2年間、アナログテスタを数十台集めてきた。今回は日置(Hioki)ブランドの3010。製造が西澤電機(Nishizawa)、いまでもNishizawaブランドで販売されている。裏フタに8709というシールがあり、80年代製だろう。82年に新品購入した3004が手元にないが、いつかそのシールをも確認してみる。82xxという書き込みであれば、製造年月のことだと確信できる。

高感度とリレー保護回路内蔵が特徴か。入力抵抗はDCが100kΩ/V、ACが10kΩ/V。また、AC目盛がリニアになっていて、最小レンジが10Vによるものかも。

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本個体の状態はそれほどよくない。一生懸命クリーニングしたつもりだけど、汚れが目立つ。裏フタの固定ビス受けにひび割れが入っている。ちょっとまえに手にした3080もそこが壊れて、このシリーズの持病か。

メータのバランスが悪い。このままでは不良品。

130427-1.jpg使用電源は9V(006P)2本、単三1本。006Pは保護回路駆動用と、x10KのΩレンジ用。単三はx10K以外のΩレンジ用。

130427-2.jpg130427-3.jpg開けて中をみても、基板のプリント面しか観察できないので、面白みは全くなく、実用品としての価値しかない。だから、デジタルテスタが安くて高性能の今日、売れるはずもないだろう。

でも折角なので、分解してみせよう。メンテナンスをよく考えた作りなので、分解作業はやりやすい。

まずパネルのオームゼロ調整ツマミを引っ張って取り外す。意外と力が必要だし、専用ツールがあったほうがいいかもしれない。

130427-4.jpgつぎに、基板を固定するビス6本を外す。1本だけはビス受けがプラスチック。

130427-5.jpgこれで、基板を上に持ち上げ、ロータリースイッチの軸から抜けられる。

130427-6.jpg基板のパーツ面とパネルの裏を撮影してみた。

130427-7.jpg130427-8.jpgこれ以上さらに分解するなら、リード線は溶かす必要があろう。

問題のロータリースイッチの構造が写真から確認できる。遊びが多く、不安感のある構造だ。このシリーズ(NIshizawa製)の共通したもの。自分なら評価しない。

さて、ついでにメータの調整を行った。固定ビス3本を外して、リード線を溶かすと、メータは簡単に取り外せた。さらにプラカバーの爪を外せば、テスタの心臓部であるTaut Bandメータが現れた。

130427-a.jpg130427-b.jpgロウを慎重に添加して、縦方向横方向のバランスを調整した。

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精度について確認した。つまり、指針がフルスケールに指した際に必要な電圧・電流を一部のレンジについて測定した。2.5%を超えたレンジはなく、スペックに収まっている。

130427-d.png 最後に、HIOKI三兄弟の集合写真を撮ってみた。ケースのサイズが全く同じなのに、機能は全然違う。高感度の3010、多機能の3011、FETの3080。ただ、使いやすさに関しては3011が一番だと思っている。

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