フィルムメーカーのドイツ・アグファ社製中型蛇腹カメラ。

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—- Agfa Isolette III —-
アグファ社 イソレッテ III

手元に色々な機種が転がっており、素材選びに困ることはないが、まとまりのある文章に仕上げるには根性が試される。幸い、仕事ではないし、気が向いたときに書けばいいので、気長にお付き合いくださいね。

今回はドイツのフィルムメーカーアグファ社製のカメラ紹介。フィルムメーカー、例えば、アメリカのコダック社や、日本の富士写真や小西六等も、色々なカメラをつくってきた。しかし、フィルム消費が目的なので、高級機よりも、大衆の手が届く価格帯のものが多かったようだ。より安いコストで、より多くのひとに撮影してもらう、そういう発想が根底にあっただろう。アグファ社から発売されたさまざまなカメラも、大衆向けのものがほとんど。名機がなかにいくつかあったが、全般的に評判はとくに日本ではそれほど高くなかった。

本機イソレッテIII は120フィルム使用の中型蛇腹カメラ、1950年代発売のイソレッテシリーズ最終モデル。距離計の内蔵がその特徴。レンズには連動しないが、ふつうの撮影には十分だろう。なお、同じカメラが、アメリカでは Ansco Speedex Special “R”というブランドで発売されていた。実力のある証とみていいだろう。

まとまりのある外観。左右両側にカーブしながら下がるファインダーのデザインが魅力的。レリーズボタンと前扉ロック解除ボタン、巻上げノブと被写界深度ダイアル、うまく左右対称に配置してある。その前扉ロック解除ボタンを押すと、前扉が勢い良く開くので、手で押しながらゆっくり開放してやるといいかも。

難点は蛇腹の弱さ。ツァイスイコン社製と比べ、角のところに光線漏れが生じる個体が多い。数十年も経ったので仕方のないかもしれないが、実写してしっかりした蛇腹のものを選ぼう。他の部分、ファインダーやシャッター等は、整備しやすいタイプなので、蛇腹さえしっかりしていれば、結構長く使えるだろう。

<スペック>
型 名 アグファ社製 イソレッテIII
     Agfa Isolette III
生産国 西ドイツ(1950年代)
使用フィルム 120、12枚撮影可能。6x6cm画面
レンズ Agfa Apatar 85mm F4.5、コーティング有、自社製、メートル距離表示、最短撮影距離 1m
シャッター Prontor-SV、B・1~1/300秒、MXシンクロ、セルフタイマ付
距離計付き、センター丸型2重像イメージ。ファインダーにほかに変わった表示はない。
露出計ない。
2重撮影防止機構内蔵。巻上げないと、レリーズボタンが押せないタイプ。なお、隣に小さな窓がついてて、赤点表示だと押せない警告となる。
被写界深度目盛がついている。
1枚1枚のフィルム出しは、裏蓋の赤窓から目視で確認するタイプ。自動ストップ機構ではない。

変わった使い方の少ないカメラだ。

<使い方>
カメラ横の裏蓋ロックレバーを下にスライドすれば、裏蓋が開く。左側のフィルム押えを引っ張り出して、フィルムをセットする。右側に空のスプールを用意し、巻上げノブを上に持ち上げてからセットする。フィルムの装着が完了したら、裏蓋を閉め、赤窓から数字1が見えるまで巻上げノブで巻上げる。

露出は外付け露出計か勘で決めよう。絞りセットレバーはレンズの周りにある。シャッタースピードはレンズ周りのスピード調整リングを回してセット。シャッターチャージレバーをチャージしておく。

距離計で被写体までの距離を測る。ファインダーから2重像をみながら、レリーズボタンの隣にある、距離合わせダイアルを回す。2重像自体は明るく、見やすい。2重像がぴったしあったところの目盛をレンズに移す。つまり、レンズを回し、目印◆に同じ距離目盛がくるようにする。

人差し指で静かにレリーズボタンを押し、シャッターを切る。裏蓋の赤窓からつぎの数字を確認しながら巻上げノブを回し、つぎの撮影に備える。12枚の撮影が終了した時点でフィルムを取り出す。日の当たらないところで裏蓋を開ける。

前扉の収納だが、レンズの左右両側のタスキを中央のところから左右両手の親指で押しながら、人差し指で前蓋を押し戻す。慣れると簡単。
</使い方>

派手さはないが、堅実に働いてくれるタイプ。蛇腹なので、光の乱反射も少なく、キレイな写真が撮れるはず。お勧めのアグファ。

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