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進化という言葉に、弱肉強食のイメージが付きまとう。しかし不思議なことに、共生関係で助け合いしてきた生物も多い。

東南アジアの熱帯雨林の植物「マカランガ」は、2種類の虫と共存関係にあるという。マカランガは歯や幹から栄養たっぷりの粒を分泌し、これを目立てにアリがやってくる。アリはマカランガの幹の中の空洞に住みつき、マカランガを食べるような外敵が近づくと、それを追い払う。この粒だけでは食料不足なので、マカランガの樹液を吸って体から甘い露を出すカイガラムシを空洞に飼う。

このような共生関係を結ぶのは約300種類あるマカランガ類の中で26種だけ。アリもカイガラムシもやはり一部の種に限られている。1千万年くらい前に起源を遡ることができる。それ以来、互いに影響を与え合いながら、共生関係を進化させてきた。

長い年月を経てできあがった共生関係は絶妙。一部のマカランガは、幹の表面がすべすべのワックスで覆われているので、上がり下りできるのは用心棒として役立つ特定のアリだけ。鳥やサルに狙われる恐れに常にさらされるマカランガは粒の分泌量が多く、凶暴で強いアリをおびき寄せる。逆に粒の少ないものは、樹液を吸うカイガラムシが多く飼われても、それで枯れたりはしない。幹の表面にある物質のニオイから、アリたちは自分の共生相手のマカランガを見分けているのだという。

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