微小ループアンテナは住宅事情の悪さや都会のノイズ氾濫に伴い、研究されはじめ、歴史が短い。とくに、近年のデジタル化によってホワイトノイズを出す機器がかなり増えた。省エネ代表格のLED照明にさえ、スイッチング回路が組み込まれている現実だ。

だから、90年代までに見向きもされなかった微小ループアンテナに対し、多くの人が追試し、その実力を確かめようとしている。自分も多くの回路を集めて実験してみたい。ヨーロッパや、アメリカにも研究家が多いので、海外のものも集めたい。

それと、定量分析ができる環境を整備したい。アンテナが受信できる微弱AM電波を出す機器や、アンテナからの受信信号を解析するスペクトラムアナライザ等が必要かもしれない。

以下はネットにあった回路図のひとつ。

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特徴的なのはブルー丸とレッド丸の両部分。2ターンのアンテナは中央接地、バリキャップダイオードと同調回路を成している。信号がその後FETでつくられた差分増幅回路に送られ、最終的にトロイダルコアによってその差分信号が抽出され、受信機に出力している。つまり、トロイダルコアがキーデバイスとなり、同相信号をキャンセルし、逆相信号を倍増させているというわけだ。

気になることはふたつ。コンデンサの容量表記が104と書いてあること。そう販売されているから分かりやすいとの配慮だろうが、100μや抵抗値等と、統一してほしい。つぎに、FETのゲート抵抗に1MΩを使っていること。短波帯域とはいえ、数十kΩ以上のものは自分では使いたくない。

つぎの回路図も有名なもので、ブルガリア Chavdar Levkovさんが考案し、しっかりした理論的裏付けもあるようだ。WSML (Wideband Small Magnetic Loops) アンテナとの呼び名で日本でも話題になっている。

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プリアンプの中身やアンテナの写真をみてみると、如何にも手作りにみえるが、プロだとすぐに解る。なお、1k3は1.3kΩのこと。nFは日本ではあまり使わない単位で、0.001μFに相当する。たとえば、100nFは0.1μFのこと。

アンテナから来た信号をLPフィルタにて前処理して、ベース接地増幅を経て差動増幅に送りこみ、最終的に差分信号をトロイダルコアにて抽出するといった流れは1つ目の回路図と同じだが、同調回路を入れない分、広帯域受信を狙っているといえよう。

つぎの3番目は影山さんが設計したΔLoop9というものだが、上のWSMLの影響をもろにうけているようだ。

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直下型の室外ボックスと室内電源ボックスとに分かれている。室内電源ボックスはごくふつうなものに対して、室外ボックスに解らない部分が1ヶ所あった。つまり、+電源側にあるダイオードD2の役割だ。R6に約2.3mAの電流が流れるので、自分なら素直にR5とD2の代わりに1KΩの抵抗にする。能動素子を使わずに済むなら使わない。

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