本日の朝刊に、古き良き「昭和時代」の特集がスタートした。一眼レフのニコンF、本田のスーパーカブC100、ソニーのトランジスタラジオが紹介された。安かろう悪かろうと言われた日本製品が先行の米製品に勝った象徴的な存在とも強調した。

バイクやトランジスタラジオはさて置き、カメラについてはニコンFが独創的かというとそうでもなかった。一眼レフの元祖・東ドイツIhagee社製 Exaktaをベースにペンタックスに開発されたクイックリターンミラー機構を取り入れ、レンジファインダーカメラで築き上げてシャッターを組み合わせたものだった。最大の強みは故障しにくく、壊れないところだった。現役で稼働するニコンFはいまでも数多く存在する。使いにくいが、ニコンFシリーズでは最も信頼のおけるものかもしれない。

しかし、デジタルカメラに変わったいま、壊れない、故障しにくいことはほとんど話題に登らない。何十年も同一デジカメを使うことは想像できないからだ。つまり、価値観が転換してしまったのだ。新しい付加価値をつけることは、Made In Japanの最大の弱みと言っていいだろう。現存の技術を組み合わせるだけでは、昔ほどモテはやらない。

再び Made In Japanの時代は来るか。例えば、高価な米国製計測器には手を出したくてもできない。かといって中国製にもリスクを感じる。安くて良いものを日本製に期待するひとが多いが、日本メーカーはなぜか応えてくれない。ソニーと技術提携したTektonix社や、横河電機と提携したHewlett-Packard社が手を引いたのは深いわけがありそう。

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