占いを信じるほうだろうか。次の文章を読んでみて。

「人前ではつとめて明るく振舞うけど、実はナイーブで傷つきやすい面を持っており、性格的にも弱い部分がある。内向的な性格で、実はロマンチストな寂しがり屋さん。人から好かれたいという気持ちがあっても、うまくそれを言い表すことができなくて歯がゆい思いをしたことがある。いま、友達付き合いや恋愛面で悩みを抱えているようだ。」

読んでみて、結構当たっているなと思ったのではないだろうか。しかしこの文章は別に星座や生年月日を調べて書かれたものではない。不特定多数の、どんなに人にもどこか当てはまるように書かれたものなのだ。

この文章を読んで、ことごとく自分を言い表していると思った人は、かなり思い込みの強い人ともいえる。

このように誰にでも自分に当てはまると感じさせることを「バーナム効果」という。そのような効果をもつ文章には2つの特徴がある。

1.抽象的で曖昧な表現が多い。
2.誰もが思い当たることが並べられているので、どれかは自分に当てはまるように書かれている。

人間関係や恋愛面では、誰もがそれなりの悩みを抱えているので、こういう文章を読むと、つい、自分のことを指摘されたような気になってしまう。

また、人は当たっているところだけ注目してしまう心理傾向がある。占いが当たっているように感じるのは、実は、占われた本人が、占いの中から自分に当てはまる部分を積極的に探そうとするからなのだ。占いを信じやすい人は、その傾向がとても強いといえる。

このタイプの人は「自己正当性」したがる傾向も強い。自分がおろかな行為をしたときは、誰しもそれをまともに認めたくないものだ。そのために「このことは占いに出ていた。だから、こんなことをしてしまったのは天命であり、仕方がなかった」と、自分に対して言い訳や理屈をこねるのだ。

人は自分の中に矛盾する考えや意見などを抱いたときに生じる緊張状態から逃れるために、言い訳をしたり、他人や出来事のせいにしやすい。つまり、なんとか自己正当化をしようとするのだ。占いを信じやすい人は、実は占いをたてにすることで、自己正当化し、弱い自分を守っているのだ。

毎日欠かさず、占いをみている人が周りにいるが、自分はあまり信じないし、占いたい気持ちもない。

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