MJ + JM = MM + JJ

本記事はいきなり数式からスタート。M は Mint、J は Junk、つまり、外観は綺麗だがガラスはジャンク、外観はボロだがガラスはクリア、という両極端のレンズ2本があれば、外観もガラスもよい、いわゆる美品にすることができるという意味。無論、美品レンズ一本以外に、完全ジャンクというレンズもおまけとして付くわけだ。

新品同様の古いレンズは一部入手しづらい。高価なレンズは、もともと販売数が少なかった。プロや会社の経費で購入したひとばバンバン使うので、新品同様の外観をキープすることはそう期待できない。お金があって、レンズを眺めるだけで満足する収集家なら、そういう方の防湿庫に新品同様のレンズが眠っているかもしれないが、なかなか市場に流れてこない。

さて、外観が美品、ガラスがカビだらけ、おまけにピントリングが全く回転しないジャンクレンズ Nikon Ai 85mm F2 を手に入れた。手元に外観ボロの同レンズがあって、外装交換を狙っていた。

以下は分解した写真。途中経過は省略。

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ガラスは5群5枚(つまり、バルサム切れになることはありえない)、前群が3枚、後群が2枚という構成。

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固まって回転しないダブルヘリコイドは以下のような機構。ヘリコイドの溝に汚れや腐食が酷かったので、歯ブラシと歯磨き粉で一生懸命磨いた。

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無論、ヘリコイド機構は外装交換に全く関係ない。あくまでもゲットしたレンズの修理のため。

もっていた外観ボロのレンズを丸裸にすると、以下のようなものになる。

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外装交換の結果はつぎのとおり。美品レンズに変身。

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ガラスのカビは取れず、ジャンクレンズは完全ジャンクになった。ただし、ヘリコイドがスムーズに回転するので、撮影に使えないわけではない。

160929-a

多少天気が好転したので、2本のレンズについて撮り比べてみた。

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ISO 100、三脚使用。LV(ライブモード)によるピント合わせ。

美品レンズ、開放絞り F2、NEFファイル約30MB。
ジャンクレンズ、開放絞り F2、NEFファイル約30MB。

美品レンズ、F5.6、NEFファイル約30MB。
ジャンクレンズ、F5.6、NEFファイル約30MB。

また、開放絞りでの写真の左側一部だけを100%クロップして比較すると、以下になる。

(下の写真)美品レンズ、開放絞り。

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(下の写真)ジャンクレンズ、開放絞り。

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美品レンズのほうが若干収差が少ないようだが、カビの有無による影響か、個体によるものかは不明。カビは見た目が恐怖だが、実際の影響はそれほど大したものではないかも。

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