つぎのAitendoキットはOTLアンプ。昨年の後半から、オーディオ・アンプをずっと製作しているので、非常に親しみを感ずるキットといえよう。

130126-20.jpg 130126-21.png

キットのパーツを点検したところ、前回のDC-DCコンバータと同様、欠品なし。当たり前のことなのに、Aitendoの商品についてはまるで宝くじ。

さて、このまま組み立てても面白く無いので、ライバルをまず決め、あの怪しい真空管アンプ SW-C20B と勝負してみたい。CDデッキまで付けるのは難しいから、単純にアンプ部だけで勝負。

同一キットを3人がつくっているので、真空管アンプもそれほど重いものではなく、一箇所に集めてブラインドテストを実施し、皆に採点してもらおう。

回路の単純さといい、計測可能な性能といい、製作コストといい、すべてはトランジスタの勝ちだと思っているが、音質に関しては真空管が上というのが一部の人には定説のようだ。本当かどうかを確かめたい。

勝負するために、最大出力を2W程度にしたい。となると、電源電圧はキット回路図に書かれている6Vでは厳しいので、24Vにした。トランジスタQ2とQ3をまともに動作させるには、EC間電圧が10V以上にすべきだというのが24Vにした根拠。それ以上の電源電圧でも構わないが、電解コンデンサの耐圧を引き上げることによるコスト増の問題が生じる。

2Wの出力を得るには、スピーカのインピーダンスを8Ω固定として、4Vの電圧変動があれば十分。その時の最大電流は0.5A。ということで、できれば、24V/1Aの定電圧電源を確保したい。

入手のしやすさ、評判のよさ、コストを考えて、パワー増幅段のトランジスタQ2、Q3を東芝製 2SA1358(Yランク)と 2SC3421(Yランク)にした。単価25円前後。コンプリメンタリになっているこの2品種は絶対最大定格がともに、Vceo=120V、Ic=1A となっている。2W出力には十分だろう。ただ、ヒートシンク(放熱器)に取り付けて使ったほうが無難。

電圧増幅兼ドライバのトランジスタQ1を2SC1815L(GLランク)にした。日本で最も流通している品種だし、絶対最大定格 Vceo=50V も 24V電源電圧に全く問題ない。低ノイズのLタイプがなければ、ふつうの2SC1815でも構わない。両者の差はほとんど認知できないから。気分でLタイプにしただけだ。

半可変抵抗W2は中点電圧を12V(電源電圧の半分)に調整するためのもの、W3はバイアス電圧を調整するためのもの。Q2、Q3にエミッタ抵抗が付いていないので、バイアス電流の確認は難しいかもしれないが、正直に電流計をエミッタに挿入して調整したい。

Aitendo回路図からの変更といえば、ほかには、R3とR4の抵抗値の変更がある。電源電圧の引き上げによるもの。

カップリングコンデンサであるC1とC6をオーディオ用に変えたほうが良さそう。とくにスピーカ出力用C6については、容量も1000uFぐらいあったほうがいいだろう。

130127.png

オートゾックスな回路だが、真空管アンプに引けをとらないシンプルさにも関わらず、それなりの音質が期待できそう。

余談だが、真空管アンプの出力がトランジスタアンプの10倍に相当する云々の説明がよく見かける。真空管アンプ販売店のWebページでも堂々と謳っている。何の根拠があるか、さっぱり自分には分からない。真空管内の電子の飛ぶスピードが半導体内の電子移動よりも速いという説明についても全く理解できない。

Comments are closed.

Post Navigation