焦点35mm のレンズについて、まだその比較はブログに書いてない。折角 Ais 35-70mm F3.5 をゲットしたので、まとめて比較してみたい。35mm 単焦点レンズはほかに Sigma Art 35/1.4 や Nikon DX 35/1.8G も所有している。Sigma は別格、テストしても無意味だし、DXレンズはFXカメラで使ってもしょうがない。

160906

比較に使ッたレンズ5本:
 Nikon Ai Nikkor 35mm f/2、最短撮影距離 0.3m。中古、曇り・汚れが酷い
 Nikon Ai AF Nikkor 35mm f/2D、最短撮影距離 0.25m。現行品。新品購入
 Nikon Nikkor-S Auto 35mm f/2.8、最短撮影距離 0.3m。中古、光学系問題なし
 Nikon Ai Nikkor 35-70mm f/3.5S、最短撮影距離 0.7m。中古、光学系はまあまあまとも
 中国製 中一光学 35mm f/2、最短撮影距離 0.25m。現行品。中古、光学系問題なし

最短撮影距離に関してはズームレンズが不利。70mm側に0.35mまでのマクロ機能が搭載しているが、35mm焦点においては0.7m。

マニュアルモードで使うには、AFレンズが最も不利。ピントリングがスカスカだから。

コンパクト性に関しては、Auto 35/2.8 と AF 35/2D が小さい。最も大きいのはズーム。中一 35/2 も大きめ、画質への考慮だろうか。

カメラ D750 を三脚に載せ、ライブビュー(LV)によるピント合わせ(AFレンズについて同様)での撮影。ISO 100。天気はやや曇り。

以下は被写体全体の写真(ズームレンズ Ais 35-70/3.5 (35mm側)の開放絞りによる)。

160906-2

D750が吐き出した元 JPG ファイルは こちら。6016×4016ピクセル、ファイルサイズ4.6MB。

以下では各レンズの開放絞り、および 絞りF4 の撮影写真から、写真の左側と右側だけを100%クロップしたものを示す。中央部分はそれほどの差はないので、省略。

左端と右端の両方を比較する目的は、もうひとつ、レンズの片ボケがないかを見るため。レンズの片ボケという不具合はどれぐらいの割合で起きるかは分からないが、AFレンズをマニュアルモード(カメラ本体、あるいは、レンズのMF側にスイッチを切り替えて、ピントリングを手で回す)で撮影すると片ボケになってしまう、という不思議な現象もあるものだ。

片ボケを見つけるには、無限遠を写した写真の左端と右端のボケ具合を等倍ピクセルにして、詳細に比較すればよい。今回の比較では、無限遠ではないにしても、35mm焦点のレンズにとって、数百メートル先は無限遠と考えてさしつかえない。

片ボケはAFのピントずれと違って、ソフトの制御技術の未完成によるものではなく、加工精度や組み立て精度の問題であって、ハードそのものの不良になる。どこまで購入者が許容するかに関わってくるが。

(下の写真)Nikon Ai 35/2、開放絞りF2
160906-3

(下の写真)Nikon Ai AF 35/2D、開放絞りF2
160906-4

(下の写真)Nikon Auto 35/2.8、開放絞りF2.8
160906-5

(下の写真)Nikon Ais 35-70/3.5、開放絞りF3.5
160906-6

(下の写真)中一 35/2、開放絞りF2
160906-7

上に示した5枚の写真が暗いのはレンズの周辺減光によるもの。個人的に最も解像度が高く、コントラストが高いと思ったのはズーム 35-70/3.5。最もダメで話にならないのは中国製中一35/2。絞り値が違うので、ズームが単焦点を超えたというと言い過ぎかも知れないが、このプロ用ズームレンズをみて、ズームがダメという自分が持っている固定観念が崩れた。

では、写真の右端に関する開放絞り撮影による比較。

(下の写真)Nikon Ai 35/2、開放絞りF2
160906-8

(下の写真)Nikon Ai AF 35/2D、開放絞りF2
160906-9

(下の写真)Nikon Auto 35/2.8、開放絞りF2.8
160906-10

(下の写真)Nikon Ais 35-70/3.5、開放絞りF3.5
160906-11

(下の写真)中一 35/2、開放絞りF2
160906-12

上の5枚の写真でも、ズームの良さが目立つ。

まとめよう。開放絞りに関して言えば、画質が良い順で並べると、ズーム 35-70/3.5 > AF 35/2D = Ai 35/2 > Auto 35/2.8 >> 中一 35/2。

ズームレンズ 35-70/3.5 の絞り羽根をよく観察すると、35mm側では、絞りが幾分絞られている。絞り羽根が全く見えないのではなく、7角形の形として外からは見える。真の開放絞り値は2.8かもしれない。3.5通しにするため、敢えて広角側の35mmを望遠側70mmに合わせて3.5にしたのかもしれない。

つぎに、同一絞りF4で比較してみよう。それでもズームが良いのだろうか。

まずは左端。

(下の写真)Nikon Ai 35/2、絞りF4
160906-13

(下の写真)Nikon Ai AF 35/2D、絞りF4
160906-14

(下の写真)Nikon Auto 35/2.8、絞りF4
160906-15

(下の写真)Nikon Ais 35-70/3.5、絞りF4
160906-16

(下の写真)中一 35/2、F4
160906-17

ズーム以外の各レンズはだいぶ改善した。とくに AF 35/2D は Ai 35/2 以上の画質だということがはっきりしてきた。それでも、全体的にズームが一番だと自分が認識している。

今度は右端。

(下の写真)Nikon Ai 35/2、絞りF4
160906-18

(下の写真)Nikon Ai AF 35/2D、絞りF4
160906-19

(下の写真)Nikon Auto 35/2.8、絞りF4
160906-20

(下の写真)Nikon Ais 35-70/3.5、絞りF4
160906-21

(下の写真)中一 35/2、F4
160906-22

いかがでしょう。5本のランキングを以下にした。
 ズーム Ais 35-70/3.5
 Ai AF 35/2D
 Ai 35/2
 Auto 35/2.8
 中一 35/2

無論、今回のテストはたまたま持っている個体の結果であって、全体のことはとても言えない。ニコン社がデータを持っていても公開することはないだろう。設計の年代等を考えると、ズーム以外の4本については妥当的な結論といえるかもしれない。

それにしても、ズームが単焦点以上というのは信じがたい。現在発売中の単焦点レンズは一部、大口径(F2以上。ニコンの場合は、F1.2が無理で、F1.4、F1.8 か F2 のみ)、コンパクトサイズ(最近の単焦点は必ずしもそういえない)という特徴を持つのは明らかだが、画質の面では必ずしもトップ級のズームレンズを上回っていないかもしれない。

Ais 35-70/3.5, Ais 80-200/4, Ais 100-300/5.6 の良さに気づいたこの頃。80年代の製品なのに、その後に設計された単焦点と対等するその品質に脱帽するしかない。80年代はニコン社の頂点だったか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Post Navigation