定。指示値は約0.11uFと出た。約12%の誤差。

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つぎにケミコン2.2uFについて。LCRメータによる実測値も2.2uF。

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レンジが変わったので、もう一度ゼロ調整。

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ケミコンを繋いで測定。指示値は約2.7uFか。誤差が約20%、スペックをやや超えた。ということで、決して精度は高くないが、目安にはなる。

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さて、昭和40年代当時ではありがたい機能だったのか。同じ380-CD機種でも、後期型になるとコンデンサ測定機能の代わりに交流電流測定機能が割り当てられたようだ。

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アナログマルチテスタ サンワ (Sanwa) 380-CD。取説は昭和41年10月印刷、前所有者は昭和45年とか言っていたので、昭和40年代前半の製品だと判断した。未確認情報だが、1965年に 380-CE (輸出用?)が発売された模様。

DCVの内部抵抗は33.3kΩ/V、高感度になっている。しかも、指針のレスポンスはよく、約1秒でフルスケールを振り切る。いまから振り返れば、感度とレスポンスとのバランスが最もよいメータは恐らく20~30μA辺りだと思える。つまり、SImpson 620とYEW 3201との中間辺りがベスト。

裏蓋は鉄製。メータカバーはガラス製。交流電圧 6~8V/50Hzをパネルに入力してやると、コンデンサのキャパシタンスやコイルのインダクタンスも2レンジを使って測ることができる。内蔵電池は単2一本、および単3四本(抵抗レンジx10k専用)。

中のレイアウトはよく整理されていて、見た目は綺麗。抵抗器は基板の裏側になく、すべて表から容易にアクセスでき、抵抗器の交換に最適な構成だ。使われている抵抗器はF(1%)クラス以外に、D(0.5%)、G(2%)クラスのものもある。取説によると、当時では大電流で焼損した抵抗器について、40円切手で1本販売するサービスも自社でやっていた。

抵抗器について、まだ1本1本丁寧に測ってはいないが、概ね精確のようだ。ただ、高抵抗のものに誤差1%を超えたのも見受けられた。高電圧を測ることはこれからもないので、オリジナル優先の立場から交換せずそのままにする。

ロータリスイッチはさすがに天下のサンワ、いまでも軽快に機能し、安心感が伝わってくる。

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