DC-DC昇圧コンバータ(あるいは、ブースタコンバータという)は、低い直流電圧を高い直流電圧に変換するデバイス。多くの種類が市販されており、気軽に購入するものはやはり中国製になってしまい、以下のひとつはAmazon経由で中国から送られてきたもの、送料込で500円以下。

中国製DC-DC昇圧コンバータ
上記コンバータの回路図

上記の商品はよく見かけものだが、製造メーカーも型番もない。コピー品が氾濫されているからだろうか。スペックは値段の割にすごい:入力DC電圧10~32V、出力DC電圧12~35V(写真の左側にある、10回転半可変ボリュームにて精密に調整可能)、最大入力電流16A、最大出力電流10A、最大電力150W、変換効率が最大94%。

上記の最大出力電圧35Vは出力平滑コンデンサ1000uF/35Vの制限になる。そのコンデンサを耐圧50Vのものに変えれば、最大出力電圧をアップすることは可能だという。無論、半可変ボリューム(商品では10kΩ)もより抵抗値の大きいもの(たとえば15kΩ)に変えないといけないだろう。

昇圧コンバータなので、出力電圧が入力電圧を下回ることはできない。用途の一例として、入力電圧にACアダプター(電圧10V以上に固定されたもの)、あるいは市販カーバッテリー(電圧12V)を繋ぎ、出力電圧を必要に応じて変えれば、電圧可変なACアダプター代わりになる。

入力電圧にある程度の変化があっても、出力電圧はほぼ定電圧になるのは本コンバータの特徴。たとえば、出力電圧を20Vに設定すると、入力電圧が10~18V以内の変動なら、出力電圧はきちんと20Vのままになることが実験で確かめられた。

今回、用途はあまり考えずに、上記のDC-DCコンバータに、保護ヒューズ、出力電圧表示、出力電圧切替スイッチを追加して、アダプター化して遊んだ。要するに、電子工作のための遊び。

入力電圧として想定したのは12V/4A(つまり48W級)のACアダプター。それ以下の電圧では本コンバータが動作しない(入力電圧10V以上が動作条件)、それ以上の電圧では本コンバータを使う意味が少なくなる。出力電圧はいちいち多回転ボリュームで調整するのはめんどくさいし、間違いやすいので、スイッチで切り替えることにした。出力電圧は 15, 16, 18, 20, 24Vの5段階。15Vのかわりに14Vでもいいかもしれないが、切りのいい数字ということで15Vにした。

本コンバータからLED、多回転半固定ボリューム、入力・出力ターミナルブロックをまず取り外す。LEDを流れる電流は最大でも1mAしかなく、残しても全くエネルギーの浪費にならないが、必要のないものを残したくない。ターミナルブロックはどうしても接触不良を心配するから。

要らないパーツを取り外す

ケースは手持ちのACアダプターのプラスチックケースを流用。空間的にほとんど余裕のないケースだが、ネジ止めや、プラスチック材質ゆえの加工しやすさや絶縁性に助けられた。

以下は作成後の外観。

正面(上面)は出力電圧表示、出力電圧切替スイッチ
左側は入力ジャック(内径1.2mm、外径5.5mmの標準品)、保護ヒューズ(ミニガラス管)
右側は出力ジャック。中央でないのは元のケーブル穴を利用したから
底側。本コンバータを固定する4本のネジ。外側はケースを固定するネジ穴。注意書きは元にあったもの

入力ジャックに標準品を使った。内径2.1mmと2.5mmの2種類があるが、より細い2.1mmにした。センタープラス。そこからミニガラス管用保護ヒューズに繋いで、ショート防止に努めた。ACアダプターにこんな形のヒューズホルダをみかけることはめったにないが、コスト無視できるのはユーザの特権。

出力電圧の調整は実験で以下のことがわかった。10Vを基底として、多回転ボリュームは2kΩずつ5V増えていく。つまり、2kΩ抵抗では15V、4kΩ抵抗では20V、10kΩ抵抗では35Vになる。したがって、15, 16, 18, 20, 24Vにするには、出力電圧切替スイッチにつける抵抗はそれぞれ、2kΩ, 2.4kΩ, 3.2kΩ, 4kΩ, 5.6kΩ となる。精確な抵抗がなければ、その前後の抵抗値や2つの抵抗を直列して使う。0.5V以内の電圧誤差で問題になることはないだろうから。

以下は内部写真。接線がきたないので、いつもその改善に悩まされるが。

内部の入力側
内部の出力側と電圧切替スイッチ
内部写真

なお、出力電圧表示はミニデジタル電圧計を出力につけるだけのもの。出力電圧表示によって、出力電圧をひと目で確認できるだけでなく、異常(電源の発振等)に気づくきっかけにもなる。

出力電圧の表示。スイッチの位置とで2重チェックになる。

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