またもサンワの登場。大型 N-401F。本体の両側が木板でできていて、自分には立てて使うものだと感じた。安心して立てて使えるテスタは手元にはこの一台だけ。厚みが9cmもあるからね。

しかし、メータのバランスが極端に悪い。出荷時にもこんなものだと不良品のはず。水平でゼロ調整しても立たせたら大幅にズレる。

1972年製造と目盛板に刻印されている。メータカバーはプラスチック製、ガラスが70年代から消えたのかもしれない。DCVの内部抵抗が極端に高く、200KΩ/V。このことが目盛板2ヶ所に印刷され、本機種の売りであることがよくわかる。JIS C 1202 CLASS AAというJIS規格にパスした製品のようだ。

パネル文字は刻印ではなくただの印刷、消えたら修復しづらい。1200V6Aの高電圧大電流測定に対応したつくり。左下の赤ランプはまだその役割がわかっていないが、高電圧測定時に点灯するものか。

抵抗測定に必要な電池は単2一本だけ。隣に9V電池の装着スペースがあるが、N-シリーズに共通した設計だからか。

中を開けて観察すると、品質が60年代ものから大幅に向上したことが伺える。抵抗器がKOA製になり、整然と並べられていることが印象的。ACVの整流にダイオードが使われている。ヒューズが採用され、回路保護策が施されている。

ロータリーSWがちょっと軽い気がするが、接触不良もなく軽快に作動している。1時間をかけて全レンジをテストしたが、これといった問題は見つかっていない。DCVとDCAレンジは精度がよく、CLASS AAに相応しい。ACレンジは周波数特性がそれほどよくないが、数10kHz程度までなら問題なさそう。抵抗全レンジは単2電池一本で使えることがやはり便利、ただ精度がDCレンジより落ちている。

この個体だけかもしれないが、メータのレスポンスが遅いとバランスが悪いことを除けば、大型テスタとしていまでも立派に役目を果たせるテスタと結論づけられた。

最後に資料として、当時のカタログを引用しておく。
 N-401F ¥13,900
・JIS C 1202規格に沿って設計されたAA級超高感度テスタです。その定格は、指示の感度、目盛の長さ、レンジ数、入力インピーダンスなど、すべての点で規格をうわまわっています。
・トットバンド式5μAの超高感度指示計を採用。摩擦誤差、ヒステリシス指示誤差もほとんどゼロに近く、安定した性能が得られます。
・DC電圧測定時の内部抵抗は200kΩ/V、DC6Aまでのワイドな測定を実現。
・ヒューズの装置、1kgの力でも抜けない特殊接続プラグ、3400Vの耐電圧など、安全重視の設計です。
・極性反転スイッチ付き。
・±DCV=0.12/0.3/1.2/3/12/30/120(200kΩ/V) 600/1200(40kΩ/V) 30kV(別売プローブ使用)
・ACV=3/12/30/120/300/1200V(4kΩ/V)
・±DCA=1.2m/12m/120m/300m/1.2/6A(300mV)
・Ω=2k/20k/200k/2M/20MΩ
・dB=-20~+63dB
・内蔵電池=SUM-2(1.5V)X1
・寸法・重量=252x190x103mm・1.8kg
・別売付属品=携帯用ケース(C-N54)¥1,700 高圧プローブ(HV-7)¥5,500

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↑↑↑ 水平にしてゼロ調整した指針がこんなにもズレている。

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↑↑↑ 不良品じゃないの。メータのバランスが極端に悪い。

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