実用性に徹した、実質最後の国産2眼レフカメラ。

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— YASHICA Mat-124 G —-
ヤシカ社 ヤシカマット 124 G

ローライフレックスから始まった2眼レフは歴史が長く、とくに戦後、安いコストでつくれる実用機が数多く発売され、1950年代まではその全盛期だった。撮影レンズの上に、ピント合わせや撮影エリアを確認するためのビューレンズを設けることで、安い、頑丈、実用、3拍子の揃ったカメラをつくることができ、大ブレークした。しかし、60年代に入ると、国産一眼レフにその地位を譲り、衰退していき、1970年に発売されたこのモデルは実質最後の国産2眼レフとなった。マミヤのレンズ交換式2眼レフもあったが、ローライタイプとは別ものと考えよう。

2眼レフは基本的にローライと似たような構造だが、このヤシカマット124-Gはさらにデザインまでローライを徹底的に真似しだ。正面の絞りダイアルとシャッタースピードダイアル、ここまでに似せたスタイルは却って珍しい。しかし、スペックはなかなかのもの、Cds素子露出計搭載、フィルムも12枚撮りの120以外、24枚撮りの220も使える。高価なローライが買えなかったひとには十分アピールできた商品だったと思う。

<スペック>
型 名 ヤシカ社製 ヤシカマット 124-G
     Yashica Mat-124 G
生産国 日本(1970年)
フィルム 120(12枚撮り)、または 220(24枚撮り)。
レンズ 下の撮影レンズ Yashinon 80mm F3.5、コーティング有。
     上のビューレンズ Yashinon 80mm F2.8、コーティング有。
シャッター Copal-SV、B・1~1/500秒、MX シンクロ、セルフタイマ内蔵。
連動型露出計内蔵 Cds素子、水銀電池必要。対応するフィルム感度 ASA 25~400。
フィルムカウンターはオートリセット式。

露出計用電池はボディ左側の電池室に入れる。ファインダー・フードを開けるとスイッチ ON。フィルム感度、絞り、シャッタースピードと連動する。露出計の赤色針に追針式黄色針が合うように調整すればよい。

底のノブを O (Open) の方向に回ると、裏蓋が開く。フィルムを底に入れ、フィルムの先端を上の空フィルムスプールに差し込む。フィルム圧板を上下スライドすれば、120または220フィルムに対応する。フィルムのスタート位置を、120フィルムなら緑矢印、220フィルムなら赤矢印にあわせて巻上げる。裏蓋を閉め、底のノブをC (Close) の方向に回してロックする。

ファインダー・フードを開け、露出計オンさせる。絞り値やスピード値がローライと同様、レンズ上の窓から数字が読めるので、セットしやすい。巻上げクランクはボディの右側にあり、ストップまで時計回りに回し、逆方向に戻す。

ファインダーを見ながらピント合わせをする。ピント合わせノブはボディの左側にある。静かに正面のレリーズボタンを押し、シャッターを切る。レリーズボタンの根元にロックレバーもあり、Lの位置にすると押せなくなる。

撮影終えたら、裏蓋を開け、フィルムを取り出して完了。

ローライに慣れたひとには、全く戸惑うことなく、使用できるカメラ。スタイル上、これと言った特徴はないが、実用に徹した2眼レフ。最後のモデルということもなり、露出計以外に、トラブルも少ないカメラだろう。

デジカメの台頭によって、記録用としての使い方は少なくなるが、機械式カメラの頼もしさ、頑丈さはますます注目されていくだろう。貧弱な蛇腹カメラや、複雑なライカのような小型カメラよりも、2眼レフがその長寿命性が発揮するだろう。最後に生き残るカメラは2眼レフ、そうなるかもしれない。

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