チューナ Sony ST-5066はステレオランプが不安定。アンテナからの入力信号が弱いわけではなく、ランプ自体が切れかかっていることでもない。内部回路の問題だと推測。

例えば、NHK-FMの周波数はここでは80.3MHzだが、少しずれたところでステレオランプがハッキリと点灯する。しかし、一番くっきり聴こえる80.3MHzではなぜかステレオランプが消えたりすることがある。

FMステレオの原理を勉強したら、19kHzパイロット信号検出用の同調トランスがズレている可能性が高いことと知った。

<FMステレオの原理、日本のAM-FM方式>
● まず送りたいステレオ信号 L, Rの帯域を15kHz辺りまでに制限する。
● L+RとL-Rの信号を作り出す。
● L-Rの信号をつかって38kHzの周波数をもつキャリア信号でAM変調する。 これにより38-15=23kHzから38+15=53kHzまでの帯域をもつ信号になる。
● 19kHzの周波数の信号(パイロット信号)とL+RとAM変調されたL-Rの信号を足す。こうすると 20Hz-15kHz,19kHz,38kH-53kHzという帯域をもった信号 (ステレオコンポジット信号)ができあがる。
● このコンポジット信号が、L+Rを基本にして19kHzがないとモノラル、あるとステレオ放送となる基準信号。
● これをつかって例えば80.3MHzの搬送波でFM変調する。

以下はST-5066のMPX回路。

130218.png回路に対応する基板レイアウト。ST-5140と違って、大変ゆったりとした実装、改造や動作確認に大変好都合。

130219.jpgトランジスタQ301, Q302, Q303は実装では2SC1363となっている。実測したhFEは300~400と高い。MU301は特製、調整不可、経年劣化に強い印象。コイルL301は可変だが、ステレオランプの故障にほとんど関係なさそう。

抵抗はひと通り測定してみたが、問題なさそう。コンデンサC312(=4700p)、C304(=100p)を交換してみたが、改善なし。ついでに、電解コンデンサを同容量に交換し、C305(=1uF)をフィルムにした。

チューナを縦に使うと、なぜかステレオランプは問題なく点灯する。不思議な故障だ。MU301が逝かれたのであれば、献体を探すしかない。

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