AliExpressから、電源キット「0-30V 2mA-3A DC Regulated Power Supply DIY Kit Continuously Adjustable Current Limiting Protection for school education lab」を見つけた。どういう性能のものか、好奇心に駆られて購入に踏み切った。送料込で4.18米ドル。1月21日発注、1月28日到着、1週間ほどで無事届いた。

パーツは3つの袋に収められていた。PCB基板(プリント回路板。PCB = printed circuit board)のサイズは 84mm x 84mmの正方形。表側のシルク印刷は質がいまいち、擦ると簡単に落ちそう。

パーツは3つの袋に分けられている
PCBの表側
PCBの裏側

回路図や説明書が一切ついてきてないので、ネット頼りに、以下の回路図とパーツ情報をゲットしておいた。

大変重要な電子回路図(クリックすると拡大表示される)
パーツリスト

キットの特徴は本人の理解では2つあげることができる。

  1. スイッチング電源ではなく、従来のリニア(レギュラー)タイプの電源であること。ノイズの発生が少なく、ラジオ等の電源としても通用する。つまり、電源の質がいいということ。
  2. 出力の最大電流を制限できること。キットの最大電流は3Aとの設計値だが、使用中にボリュームを調整すれば、最大電流を2mAから3Aの間に任意に設定することができる。LEDやダイオード等のパーツは、最大電流を20mA以内に設定すれば、実験で壊れることがなくなる。つまり、保護回路がしっかりしていること。

ただし、電子回路図を確認すると、このキットで大事なパーツ、電源トランスの選定に気をつけるべきことに気づいた。というのは、最大電圧が30Vとなっているので、定格出力電圧を30V以上の電源トランスを選ばないとおかしいわけだが、ネット情報では電源トランスの2次側は定格24Vと指定されている。その理由を推測すると、キットで使われているオペアンプ3つはいずれも、TL081という品種によることだ。そのオペアンプの絶対最大定格(Absolute Maximum Ratings)の電源電圧は、データシートによると±18V、つまり、電圧差36Vまでということだ。しかし、電子回路図を見ると、TL081のうち、2つ(U2とU3)はマイナス側の電源電圧は約-5V、プラス側の電源電圧は電源トランスの交流出力が整流・平滑された後の直流最大電圧になっている。

電源トランスの2次側出力電圧は一般的に、出力電流によって、2~3割変動する。定格電流時の出力電圧は定格電圧になっている。たとえば、電源トランス24V/3Aのものだと、出力電流が交流3Aのときに、出力電圧が交流約24Vとなるように設計・製造されているはず。出力電流が少ないとき、極端の場合、出力電流がほとんどない(無負荷)のときに、出力電圧は2~3割程度高くなる。また、整流・平滑後の直流電圧は交流電圧の1.1倍と計算しても大きな間違いではないはず。

そう考えると、定格出力電圧24V×倍率1.3(無負荷時の倍率)×1.1=34.3Vになり、それがオペアンプのプラス側に印加する電源電圧になる。

プラスマイナスの差は34.4-(-5)=39.4V、TL081の最大許容電源電圧を超えてしまう。無論、超えたからといってオペアンプがすぐに壊れることはないが、そういう使い方は避けるべきだろう。

ましてや、定格電圧30Vの電源トランスを使うことは大変危険。それが定格電圧24Vが指定された理由だと推測した。そのことからも、キットの最大電圧/最大電流に偽りがあることがわかった。電源トランスに定格24V/3Aものを使う限り、出力電流が3A時に最大電圧は30Vになることはありえないし、電源トランスの定格電圧を高いものにすると、オペアンプが壊れる可能性が高くなる。

つまり、電源電圧の高いオペアンプ(ネット情報では、OPA445AP=最大電源電圧±50V が推薦されている)を使い、定格電圧30V/3A以上の電源トランスを使うと、やっと電子回路図通りの電源ができると思われる。送られたパーツのままでPCBを完成し、定格電圧24V/3Aの電源トランスを使うと、出力電流の小さい場合には最大電圧は30Vになるかもしれないが、出力電流が3A近くなると、最大電圧が24V近辺に落ちることはやむを得ない。

さて、設計者の意図に沿って、届けられたパーツをそのままPCBにはんだ付けすれば、成功率が最も高いだが、せっかくなので、最大電流を5Aに拡大するようチャレンジしてみた。さらに、手持ちのパーツに合わせ、いくつかのパーツを納得のいくものに変えてみた。

変えたパーツは以下の通り。

  • 整流ダイオード(D1~D4)。秋月電子販売の低電圧ショットキーダイオード45V/10A(型番 SBM1045VSS )。理由は最大電流5Aに合わせるから。
  • オペアンプ(U1~U3)。秋月電子販売の NJM5534D 。理由はNJM5534Dの許容最大電源電圧は±22Vで、予想される電源電圧の約39Vを上回り、多少安心するから。ただし、後述することだが、オペアンプを変えると、電子回路の一部を合わせて修正しないといけない。
  • R1(2.2k / 1W)を 酸化金属皮膜抵抗 2.2k / 2W(千石電商が販売、単価20円)にした。その抵抗器はブリーダ抵抗といわれ、エネルギーを無駄に消費するだけのものだが、目的は電源トランスの最大出力電圧を下げるため。消費電力は計算上、30×30/2.2k=0.4W。
  • R2(82Ω / 0.25W)を180Ω / 1W、150Ω / 1W の2つ並列接続して置き換えた。その抵抗器の消費電力は計算することが容易ではないが、実測では抵抗器両端の電圧が交流6.1Vになり、6.1×6.1/82=0.46Wになる。キットの中では最も発熱する抵抗器のひとつ(もうひとつは下記のR7)のようだ。
  • R3(220Ω / 0.25W)を220Ω / 1W に置き換えた。実測では抵抗器両端の電圧は直流5.7V、5.7×5.7/220=0.15W。発熱は少なく、元の抵抗器をそのままで使っても問題がないはず。つまり、置き換える必要はなかった。
  • R7(0.47Ω / 5W セメント)を 0.1Ω / 5Wの3つ直列接続して置き換えた。0.33Ω / 10W の小型サイズセメント抵抗は見つからず、次善策として直列接続でごまかした。消費電力は最大電流5Aで計算すると、5×5×0.1=2.5W。元の抵抗器をそのまま使ったとすると、消費電力は5×5×0.47=11.28Wになり、定格5Wを大幅に超えてしまう。
  • 三端子レギュレータ 7824 を 7812に置き換えた(上での電子回路図ではキットに含まれる7824がすでに7812に置き換えられたが)。理由は12V駆動の放熱ファンやリレーのほうが入手しやすい。ただし、印加する入力電圧は絶対最大定格の35Vを若干超えてしまっている。(追加)対策として、PCBを1箇所カットして、電源電圧と7812のIn端子との間に、たまたま手元にあった5.1V / 5Wツェナーダイオード(秋月電子販売)を2つ直列して挿入した。また最終的に、三端子レギュレータの使い道は、リレー(必要な電流75mA)、およびデジタル電圧電流計(20mA)の駆動用。流れる電流は95mAなので、消費電力は (35.5V(最大電源電圧)- 10.2V (ツェナーダイオード2つ)- 12V)×0.095A=1.3W。 三端子レギュレータ に小型ヒートシンクを付けたほうが良さげ。
  • (追加)下記の写真を撮影した後に変えたパーツとして、抵抗器 R22(3.9kΩ / 0.25W)を 3.9kΩ / 0.5W に変えた。なぜかというと、CCモードを示すLED(D12)を点灯している間に、R22に印加される電圧は30Vに達し、消費電力は 30×30 / 3900=0.23W になるから。

個々のパーツについて、DMM(デジタルマルチメータ)で測り、ダイオードの向きや抵抗器の抵抗値、コンデンサの容量値を確認したうえで、装着の向きを考えながらPCBにはんだ付けした。完成したPCBは以下のとおり。なお、トランジスタQ4、電圧調整ボリュームP1、最大電流調整ボリュームP2、LED(D12)は基板上ではなく、ケースにつけたいので、パーツの代わりにコネクタをつけた。また、放熱量の多いパーツはなるべくPCBから離れるように配置した。

PCBの表側
立体的に見える角度
裏側からの視角
PCBの裏側

電源トランスの入手については、楽天で、パチスロ・パチンコ用トランス
120VA、100V / 24V、5Aというものを見つけた。新品で送料込2,450円。製造は(株)中村電機製作所と販売店が言っているが、確認できるものは到着電源トランスから見つけることはできなかった。

届いて実測したところ、重量2kg、高さ69mm、幅104mm/79mm、前後85mm。1次側(100V、黄色リード線)抵抗約2.5Ω、2次側(24V、白色リード線)抵抗約0.7Ωになっている。1次2次間は当然、直流では絶縁している。

楽天で購入した電源トランス 24V/5A

電源トランスや、その他のパーツをすべてPCBに接続して動作確認を行ったところ、出力電圧は-0.6Vのままで、ボリュームを調整しても出力電圧に変化は見られなかった。原因はオペアンプU2のオフセット調整回路はTL081と NJM5534D とでは下図のように全く異なるのだ。

オフセット回路がオペアンプによって異なる

そういうことで、PCBを改造し、R10(270k、上図の左側 1.5kΩに相当)を20k(手持ちに22kの抵抗器がなく、近い20kにした)に変えて、その接続先をプラス電源(オペアンプU2のピン7)に直すと、出力電源が無事、0~31Vに変えられるようになった。無論、オフセット調整用多回転半固定抵抗器 RV1 の接続先をU2のピン5からピン8に直すことはいうまでもない。

修正したU2のオフセット回路

キットを収納するケースについて、最終的に70年代の製品、手持ちの Metronix 532Cのケースを流用した。メタルケースであること、大型放熱器(ヒートシンク)がついていること等がその理由。

電源スイッチを入れたら、いきなり出力に電圧を出すのではなく、ケースのフロントパネルにある表記、Power Off → Stand by → Output On を活用した。Outputの On/Off という機能は多くの製品でも省かれているが、実験用電源としてはぜひ備えるべき機能のひとつ。OutputをOffにして、出力電圧を調整したり、最大出力電流を調整して、様々な条件下で実験するものだから。とくに、今回のケースでは、Output Onにするには、Stand By を必ず経由するので、アナログ的なその操作はいまのデジタル時代では絶滅してしまった。その機能を実現するには、AC100V/1.2Aに耐えうるロータリスイッチ(今回はMetronix 532Cについてきたものを流用)とリレー(12V駆動、流せる電流は直流5A以上)が必要になる。

また、出力電圧・最大出力電流の調整にキット付属の安物ボリュームではなく、10回転型ヘリカルポテンショメータ(秋月電子販売、単価700円、キット価格を上回る)を2つ採用した。

さらに、ケースのヒートシンクの形に合わせ、Q4(トランジスタ2SD1047)の代わりに、TO-3タイプ トランジスタ 2N3055(流せる最大電流 15A、最大電力 115W)を2つ使った。2つの2N3055はベースが共有、コレクタが共有、それぞれのエミッタに電流のバランスを取るための抵抗器 0.22Ω / 2W を接続した。

出力電圧・電流のデジタル表示にミニデジタル電圧・電流計 DSN-VC288を活用した。

こうして、最終的には大変本格的な実験用電源に仕上げたことができた。

フロントパネルの各機能

アナログメータが元々あったので、そのまま残すことにした。ただし、フルスケールを5Aにするには、適切なシャント抵抗器(0.58Ωという半端な抵抗値)を選ばないといけないが、なかなか見つからない。アナログメータの感度を調整することがそれに比べてやりやすいので、後日調整することにする。とりあえず今の時点では0.1Ω/5W抵抗器を2つ並列接続して、シャント抵抗器の代わりに使うことにした。

また、フロントパネルにある、最大出力電流設定モードSWは出力をショートするだけのスイッチだが、5Aの電流に耐えうるスイッチはたまたま手元にあって、利用することにした。使い方は、スイッチを右側に倒せば、出力がショートされ、最大出力電流をポテンショメータ で調整できるようになる。設定後、無論、スイッチを左側に戻さないと、出力電圧はゼロのまま。

内部の配置。ケースが無駄に大きすぎた
大型ヒートシンクに2N3055を2つマウント
出力のOn/Offにリレーを使った
フロントパネルの裏側
実際の使用時様子

5A近くの大電流では出力がとても不安定になっている。3300uFの電解コンデンサはやはり心配のとおり、容量が足りない(一般的に、1Aの電流に対して平滑コンデンサ容量は1000~2000uFが適切といわれる)ことと思われる。近いサイズの6800uFが見つかったので、取り替えることにした。

サイズの小さい大容量電解コンデンサは案外見つかりにくい

実際の最大出力電圧は電流によって以下のようになっている。

無負荷時の最大出力電圧は 31.7V。
出力電流が 1.08A 時に、最大出力電圧は 30V。
出力電流が 2A 時に、最大出力電圧は 27.7V。
出力電流が 3A 時に、最大出力電圧は 25.4V。
出力電流が 5A 時に、最大出力電圧は 22.0V。抵抗器R7の電圧降下(5×0.3=1.5V)や、2N3055のベース-エミッタ間の電圧降下(0.6~1V)等によって、24Vにも届かなかった。

5A時の最大電圧は残念ながら22Vにしかならない

ということで、正真正銘 30V/3Aの電源にするには、少なくとも定格30V/4Aの電源トランス、耐圧の高いオペアンプにしないと無理だと思われる。30V/5Aの電源にするなら、定格32V/6Aの電源トランスが良いだろう。

なお、オペアンプに印加している電源電圧(ピン7-4間の電圧)を実測したところ、無負荷時にU1は35.35V、U2とU3は40.60V。

また、出力に含まれるリップル電圧は実測したところ、0.2mV程度となっている。ただし、最大出力電流の設定によってCCモードになった場合には、リップル電圧が30mV程度に上がり、とても高くなってしまう。それも本キット回路設計の欠点だと思われる。

最後に、電子回路の分析をやってみる。間違いがあるかもしれないが、適時に修正するつもり。

オペアンプU2、U3は入力電圧がゼロ(キット全体の最小出力電圧)に対処する必要があるので、マイナス電源が必要。そのために、R2、C2、D5、D6によるマイナス電圧を作り出し、平滑回路R3、C3を経て、ツェナーダイオードD7により、約-5.1Vを得る。プラス電源の約34V(実測は35V)と合わせると、オペアンプU2、U3にかかる電源電圧は39V(実測は40V)になり、TL082の最大定格を超えてしまう。そのために、改善版として、 5.1VツェナーダイオードD7の代わりに、直列した2つのダイオードによる1.3Vの回路も提案されている。5.1Vにした設計者の意図は、温度によるツァナー電圧の変動を最小にしたいからだと推測する。

オペアンプU1は ツェナーダイオードD8と合わせて、基準電圧約10V(実測 10.35V)を出している(出力ピン6)。抵抗器R5=R6なので、U1の出力側(ピン6)はD8の2倍の電圧になる。ただし、自分の分析では抵抗器R4は抵抗値4.7kΩだと、D8を流れる電流は1.1mAと若干小さい気がする。R4を1kΩ、D8の流れる電流は約5mAにすることのほうが適切だろう。いっそうのこと、ツェナーダイオードの代わりに、シャントレギュレータ(電圧レファレンス) LM336Z-5.0 (秋月電子販売)にすると温度特性がよりよいだろう。

オペアンプU3はコンパレータの役割を果たす。プラス側入力は基準電圧からの分圧値(R18、P2、R17)、マイナス側入力はキット全体のマイナス側出力電圧と抵抗器R21経由で接続しているので、R7の電圧降下が比較対象になる。つまり、キット全体の出力電流が低ければ、R7の電圧降下が少なく、U3のプラス側入力が高く、U3の出力電圧(ピン6)が電源電圧のプラス側近くになり、トランジスタQ3、ダイオードD9が導通しない。逆に、キット全体の出力電流が高いと、U3のマイナス側入力が絶対値として高くなり、U3の出力電圧が電源電圧のマイナス側近く(実際には、D9の導通により、U3の出力電圧がキット全体の出力電圧に左右され、マイナス電圧にならない)になり、Q3、D9が導通し、CCモードを示すLED(D12)が点灯し、オペアンプU2のプラス側入力とD9経由で連動するようになる。

オペアンプU2はプラス側入力の電圧に合わせて、出力電圧・電流を調整する。一方、キット全体のプラス出力電圧は分圧(抵抗器R6とR11)してU2のマイナス入力にフィードバックされる。

以上の分析により、CCモード時のリップル増大が説明できるようになる。すなわち、CCモードでないとき時に、D9は導通せず、U2のプラス側入力は基準電圧からの分圧(P1)によって一意に決まる。一方、CCモードになると、D9が導通し、U2のプラス側入力は基準電圧に依らず、R7の電圧降下や、R12とR11の分圧によって、定められるので、比較的不安定な状態にならざるをえない。そういう理由で、CCモードでの運用は定電圧電源としては例外扱いとはいえ、リップル30mVの大きさを受け入れられないのであれば、本キットを改造するか、諦めざるをを得ない。

<本キットを製作してわかったことのまとめ>
良い点:
 ・PCBやパーツは低価格で販売されている。
 ・最大電流を制限でき、保護機能がしっかりしている。
 ・リップルが比較的少ない(0.2mV程度)。
注意すべき点:
 ・電源トランスやヒートシンク、ケース等の追加部品が必要。
 ・スペック通りの30A / 3A をきちんと出すには、オペアンプの限界や電源トランスの選定に気を使うべき。
 ・元々の設計はアイデアが素晴らしいが、パーツの定格について変えたほうがよいと思われるパーツは複数。
 ・最大電流が制限された時(CCモード時)に、リップルが多少高い(30mV程度)。

<改善>
最大電流を制限する10回転型ヘリカルポテンショメータ のダイヤルを専用のストッパー付バーニヤダイアルに変えた。10回転で5A、つまり、1回転で500mAに対応するので、いちいち出力をショートさせなくても、大まかな最大制限電流をひと目でセットできるようになった。

電流制限ダイヤルを専用品に変えた。これで、1回転で約0.5Aに対応。

5年前に入手したものだが、1972年製造からの年代経過によって、バッテリー室や一体化テスタリードが劣化している。そのままでは自分の感覚では実用にならないので、改造を実施した。

テスタ全体がサイズ大きく、改造しやすかった。結果的に施した改造は以下の通り。

改造後の状態

1. ケースを分離して、裏の一部だけを残す。
2. 一体化テスタリードを取り外し、フロント右側のスイッチ部分に、コネクタを追加。

コネクタを追加

3. バッテリー室の改造。
 もっとも大変な改造部分。もともとは単3電池6本(1.5V×6 = 9V)、単2電池1本だが、改造では 単3電池6本をリチウムイオン電池3本(3.7V×3 = 11V)にした。

電池ボックスを塩ビ板に接着剤で固定し、さらに電源スイッチを追加した。

バッテリー室の中身
電源スイッチ
バッテリー室の蓋

バッテリー室の底(電池ボックスを固定するため)と蓋は塩ビ板を使った。加工しやすく絶縁するから。ただ、蓋のうえにさらにアルミ板を一枚追加するとより見栄えがよいだろう。

以上で改造完了。今日のテスタにはあまり見かけなくなったロー電圧での抵抗測定ができるのが本テスタの優位点。

せっかく小型電圧電流計を入手したので、使い道として、学生時代につくった実験用電源につけることにした。

学生時代につくったもの

スペックは 出力1.3~15V / 0.5A という安定化電源。3端子レギュレターLM317を使っている。本電源は1回作り直したことがあり、その時、フロントとリアを入れ替えていた。

当初のフロントパネル

ケースを開けると手作り感が満点。いまではもう少しマシなものがつくれるはず。

基板に大きな電解コンデンサ2つが目立つ

再利用できるものは、電源トランス、電源スイッチ、電圧調整ボリューム、ターミナル等。その他の部品は手元にあるものでも代用できそう。

また、必要性はあまり感じないが、出力電圧を 0~16V に拡大したい。回路が多少複雑になる。

ということで、今回の作り直し回路はまず下のもの。しかし、実測では出力電圧は確かに0(正確には 0.1V)に下げたが、リップル電圧が40mVと大変高い。理由はマイナス電源側が、半波整流+平滑コンデンサ+LM385 ではリップルが40mVとなっているから。

リップル電圧の高い回路

改善策として、LM385の代わりに、3端子レキュレターLM337を下記のように使うことにした。これで、出力に含まれたリップル電圧が 0.3mV(Fluke 78VによるAC測定、真の実効値)に下がり、一般の安定化リニア電源と同レベルになった。なお、小型デジタル電圧電流計を組み込んだからといって、ノイズが増えたことは測定からは確認できなかった。

最終的に採用した回路

さて、最大の難関は電圧電流計をフロントパネルに埋め込むための穴あけ作業。従来の穴をうまく隠しながら、四角い穴を新たに開けるので、つぎのように配置した。LEDは電圧電流計の点灯で必要がなくなり、その穴をターミナルに使うことにした。

フロントパネル

手持ちのハンドニブラが使いやすいか、若干切りすぎたところがあったが、思ったよりも簡単にメータを埋め込むことができた。

メータを埋め込み、電圧電流がわかるようになった
最小出力電圧は 0V
出力に4Ω抵抗器をつけたところ

内部の配置。

なるべく元のままにした

以上で、安定化電源の作り直しは完了。

<改善 2019.02.12>
 半波整流回路は効率が悪いので、回路をブリッジダイオードに直した。また、コストが安く、手に入りやすい電源トランスを使いたいので、2次側はセンタータップのない電源トランスで動くようにした。以下が改善した電子回路図。

改善した電子回路

抵抗器R1は発熱するので、定格電力1Wものが良いだろう。ブリッジダイオードは何でもいいが、定格電流1.5A以上で良いだろう。残りのダイオード4つも何でも良いが、定格電流1Aぐらいで問題ない。電解コンデンサC5がないと、LM337が発振してしまう可能性があり、つけるようにしよう。

センタータップでない電源トランスが手に入りやすく、出力電圧が 0から調整できて、リップル電圧が 0.2mV以下(実測では0.1mV)であった本改善回路は簡易型安定化電源の決定版と言っていいだろうか。

クリスマスの日に、AliExpressの買い物が届いた。ミニデジタル電圧・電流計2つ、型番 DSN-VC288、送料込計約3.4ドル(1つあたり1.7ドル)。同様なものをaitendoで確認したら、500円で販売されていて、利益率は高そう。

ミニ電圧・電流計
サイズと表裏の様子
表示のズレは微調整可能

各々2線、3線のケーブルが2本ついており、下の接続図がその使い方。販売元には接続に関する情報は全く無く、同じ商品を販売している他のお店から、やっと大事な接続図が見つかった。

大事な接続図

つまり、太い黒線は電圧と電流測定のための共用GND、黄色線は電圧測定用、太い赤線は太い黒線との間の電流計に電流を流すためのもの。なお、細い赤線と細い黒線は動作用電源用。指針式のアナログメータと違い、デジタルメータはどうしても動作するための電源が必須。

ということで、本デジタルメータを動かすのに、4.5~30V / min 20mA の電源を別途用意する必要がある。測れる範囲は電圧 0.0~99.9V(小数1桁固定)、電流 0.00~9.99A(小数2桁固定)。表示のズレは2つの半可変抵抗でそれぞれ調整可能。

実際の表示

2つとも若干の表示ズレがあったので、極小半可変抵抗を調整したらOKになった。

本商品はメータひとつで電圧・電流を表示してくれるので、使い道はいろいろあるだろう。安さの割に品質に文句はない。

以下はその他の技術情報。

電流値のリセット方法

ネット上で見つかった取説書(PDFファイル)。本物か?

日本では40~50年前に、アメリカでは70年前頃よく使われていた真空管電圧計 VTVMは今日になって、実用性はほとんどなくなった。ただ、10MHz以上の高周波領域では真空管が簡単な回路でも精度良く大パワーで動くので、特定の分野に絞れば真空管が却って勝つかもしれない。

5年前に入手した菊水電子製 VTVM 107Aを精度よく動くように整備してみた。アメリカのマネをした設計だが、合理的なづくりで、70~80年代では日本を代表していたようだ。

整備といっても、皆がよくやっているように、以下のことを行ったに過ぎない。
①コンデンサの取替
②真空管の取替
③バッテリーエリミネータ (Battery Eliminator) の作成

①コンデンサの取替
 オイルコンデンサやペーパーコンデンサが使われているので、経年劣化等を考慮して取り替えたほうがいいだろう。
 0.1uF/1500V は手持ちにないので、フィルムコンデンサ0.05uF/1500V(aitendo販売)を2つ並列して代用。
 2つのペーパーコンデンサ0.05uF/630Vは上記のフィルムコンデンサで取り替える。
 平滑用電解コンデンサ 10uF/150V も手持ちのチューブラ型 22uF/350Vで代用。
 5番目のコンデンサ5000pFは問題がなさそうで、そのまま。
 5つのコンデンサしか107Aに使われていない。これ以上減らすことは無理というレベルの天才設計。

5つのコンデンサの位置

②真空管の取替
 AC測定用の検波に真空管 6AL5 が使われているが、調べた限りとくに問題はないと判断。
 また、増幅用に真空管 12AU7 が用いられている。線形性があまりよくない(とくにゼロに近い低い電圧では)ので、新しい球(中国曙光電子製)と取り替えてみた。線形性が多少改善されたが、約2%の誤差が残っており、パーフェクトではない。メータ自身の整備性の可能性もあり、いつかメータを下ろして調整してみたい。
 なお、ほぼすべてのVTVMに使われる真空管は上記の2本。マネることが正義という時代は長かったか。

左は中国製新品の12AU7。日本Amazonから約1500円で購入
差し替えるだけで交換完了。はんだ付け作業は不要

③バッテリーエリミネータの作成
 抵抗値を測定するため、1.5V単一電池はVTVMに内蔵されている。最大電流は抵抗10Ωレンジでの150mA(=電池電圧 1.5V / 内蔵抵抗 10Ω)。100Ωレンジでは最大電流(ショート時の電流)は15mAと10倍ずつ小さくなっていく。10MΩレンジでの最大電流は 0.15uA でしかない。

単一電池から流れ出す最大電流は約150mA(10Ω OHMSレンジ)
最高レンジ 10MΩ OHMSでは最大電流は0.15uA

ただ、アナログテスタと違って、OHMSモードにすると、電池はつねに消費される。

単一電池が長寿命でも、液漏れが怖いので、当時ではメーカーとして6ヶ月での交換をユーザに勧めている。また、電池をビニール袋でわざわざ包んで出荷していた。苦情の多かったことと推測する。ということで、今日では数個の電子部品で単一電池のように1.5Vを作り出すことは簡単。

以下は今回つくった バッテリーエリミネータ の回路図。真空管のヒーターを温めるのに必要な交流6Vに悪影響を及ぼさないために、10Ωの抵抗を半波整流ダイオードの前に追加した。3端子レギュレータは1.8Vのものを使用した(秋月電子通商販売、JRC社製 NJU7223F18)。電池の公称電圧である1.5Vよりは多少高いが、多少のいい加減でも問題になることはあるまい。ケースは単三-単一変換アダプターを使った。うまくケースに入るように基板を使わず、部品のみではんだ付けした。

回路図。半波整流+1.8V三端子レギュレータによる安定化電源
変換アダプターにうまく入れるように配線
拡大した裏の様子
はんだ付けした回路をケースに入れると電池にそっくり
107Aに搭載したところ
入力は電源トランスAC6V組のGNDでない方につなぐ

ロータリスイッチは大変よく作られており、接触不良は起きていない。抵抗器が値をキープしてくれれば、後数十年でも動くだろう。高精度(1%)の高抵抗値(数MΩ~数百MΩ)抵抗器は入手困難だが。

スイッチング電源キット DSP5015 が順調に稼働しているが、YouTube上に放熱ファンを高温時にのみ動作させるという動画があり、真似してやってみた。

スイッチング電源 DSP5015には2つのファンがあり、メイン基板にあるそれとメタルケースの壁にあるもの。どちらも放熱用だが、メイン基板にあるファンは出力電流が10Aを超えたらはじめて動くようで、ケース壁のファンは常時回転していてうるさい。

そこで、サーモスイッチを導入して、ケース温度が、たとえば、45℃を超えたら壁ファンが動くようにすれば、静かな電源に変身するわけだ。

AliExpressで注文すると配達されるまでのひにちがかかるので、今回はaitendoで購入。どちらも中国製 KSD9700 というサーモスイッチ。常時オープンと常時クローズの2タイプあるが、温度が上昇したらファンの電源スイッチを入れて放熱するという目的なので、かならず常時オープンというタイプを選ぼう。

サーモスイッチ KSD9700、常時オープンタイプ

動作確認をテスタの抵抗レンジでやってみた。常温時は両端子間の抵抗値が無限大、半田コテを当てて温めると、両端子間の抵抗値がゼロとなったので、商品に問題ないと判断。

サーモスイッチは常温でオープン
温められるとスイッチオン、抵抗値ゼロ

つぎに、スイッチング電源 DSP5015 にサーモスイッチを格納するスペースをうまく見つけ、サーモスイッチを通るよう、壁ファン駆動基板の電源ケーブルをつなぎ直せばよい。

サーモスイッチをスイッチング電源に組み込んだ様子

スイッチング電源は電圧変換の効率が大変よいようで、8A、150W以上の電力を出力しても、メイン基板のファンも壁ファンも全く回転しない。日を改めて電子負荷を用いて再度確かめる。壁ファンが回転する様子を確認できるまではまだ不安だ。

8Aの出力電流でも、スイッチング電源は全く温まらない

電源トランスは従来のシリーズ電源では大きくて重いものだったが、スイッチング電源の登場によって小型高周波トランスだけでよいことになった。大型電源トランスは駆除され、ますます入手困難になっていく。

本記事では、電源トランスの良否を電子負荷でテストしてみる。

そのまえに、購入した電子負荷は直流専用で、トランスの交流電圧に対応できないので、簡易整流回路を用意しておく。ブリッジダイオード+平滑コンデンサという組み合わせ。

簡易整流回路用のパーツ

手元にあった大型ブリッジダイオードとして、BR154をみつけた。BR154は
15A  / 400V というスペックで、電子負荷キットの最大電流20Aに及ばないものの、問題になることはないだろう。また、電解コンデンサとして、4700uF / 50Vをみつけた。100V以上耐圧のものがあれば使いたいが、大容量で高耐圧の電解コンデンサは残念ながら手元にない。

はんだ付けして組み立てた簡易整流回路

手元にさまざまな電源トランスが残っているが、取り敢えずだいぶ昔に購入したTOEI電源トランスで実験してみた。1次側は90Vか100V対応。2次側は2組、それぞれ 18V / 0.2A との表記。

TOEI(東栄)電源トランス

電子負荷はひとつしかもってないので、電源トランスの2次側を直列接続してテストすることも考えたが、直列接続すると電圧は36Vになり、有効値から最大値に直すと、36×1.414 = 51Vになり、さらに無負荷時の数割増しの電圧を加算すると、電解コンデンサの耐圧50Vを数割超えてしまう。2次側の直列接続は諦めるしかない。

そこで、2次側の1組に電子負荷、もう1組に100Ω抵抗をつけることにした。18/100 = 0.18A、定格電流の0.2Aに近いので。

全体の接続状況
無負荷電圧は24.9V、想定以上の高さ

無負荷では整流回路の出力電圧は約25V。電流を定格の約0.2Aに調整すると、電圧は18.3Vに低下。

定格電流0.2Aでは電圧が18.3Vに低下

さらに2割増しの0.24Aに増やすと、定格電圧の18Vになった。トランスの2次側電圧と整流回路の出力電圧は異なる値とはいえ、一応定格の電圧と電流が得られた。

定格電圧18Vに対する電流は0.24A

±15Vオペアンプ用電源として購入していた電源トランスだったのかもしれない。15Vとの3Vの差は三端子レキュレター(7815や7915)のために確保したものだ。

ここまでのテストで、±15V / 0.2A の定電圧電源用電源トランスとしては問題ないと言えよう。

多くのACアダプターをわれわれがふだん利用している。おかげで、100円で5V / 1A USBアダプタを購入できる時代になった。しかし、その性能をテストすることはそう簡単ではないはず。

用途によってテスト項目は異なるが、一般的には、①定電圧になっているかどうか、②定格電流で安定的に使えるかどうか、③ノイズはどうなっているか、④ショート保護や過電流保護がちゃんと機能しているか、ぐらいの項目が確認できれば、ACアダプタは問題なしと判断していいだろう。

耐久性については、上記のテストを定期的にやれば初めて言えることで、1回の測定では絶対にわからないものだ。1年あるいは数年間絶対に故障しないと豪語できるメーカーはあるはずがない。せいぜい交換する、修理するぐらいの確率的なことで対応しているのはやむを得ないことだ。

上記③のノイズの測定は素人に厳しいが、それ以外の①、②、④は電子負荷があれば、テストできるはず。以下では例として、USB 5V ACアダプタを取り上げてみたい。

実例として使うUSBアダプタ。USBケーブルは付属品ではなかったかも。

USBアダプタといえば、いままでは5V出力だけだが、USB 3.0になると、もっと高い出力電圧のものも出回っている。本ACアダプタは定格電圧5V、定格電流650mA。価値的には日本では数百円、中国では50円以下。

まず電子負荷との接続を考える。手元にmini USBケーブルがあるので、それを使うことにした。

電子負荷キットとの接続を完了

電子負荷キットが使えるように、キット用ACアダプタを通電しておく。端子台からのリード線を外すのは面倒なので、ビニール袋を被せてショート防止に努めた。

つぎに、電子負荷キットの電流調整ダイアルを最小になるように、左(反時計方向)いっぱいに回す。いきなり大電流でスタートすると、外聞電源がシャットダウンしたり、壊れたりすることがあるから。

今度、USBアダプタのUSBケーブルを電子負荷キットのMini USBコネクタに挿す。USBアダプタを通電する。

電流が0の時の電圧は定格電圧であるかどうか

出力電流はゼロだが、電圧が定格電圧付近であれば、ACアダプタに定電圧回路が内蔵されていると考えて差し支えない。逆に、定格電圧より数割も高い出力電圧が電子負荷キットの液晶に表示されるなら、ACアダプタは非安定化電源ということになる。

電流を調整して、定格電流にする

つぎに電子負荷キットにある2つのダイアルをうまく調整し、電流を定格電流(今回は650mA)にする。その時、電圧は定格電圧近辺であれば問題ないが、大きく離れる場合は不良品ということになる。さらに、定電流が流れている時の電圧の変動を液晶表示からよく確認する。大幅な変動であれば、ノイズが高いということになる。電圧が全く変化しなければ、ノイズが大変少ないACアダプタといえよう。

USBアダプタがシャットダウンになるまで電流を増やす。写真はシャットダウン直前の液晶表示。その直後は電圧がゼロになった。

最後に、2つのダイアルをさらに上げていき、USBアダプタがシャットダウンするかどうかを確認する。シャットダウンせず電圧がどんどん下がっていくなら、過電流保護がうまく機能していないということになる。今回は800mAあたりでUSBアダプタがシャットダウンして、電圧がゼロになった。つまり、過電流保護が機能していることがいえる。

以上のようなテストを何回か繰り返し、とくに問題がなければ、テスト対象は問題ない商品と判定していいだろう。

Casioというブランドは流石で、定格電流時のノイズはあるものの、不良点は今回のテストで見つけることはできなかった。

中国アリババ AliExpressで購入した商品がまた届いた。最大150W 定電流方式直流電子負荷。ブランド名はなく、日本Amazonや楽天を含め、多くのお店では同様な商品を販売しているように見える。送料込で約23ドル。

主なスペック:直流電圧 0~200V、直流電流 0~20A、電力 0~150W、容量 0~1000Ah、時間1000時。

キットのような商品
基板の裏(わりときれい)
基板の左側に多くの入力に対応している
基板の右側には設定や調整関係
基板の上部はキット用電源(DC 6~12V)の入力

電子負荷は原理的に、定電圧(CV)、定電流(CC)、定抵抗(CR)、定電力(CW)方式の4種類があり、本キットはCC方式のみに対応している。ただ、本キットはリチウムイオン電池のテストにも使えるように設計されており、消費電力、通電時間、電池の容量(電流×時間)等が液晶に表示される。

本キット自身の電源は付属のACアダプター(9V / 1A)を使う。また、電子負荷として対応する入力コネクタが多く、USB(2.0 と 3.0の両方)、Mini USB、Micro USB、type-C USB、標準DCジャック、大電力用端子台が用意されている。勿論、同時に使える入力はひとつのみ。複数の異なる外部電源を繋いだら、互いに電流を流し合い、最悪の場合外部電源のどれかが壊れてしまう。

電流調整は粗い調整と細かい調整のダイヤル2つで行う。また、モード切替やデフォルト設定を変更するボタンがひとつ付いている。

表示の一例。入力電圧10.7V、電流15A、160Wの電力を消費している

すべての情報は大型液晶に表示される。ピンク色の大型冷却ファンといい、基板のつくりといい、3千円内で買える150W台の電子負荷としてはベスト商品といえるのではないかな。

個人的には、当然1000W台の低価格商品があれば購入したいが。弱電といわれる電子工作等では150Wでも工夫次第でなんとかなる。

ケースを分解して中身を確認したので、今度は動作確認を行う。

システムはバージョン3.3。うるさいので、ブザーをオフ
最高周波数は60MHzだが、FM放送までは行っていない

通電したら、問題なく動いた。最高周波数は60MHz、分解能は1μHz。内蔵基準周波数が数十Hzずれている。正弦波の最大振幅は5V(マニュアルでは、周波数によっては最大振幅が違うとの記述あり)、BNC接続のインピーダンス50Ωでは、約半分の2.5Vになる。最大オフセットは20MHz以上では±2.5V、20MHz以下では±10V。

周波数60MHzの正弦波。最大振幅は2.7Vとの表示
オフセットを最大の2.5Vにシフトすると、正弦波のひずみが肉眼でもわかる
周波数10MHzの方形波。まだなんとか使えそう
しかし、周波数20MHzの方形波はだいぶなまってしまう

上記の波形でわかるように、オフセットをかけたり、方形波で使うと、最高実用周波数はだいふ制限される。

つぎにAM変調の波形をみてみる。10MHzの正弦波に1kHzの正弦波をAM変調する。

10MHz正弦波のCH1に、1KHz正弦波のCH2でAM変調
AM変調らしい波形

細かい確認はまだまだこれから使いながらすることになるが、動作確認はこれで一応終了。動作に問題がないようだ。

つぎに、PCからの制御ができるかどうか、自分にとって最も大事な動作確認をしたい。

商品についてきたミニCDが読み込み途中でエラーが発生したので、代わりに公式サイトから資料やソフトをダウンロードしてきた。ダウンロードできたのは CmsEasy_file_169.rar (サイズ 24.3MB)という圧縮ファイル。アンチウィルスソフトでスキャンし、問題なければ解凍する。

解凍したフォルダにあったUSBドライバ CH-340 Driver.rarをさらに解凍し、中国語入りのフォルダ名を英語のみに修正し、OSバージョンに合わせ(自分はWindows 10 64bit)、CH-340 Driver 32 bits.exe か、CH340_341for X64.EXE を実行する。

うまくドライバのインストールができたら、つぎはPCソフト FY6600 PC Software V5.5.rar の解凍、インストールということになる。

自分の環境では、「Component ‘richtx32.ocx’ or one of its dependencies not correctly registerred: a file is missing or invalid」というエラーメッセージがインストール途中で表示されてしまった。

ネットにある情報に従い、richtx32.ocxを勇気をもってダウンロードし、richtx32.ocxというファイルを C:\Windows\SysWOW64にコピーする。さらに、管理者としてコマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドを実行する。
regsvr32 C:\Windows\SysWOW64\richtx32.ocx

(2018.12.4訂正)
Vector社から VB 6.0J(SP6)ランタイムファイル群と10個のActiveX をダウンロードしてインストールすれば、上記の細かい操作をせず多くのVisual Basic実行用ファイルがインストールされるようだ。

やっと、これでインストールがうまくいったようだ。PCソフトのバージョンは5.5のようだが、最新版は6.0と説明されている。しかし、Updateはうまくいかない。

PCソフトの画面

パラメータの設定は一画面でできるので、フロント操作よりは断然使いやすくなった。