実験用電源をもう一台つくりたい。PIC+LCDを取り込みたいので。
ACアダプターがゴミのようにジャンク屋に転んでいることは分かっているが、安心して使える自家製がいい。定電圧・定電流電源となるとACアダプターではなっていないのがほとんど。
トランスの調達が一番の問題だが、手持ちを分解して利用することにした。出力が5Vと26Vの2系統、中身も綺麗に作られているもの。どこかの商品だったかもしれないが、メーカーや型番が見当たらない。測ってみたら、トランスの2次コイルは開放電圧が35v-0、9.3v-0-9.3vのようだ。そこから26Vと5Vが作られたのだろう。ほかに、放熱器も利用できろう。
プラマイ電源が欲しいが、このトランスでは難しいので、単電源にする。それと、電流はどこまで流せるかが解らないが、1Aぐらいは大丈夫だろう。
ということで、トランスをみてつくる電源のスペックを次のようにした。
<スペック>
<チャネル1>定電圧・定電流
電圧 1.25 ~ 20V、連続可変
電流 ~ 1A、連続可変
<チャネル2>定電圧
電圧 3, 5, 6, 9, 12V、不連続可変
電流 ~ 0.5A
10回転可変抵抗でチャネル1の出力リミット電圧および電流を設定できるようにする。
なお、LCDには以下の項目を表示したい。
<チャネル1>
現在の出力電圧・電流。
設定したリミット電圧・電流。
<チャネル2>
現在の出力電圧・電流。
<全般>
電圧・電流はすべて3桁表示(PICのA/D性能による制限)
表示の分解能 電圧 0.1V、電流 0.01A
表示の更新周期 0.1秒
常時バックライト付
スペックについて、現行商品も参考にしているが、日本では菊水電子とテクシオの製品は有名だ。ただ、設計がやや古く、米国Agilent製に価格的優位性があまりないようだ。買うならAglient製がいいかも。
なお、定電圧・定電流の動作について、菊水電子の取説がわかりやすい。
さて、以下は考えているチャネル1の回路図。A~Eの5点をPICのA/Dに取り込めば、電圧・電流の計測になると思うが、テストする余地がある。また、熱対策をどうするか、悩むところ。リレーおよびセメント抵抗2つを導入し、最悪10Wずつの熱を消費するようにした。最後の残り約10Wは2つのLM317に頑張ってもらう。ただ、リレーの信頼性は気になり、10年、20年をもつものだろうか。フェールセーフという観点から、リレーが死んだら10Ω抵抗が入るようにした。本来ならば、抵抗ではなく、タップ付きトランスを使うべきだろう。F、Gの2点にPICからの制御信号を入れる。
回路図