85mm以降の中望遠レンズはその設計が50年前にすでに確立され、その後の改良は無視していいぐらい微々たるものだと思う。対して、一眼レフカメラ用の広角レンズは難題が多く、技術的改良がいまでも進められていて、完璧に近いものはまだ大変少ないと個人的に思っている。

さて、手元にある20mmレンズ3本を取り出し、比較してみたい。さらに、20mmの焦点距離がズーム範囲に入っているタムロンの広角ズームレンズも実験対象にする。予想としては、ズームレンズがボロ負けのはずだ。

レンズの内訳:
 日本製 Tamron SP 15-30mm F2.8 Di VC USD (model A012)。AF。Gタイプ。
 中国製 Nikon AF-S NIKKOR 20mm F1.8G ED。AF。Gタイプ。
 日本製 Nikon Ai AF Nikkor 20mm F2.8D。AF。Dタイプ。
 日本製 Nikon Ai Nikkor 20mm F4。MF。Aiタイプ。

Ai以外の3本は新品購入したもので、新品同様の状態と考えて良い。Aiは中古レンズだが、光学系にカビ・曇り・バルサム切れ・拭き傷等がなく、それといった問題はない。

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軽量コンパクト性に関してはズームレンズが最も酷く、持ち歩くだけで疲れてしまう。AiとDはどれも小さく、携帯の邪魔にならない。ただ、Aiは開放絞りがF4と暗く、Dは最もバランスの取れたレンズだろう。なお、Ai 20/4 はニコンが公式に自慢し、ニッコール千夜一夜物語の第20夜 に登場したレンズ。そのホラ吹きは本物か。

では、画質を比較してみよう。個体の差や、撮影状況、撮影テクニックのこともあり、参考としてみて頂きたい。

被写体は数キロ先の街風景。天気は晴れ。カメラはNikon D750。三脚使用。ISO 100。以下の一枚は被写体の写真。ズームレンズの開放絞りF2.8、焦点20mmによる撮影(6016×4016という巨大サイズ)。

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レンズごとの中央部と周辺部の比較はそれぞれ、下の画像2枚に示した。なお、絞りは開放、F2.8、F4、F5.6にした。

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結果を見る限り、解像度に関し、中央部では、G = Tamron > D > Ai だが、差は僅かだ。しかし、周辺部では、G > Tamron > Ai > D となっていて、タムロンのズームレンズは善戦している。単焦点レンズが負けたとまでは言えないが、携帯の便利性以外に、画質の差はあまりないようだ。

また、レンズ Ai 20/4 は決して神レンズでないことも今回のテストで判明した。

画質を優先するGレンズ以外に、もう1本を残すとしたら、明るさとAFを取るならDレンズ、画質とメンテ性を取るならAiレンズになるだろう。欲張って、コンパクトさも画質もメンテ性も確保するなら、いまのような選択肢のなってしまう。G、D、Ai の3本。なお、Ai 20mm F2.8S は Dレンズと同様な光学系を有している。

最後に、いままで発売されてきたニコン製20mm単焦点レンズをまとめてみた。

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