数学関連の書籍を1ヶ月間に数十冊つまみ読みしたけど、普通の書籍に関心がないわけではない。手元の iPad Air を活用して、電子書籍を探してきて読むことにした。なお、お金を出すまで読む気はないので、無料というのが大原則。

まずは内蔵アプリの Newstand。無料で読める新聞はほとんどないのが心外。The Wall Street Journal ぐらいしか見当たらない。多くの無料と謳っているものはインチキ。ということで、アプリ Newstand は削除しても良さげ。削除できないところが悔しいけど。

つぎは内蔵ブックリーダアプリのiBooks。無料で読む書籍は多く見つかるが、著作権の切れるものはやはり古い時代の書物に多い。また、科学関係は案外少ない。多くの日本語書籍は青空文庫と重複。

PDFファイルもiBookで読めるのがよい。PDFフォルダがコレクションにデフォルトで入っており、削除は許されない。そこで、昔につくっていたPDF形式の電子書籍数十冊をDropbox経由で、PCからDropbox、さらにiBookという転送手順でiBooksに移植完了。

App Storeのなかから、適当なブックリーダをダウンロードして試し、気に入らなければ削除ということを繰り返した結果、2つのアプリがいまのところでは残っている。一つ目は i読書、青空文庫リーダ。作者名別、作品名別で書籍を探すわけだが、検索機能が弱すぎる。Webブラウザでキーワード検索をして、良さそうな書籍を i読書で読むのが自己流。科学関係は大変少ないのが残念。死後50年以上の科学者が数多くいたけど、そこまで再入力して青空文庫に収めるボランティアがあまりいないことかもしれない。自分だったら、人類の共通財産を思うと、科学関連を真っ先に電子化したいけど。

科学関連の書籍だと最新ものがベストと考えるひとは多い。新しい見地がつねに発見され、追加されると考えられているからだろう。しかし、最先端の科学技術関連はそうかもしれないが、大学生までが読む、入門関連だと昔の本が逆にいいと思うものは実は数多くある。名著というものはやはり時代の洗礼をうけないといけないし、数学者高木貞治の著作物はいまでも超えられないと言われている。

それでも、青空文庫に明治、大正、昭和初期の名著が数多くあるのが強み。先人たちの考え、ものの見方を読むといつも感心させられる。

2つ目のリーダは中国語専用になるが、「必読歴史書」という名のアプリ。歴史書だけと思ってはいけない。書作権に非常に曖昧な国なので、あらゆるジャンルの本が読める。中国語だけというところは残念。

感動というか、事実をそれによって知った書籍を2冊紹介すると、まずは「温故1942」。内容は1942~1943年に中国河南省で起きた大自然災害。それによって、3千万人のうち300万人が飢死したという。樹木の皮を食べ、野草を食べ、人間までを食べる。自分の生きた子どもや死体を。当時の蒋介石国民政府はそういう事情は知らず、アメリカ記者の暴露記事によってやっと救済食品が配られたが、腐敗不正によって、被災民の手に実際に入った食料はほとんどないという。

もっとショッキングなのは、瀕死状態の数百万人を救済したのはなんと当時の日本軍だった。兵糧を放出して被災民を救済したのだ。当地の民衆が大感激し、国民政府の軍隊を武装解除した。「民以食為天」、倫理、道徳、ましてや民主主義等は、生か死か、一瞬ではなく、何ヶ月も続き日々の前にはなんの意味もない。その後の中国共産党の政権奪取した理由や、今日の中東革命の成功した要因等は、民衆の生活レベルという視点で理解すれば案外納得する。

2冊目は「量子物理史話」という本。量子力学についての一般者向け解説書。内容は確かめる必要があろうが、因果性を否定する不確定性理論、自然界の連続性を否定する量子化、存在とはなにかを根本から考えさせられる測量等、次々と科学の根底を覆すことが書かれている。光が粒子か波動か(電磁気学的には、電磁波は粒子という考え方はほとんどない)、アインシュタインとボーアとの論争を紹介し、現代物理の大混乱を指摘している。無限に対する現代数学の矛盾、量子現象に対する現代物理の困惑、いずれも現代科学の限界を示している。

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