極軸望遠レンズを使いたい、カメラのバランスを取りたい、という当たり前のことがオプションを買わないとスカイメモS単体ではできない。

しかし、オプションの微動台座&アリ型プレートが高い。プレートが単体で販売していれば十分なのに、1万円以上の追加出費が強いられる。少しでも安くするために、ヨドバシカメラさんに注文を出したが、2週間経ってやっと届いた。

微動台座をプレートから外し、代わりにVelbonの自由雲台をつけた。微動台座をゴミとして捨てるのは勿体ないので、プラートの反対側につけ、バランス取るためにした。

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次に、明視野照明用ソケットを作る。プレートをスカイメモSにつけると、明視野照明が使えないから。

現物の明視野照明を持ち込み、ホームセンターにて、水道管用塩ビパイプを物色して購入。ソケットTS-S20x13という規格。

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太い20mm側は明視野照明がぴったり入る。

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細い13mm側はカッター、ヤスリで、プレートにうまく嵌められるために、加工した。

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プレートに嵌めると以下のようになる。明視野照明の電源スイッチや明るさ調整ボリュームが使いやすい位置にくるので、使い勝手は悪くない。

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最後に、スカイメモSのカラーに合わせ、ソケットをブラックに塗装し直した。

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これで、スカイメモSがやっと実用的になった。寒い日が続いているが、セットを持ち出して、星空を撮影したい。

プレートをどこかに作ってもらい、1枚5千円で販売したいなぁ。ただの鉄なので、原価は2千円未満のはず。

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ここで説明する設定方法は、スカイメモS付属のマニュアルで説明したものではなく、iPhoneアプリ Polar Scope Align(以下 PSalignと呼ぶ)を使用するためのもの。

まず、明るいうちに、以下の通り操作して、極軸望遠鏡のスケールがスカイメモS本体と垂直・水平になるようにする。本操作は最初の一回だけでOK。

1. スカイメモS本体を水平に調整する
水平器をスカイメモSの本体(電池蓋の上でいいだろう)に置き、スカイメモS本体が水平になるように、雲台を調整。
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2. 極軸望遠鏡のスケールを垂直・水平にする
1キロ先離れた建物の角を利用して、クランチノブを回し、極軸望遠鏡のスケールが垂直・水平になるようにする。上が0、下が6。
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3. 月日目盛リングを指で回し、ゼロが真上にくるように、つまり、時間目盛のゼロに合わせるようにする。
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そうしておけば、真っ暗闇のなかでも、セロ合わせをすれば、極軸望遠鏡のスケールがスカイメモS本体と垂直・水平になることが保証されるわけだ。これ以降、月日目盛リングを触ってはいけない。

今度は雲台をうまく操作して、北極星を極軸望遠鏡のなかに入れ、PSalignの画面で示す位置にする。

メーカーさんもわかっていることだが、今頃、天体写真撮影をやるひとはほとんどスマホを持っているだろう。そこで、使えそうなアプリを整理してみた。

自分はiPhoneなので、Android系はわからない。なお、アプリはよく無くなったりするので、あくまでも本日時点でのアプリ情報。

1. 88星座図鑑(Dreams Come True Inc。無料)

星座についての知識や図鑑等をまとめてくれるアプリ。星座検索もできる。88とは無論全天にある星座の数のことだ。

2. 星座表∞(ESCAPE VELOCITY LIMITED。有料600円)

無料版もあるが、よく使うので、有料版にした。
GPS位置情報から、現在地現在時刻の星座を表示してくれる。星座を一目でわかるひとには無用の長物だが、自分には必要不可欠なアプリ。時刻を指定することもでき、撮影したい星座がいつ、どの方角に現れるか、事前にチェックできる。

3. Polar Scope Align(Dimitrios Kechagias。無料)

GPS位置情報から、現在地現在時刻での北極星と真北とのズレを教えてくれるアプリ。スカイメモSのマニュアルにも、調整の仕方が書かれているが、理解にくい。対して、このアプリを使えば、簡単に真北とのズレが調整できるので、重宝すること請け合い。

4. コンパス(iOS標準アプリ)

方角を教えてくれるアプリ。また、GPS位置情報から、現在地の経緯度も表示する。緯度は北極星の高さでもある。

5. 水平器 & 水準器(Tatsuki。無料)

スカイメモSの設置角度を調整するのに便利なアプリ。iOS標準アプリであるコンパスにも水平器の機能はあるが、東西方向が0度(水平)、南北方向が35度、というような調整には、本アプリのような縦横両方の角度表示が必要。スカイメモSの電池蓋の上に、スマホを密着させ、本アプリの表示を見ながら角度を調整しておき、最後に、極軸望遠鏡で北極星を捉えるという使い方だ。

昨年2016の趣味といえば、デジカメやレンズに明け暮れた一年だった。しかし、それ以上増やしたいMFレンズはあまりないし、最新のGレンズやEレンズは高い割に、コスパが悪く、モーターの故障とかの噂が絶えない。10年以上経てばメーカー修理ができない。そんなものならMFレンズがよっぽどマシ。

ということで、今年の趣味は天文に移る予感。とりあえず遊び気分で Kenko 天体写真撮影用ポータブル赤道儀 SKYMEMO S(スカイメモS)を入手して、自分のやりたいことを確かめながら、モノを増やしていきたい。

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写真での組み合わせ。

手持ちのアルミ三脚 Velbon Ultra 655
微動雲台 Vixen 3562-01
Kenko スカイメモS(Black)

つまり、三脚の3ウェイ雲台に微動雲台を載せて、スカイメモSをさらに載せる形。

Vixenの微動雲台は安くて作りも良さそうだが、北極星の緯度35度前後に傾けることができない。その点、Kenko純正の微動雲台に軍配があがるが、三脚の雲台を利用すれば弱点はカバーできる。

さて、スカイメモSの極軸を回転させることが赤道儀の役目だが、その極軸がズレなく回転するよう、調整するのは、極軸の光軸調整という。光軸調整は、本来の意味はスカイメモSに内蔵されている極軸望遠鏡の光軸調整ということだが、極軸の調整は他の方法ではできないし、極軸望遠鏡の光軸がスカイメモSの極軸に限りなく一致すると信じよう。

光軸調整自体は難しくない。三脚の3ウェイ雲台+微動雲台を操作して、1キロ以上離れたビルの角や鉄塔の先を望遠鏡スケールの中心に持ってきて、極軸を360度のどの角度に回転しても、スケールの中心からズレなければOK。

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ただ、自分が試してみたら、カメラを載せる場合と載せない場合では、極軸の中心が微妙にズレることに気づいた。厳密にやるなら、撮影たびに(撮影に使用するカメラやレンズを全てセットした状態)調整しないといけない。

多少のズレは仕方ないとすれば、光軸調整は出荷時に程よい精度で調整されているようで、あえて自分で調整する必要はなさそう。

ということで、今回は結局確認するだけで調整が終わった。真っ暗の暗闇の中で、狙う星にカメラを持っていくのは大変だな、実感した調整のプロセスでもあった。何しろ、回転しながら、全くズレない、そんな精密作りはこのスカイメモSに期待すること自体、おそらく間違っている。

カメラの感度を上げ、撮影している間に、適当に追尾してくれて、星が流れないのであれば、スカイメモSの役目が終える。多少のズレには目をつぶるしかない。