アンプLM1875に採用した電源部リップルフィルタを実測したので、メモとして残しておく。大したことではないけれど。

ACをDCに直す方法は多くあるが、アンプのパワー段では、電流が数Aという大きさと、簡潔な回路が好まれることで、傾向としては定電圧回路を入れず、整流ダイオードの直後に大容量コンデンサによる平滑化で済むことが一般的。平滑用コンデンサの容量は10000uF前後が目安。

ただ、多くのひとが指摘したように、平滑後のDC電圧波形がノコギリ波になっているから、高周波数が多く含まれている。電子工学を習ったひとならわかるが、フーリエ級数展開をやれば、ノコギリ波は多くの正弦波に分解される。基本周波数100Hz以外に、その倍数となる高周波が定電圧回路でも消えることは難しく、アンプの音質に影響するという指摘だ。

その高周波を低減させるために、今回のLM1875アンプに意識的にトロイダルコイルを取り入れ、コンデンサとでリップルフィルタ(あるいはLPフィルタ)を形成することにした。以下が回路図。

121105-30.png数Aの電流を通すので、秋月電子から定格9Aの200uHコイル(直流抵抗55mΩ)を使った。1個ではインダクタンスが足りないので、2個にした。カットオフ周波数はこれで計算上82Hz程度となった。

リップル回路の効果を確かめるため、出力に500Ωの抵抗器をつなぎ、波形を観察した。まずは念のため、AC電圧計で出力のリップル電圧を測った。実効値約22mVと出た。

121104-10.jpgつぎにAC電圧計の代わりに、オシロスコープをつないだ。ノコギリ波ではなく、完全な形ではないにしろ、正弦波が観察され、リップルフィルタが働いていることを実感した。

121104-11.pngオシロのFFT機能で周波数域に切り替えてみると、1kHz以上では、大きなノイズは突出していない。

121104-12.pngただ、数百Hz域の低減を強化するには、1段のフィルタでは足りず、2段のフィルタが必要とも思った。また、リップル電圧が22mVと案外高く、平滑コンデンサの容量を増やす必要も感じた。

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