手元にたまたま瓜二つのテスタがあったので、比較してみたい。

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手持ちのSP-5は1961年製、JP-5は1965年製。サンワ社内資料によると、SP-5の発売は1960年に対して、JP-5は1962年。1965年にSP-6が既に発売されていたので、SP-5の欠点を解消し、保護ヒューズ回路を取り組んだのがJP-5だと推測する。

改良といっても外からはなかなか分からない。サイズは同一。鉄製裏蓋は共用できそう。スペックも同じ。パネルの表記は若干異なるが、本質的な違いではない。それよりも、JP-5の銘板はすっきりしていて、個人的には好き。SP-5はなんでもあり、初心者を惑わすにはいいかもしれない。

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内部に目をやると、バッテリーの装着向きが正反対になった違いが大きい。接触不良を防ぐため、バネではなく、ネジで単三電池2本を固定する構造。時期的古いSP-5は抵抗器等が邪魔して、ネジを回すには大変苦労しただろう。対して、JP-5になったら、ネジは外に向いているので、とても楽になった。

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保護ヒューズがJP-5に付けられたところも違う箇所。今日では見かけないタイプの小型ヒューズ FS-5501だが、リード線が両側から出ていて、ネジで止める仕組み。当時の抵抗器よりもサイズが小さく、どのテスタにも通用するパーツだろう。ちなみに、予備ヒューズとその格納部分がJP-5に追加されていた。

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回路的には、SP-5の半波整流がJP-5の全波整流に変わった。それに伴い、抵抗器の変更が一部にみられた。AC感度は両方とも2kΩ/V。スペック上ではその改良が必ずしも分からない。

メータのアルミ製裏キャップがプラスチックに変わったのがコスト削減のためだろう。それは進歩というよりも改悪になったところ。今日のテスタでは紙やフィルムで貼っただけのものがほとんど。

上の比較から解ったように、だめになった箇所はないわけではないが、総じて細かな改善がみられた。アメリカだと同じ機種名になるかもしれないが、伝統的に機種乱発してきたSanwaが新しいシリーズに切り替えたところはいかにも日本的。ちなみに、SPシリーズはいまでもSanwa製品にみられるが、JPシリーズは製造中止になっている。

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