HPブランドのデスクトップPCがだいぶ昔故障した。10年前の製品だし、PCがほかにも複数台あるので、直すことを諦めていた。長い間放棄状態にしてきたが、スイッチング電源としてPCの電源部分が使えることに気づき、PCから外して転用した。
デスクトップPCの電源は互換性を持たすために、標準化されている。いわゆるATX電源というスペック。サイズや出力する電圧等、標準化されたこそ、必要に応じて電源の取替ができるわけだ。
さて、ATX電源のスペックは筐体脇のラベルに書かれているのは一般的。本電源も2系統の5V、それぞれが13Aとスタンバイ用2A。1系統の5V/17A。3系統の12V、それぞれが16A, 15A, 8A。さらに1系統の-12V/0.8A。
スイッチング電源としての改造は最小限の作業に留めた。電源スイッチはついていなかったので、そのまま。電源インレット側にLEDがついているので、それを正面にした。余分のLEDをつけ加えなくても通電することがそれでわかる。また、電源インレット側面にバナナジャックを取り付けても内部のパーツにぶつけたり、干渉することはないことも好都合。
そうして、12V、5V、3.3V と -12V、GNDのそれぞれにバナナジャックを取り付け、元の出力ケーブルをはんだ付けして、あっという間に完成。
バナナジャックの色は手持ちに3色しかなく、赤を上から12V, 5V, 3.3V とし、青を-12V、黒をGNDとした。
改正後、オシロスコープで開放電圧の波形を確認したところ、さすがにHPのPC用ATX電源のこともあって、-12 Vだけはスイッチングノイズがひどいが、他の+電源はノイズが計測不能という状態。
スイッチング電源は効率がよいので、5 Vや12 Vでの充電で活用したい。
写真は最後にまとめて掲載する。