発売当時希望小売価格22万7千円もする広角ズームレンズ Nikon Ai AF Zoom Nikkor 20-35mm F2.8D (IF) が届いた。第一面が精研削非球面レンズになっているとのことだそうだ。今流行の大柄レンズに比べて、そのコンパクト化に驚くとともに、手に入れたい理由でもある。

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ほかの高級レンズと同様、胴体が金属製。ただ、絞りリングはプラスチックのようだ。また、2001年販売終了からすでに15年以上が経ち、故障したら修理不能になるらしい。AF関係やA-M切り換えリング等、MFレンズには必要のない機構が壊れやすく、美品6万円が現在の相場のようだ。AFレンズは全く資産価値がない。

さて、折角入手したので、画質テストをしよう。所有しているタムロンの超広角レンズ、およびニコン単焦点レンズとの撮り比べを断行。

Nikon Ai AF Zoom Nikkor 20-35mm F2.8D (IF)
Tamron SP 15-30mm F2.8 Di VC USD (A012)
Nikon Ai Nikkor 20mm f/4

なお、20mm/4 はニコン製レンズに限っていえば、現行品 AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED が発売される前の伝説として、史上最強の20mmレンズと言われているが、果たしてズームレンズに勝てるのだろうか。

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重量とコンパクト性は写真からもわかるように、単焦点の圧勝。本ズームも大きくないので、常時携帯に抵抗感が少ない。対してタムロンを持ち出すのに流石に勇気がいるし、他のレンズと併用となると体力消耗戦のなにものでもない。撮影の楽しみが吹っ飛んでしまう。

天気は曇り、霧が発生しているようだ。いつものように、ISO 100、三脚使用、ピント合わせはAFはカメラ任せ、MFはLV(ライブモード)による。絞りは開放とF4 の2種類のみ。

カメラD750 の出したNEFファイル(ファイルの大きさはそれぞれ30MB、ご注意を)をそのまま以下に載せる。詳細の比較は各自が自由に行えるから。フルサイズの一眼レフが登場して、いまはカメラメーカーやレンズメーカーにとって恐ろしい時代かもしれない。Window付属のフォトアプリそれぞれにNEFファイルを読み込ませ、ディスプレイに横並べて等倍の比較が一目瞭然だからだ。メーカーの宣伝やネット上のいい加減な情報を見なくて済む。カメラやレンズの買い方もまずレンタルして、自分でテストして納得してから購入するというパターンにしたいほどだ。

Nikon AF 20-35mm F2.8D:
 20mm/F2.820mm/F424mm/F2.824mm/F4
 28mm/F2.828mm/F435mm/F2.835mm/F4

Tamron SP 15-30mm F2.8:
 20mm/F2.820mm/F424mm/F2.824mm/F430mm/F2.830mm/F4

Nikon Ai 20mm f/4: 20mm/F4

しかし、これでは面白くないので、上に示した開放絞りの写真について、それら右端一部を100%クロップして、以下に示す。

(下の写真)Nikon 20-35mm F2.8D、焦点距離20mm、開放絞り。個人的感想として、20mmの開放では、周辺部の撮影には使えないねということだ。
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(下の写真)Nikon 20-35mm F2.8D、焦点距離24mm、開放絞り。シャープさに関してはまだ無理のレベル。
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(下の写真)Nikon 20-35mm F2.8D、焦点距離28mm、開放絞り。周辺部はまだ甘い。
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(下の写真)Nikon 20-35mm F2.8D、焦点距離35mm、開放絞り。やっと、周辺部を含めて使えるレベルになった。
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(下の写真)Tamron 15-30mm F2.8、焦点距離20mm、開放絞り。なんとか使えるレベル。
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(下の写真)Tamron 15-30mm F2.8、焦点距離24mm、開放絞り。完全に使える。
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(下の写真)Tamron 15-30mm F2.8、焦点距離30mm、開放絞り。全く問題ない。
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(下の写真)Nikon Ai 20mm f/4、開放絞り。ズーム20-35/2.8よりはマシだが、周辺減光が酷く、タムロンに敵わないか。
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今回の比較はあくまでも所有しているレンズの個体を反映するもので、参考程度と考えてほしい。

シャープさについていえば、焦点20mmでは、トータル的にタムロンの勝ちだが、単焦点レンズ(開放絞り4ということを敢えて無視)も健闘している。焦点24mm以降はタムロンの圧勝。というのが自分の感じ方。

つまり、本レンズは解像力の面ではとても買えない。コンパクト性を優先するなら、無論購入の価値はないとはいえない。100%拡大して鑑賞する場面は現実ではほとんどないし、画面の中央部はどのレンズも鮮明だ。

そんな微妙な差を明るみにしたのはいま製造しているデジカメの「罪」だ。1億画素数の時代がくると、フィルムカメラ用に生産された多くのレンズはゴミになるかもしれないが、そこまでの高解像度が必要なケースはあるのだろうか。

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