フルサイズのデジタル一眼レフを手にすると、いままで気づかなかったレンズの不具合が次々と気づくようになった。多くのレンズをテストしているうちに、AFレンズをMFで使うと片ボケになることを発見した。

素人考えでは、モーターの代わりに、人の手で回しているので、ガラスユニットの前後移動が同じになるはずだが、モーターはピントリングを回しているわけではなく、モーターと手動のピントリングが別々の連結方法で、ガラスユニットを前後させているのだろう。その移動量は完全なる平行ではなく、MFでは片ボケ、あるいは、AFでは片ボケという現象は考えられる。しかし、AFレンズはAFモードで出荷検査を受けることが一般的で、MFモード時の片ボケを未検査、あるいは検査不十分で、見逃してしまったのかもしれない。

こういう現象はいくつものAFレンズで再現しているが、新しく入手したレンズをテストして、その現象にまた遭遇した。

入手した中古レンズはマップカメラが新品同様と称したもので、Nikon Ai AF Micro Nikkor 105mm f/2.8D。日本製。すでに生産中止になっている。新品当時の希望小売価格は86,000円(税別)。ニコンさんの宣伝文句としては、「独自の近距離補正方式の採用で、無限遠から撮影倍率等倍の近接撮影まで、開放からシャープな描写力を発揮。」という。

比較するために、激安の現行品、Tamron SP AF 90mm F2.8 Di MACRO 1:1 (272E) をテストに参加してもらった。272E は今年の前半に新品購入したもので、入手価格は3万円を割り込み、激安というわけだ。日本製。

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ニコンのマクロレンズは新品同様ということもあって、外観は綺麗、機能的にも光学的にも問題がないはず。

なお、AFレンズをMFモードで使うとはなにかを説明しておく。とくに、マクロ(ニコン社はマイクロと言っているが)レンズは近距離で撮影することが多く、三脚を使ったりする。ピント合わせにはAF以外に、マニュアルフォーカス(MF)もよく使われる。そのため、ニコンのはM/Aリングを左右回転させることによって、AF/MFの切り替えができるようになるし、タムロンのはピントリングを前後スライドすれば、AF/MFの切り替えになる。
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では、ニコンマクロレンズのAFモードによる撮影写真(ISO200、開放絞り、三脚使用)を示す。フォーカスポイントは本屋さんの看板「本」という文字。(下の写真)
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D750 が吐き出した元 JPG ファイルは こちら。6016×4016ピクセル、ファイルサイズ4.5MB。

つぎに、ニコンマクロレンズのMFモードによる撮影写真(ISO200、開放絞り、カメラLVモードによるピント合わせ、三脚使用)。(下の写真)
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D750 が吐き出した元 JPG ファイルは こちら。6016×4016ピクセル、ファイルサイズ4.2MB。

上の2枚の写真では左端が片ボケの現れる場所。そこを100%クロップして、拡大してみよう。

(下の写真)AFモードによる撮影(写真の左端、多少のボケ、許容範囲か)
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(下の写真)AFモードによる撮影(写真の右端、こちらは正常)
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(下の写真)MFモードによる撮影(写真の左端、完全ボケ。誰の目にも明らか)
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(下の写真)MFモードによる撮影(写真の右端、こちらは正常)
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ということで、AFモードでもすでに多少の片ボケだった症状が MFモードになるといっそう顕著になった。

今回のレンズは中古品なので、新品のレンズでも似たような現象があるとの証拠にならないが、個体差ということで片付けられるかもしれない。あるいはスペック内という言い方をする。しかし、アメリカでは購入した商品は無条件で返品できるところがほとんど。日本でもそういう制度になるとメーカー(今回はニコン社)にとって大打撃になるだろう。品質向上を徹底的にやらないといけなくなる。

レンズ購入は博打なのか。

なお、タムロンのマクロレンズは正常、片ボケは起きていない。100%クロップした写真のみを最後に示す。

(下の写真)タムロンレンズのAFモードによる撮影(写真の左端)
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(下の写真)タムロンレンズのAFモードによる撮影(写真の右端)
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(下の写真)タムロンレンズのMFモードによる撮影(写真の左端)
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(下の写真)タムロンレンズのMFモードによる撮影(写真の右端)
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