聴きながら、回路図を眺めている。本体が18キロもあるので、分解する気はまだない。

4系統の入力がロータリーSWによってセレクトされた後、20KΩ音量ボリュームに送られる。それが12AT7によって電圧増幅し、ドライバ 12AT7を経由し、EL34Bによって電力増幅し、出力トランスによるインピーダンス変換後、スピーカにアウトプットされる。回路図では12AT7という真空管名だが、実態では12AU7、12AX7になっている。歪み低減のために、負帰還回路が採用されている。

電源回路には真空管ではなく、ダイオードブリッジが使われている。440Vを出すB電源と、-45Vを出すバイアス電圧。バイアス電圧のところに、半固定抵抗が4つ組み込まれ、EL34Bのバイアス調整がそれぞれ独立に可能となっている。

電源回路には、ケミコンが10個使われている。耐圧63Vが6つ(バイアス電圧)、耐圧250Vが4つ(B電源)。耐圧が足りないので、 330uF/250Vを2つ直列接続して使っている。信頼性の高い国産品に変えるとしたら、220uF/500V以上のケミコン2つが欲しいところ。

アンプ回路では、22uF/450Vが2つ(2chで計4つ)使われている。また、カップリングコンデンサ0.1uF(104)2つ(2chで計4つ)が音質を影響するので、交換対象になりうる。

全体的にオードゾックスな回路。トランジスタもFETもオペアンプも入っていない。電源回路にダイオードというのは、真空管の寿命を縮むという指摘もあろうが、コストや信頼性を考えたら仕方がないという面も否めない。

改造を考えるなら、入力セレクトスイッチをなくし、入力を1系統にするのが良さそう。信頼性の高い音量ボリュームにしたり、バイアス調整用半固定抵抗をなくしたり、ケミコンを国産にしたりする。そういうところかと思う。

製造コストを、真空管8本で1万、トランス3つで1万、ケース5千、その他5千、計3万円と見積もってみた。利益をどうやって出したのか、そこはやはり中国製品のマジックか。赤字覚悟でシェア拡大を狙っているだけかもしれないし、政府の輸出奨励金を当てにしているかもしれない。

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