検索キーワード: 不定積分、有理関数、無理関数。

数学の本に面白いものが少ない。ほとんど記号で記述するものは厳密性が高いと賛同される風潮がある。しかし、自分のような技術系のひとからみると、数学以外のことに関する説明があったり、例題が多いと、応用についてあれこれ想像できるので、より吸収しやすい。結果的に勉強の効率が上がる。

その点、つぎの本はバレー劇「白鳥の湖」になぞって書かれたので面白い。定理を一々厳密に証明しない代わりに、例題やグラフが多く、読者の直感に訴えている。

難破誠著 『複素関数 三幕劇』(朝倉書店、1990年)

140313.jpg【有理関数の不定積分】冒頭、いきなり、有理関数の不定積分は以下の3つに帰着される、と言い切っている。え、本当なのか。自分は疑念の目で見ているが、著者の性格がもろにそこから表れている。

140313-1.png次式のように、分母の有理関数を部分分数に展開できれば、上記のどれかになるかもしれないが、因数分解のできる有理関数は大変少ない。

140313-2.png【無理関数の不定積分】電磁気学ではよく登場するタイプの不定積分。

140313-3.png上の2つはルートの中が2次多項式なので、まだ解けるが、3次または4次多項式になると、楕円積分と言われ、一般には解けない。さらに5次以上になると超楕円積分と言われ、もっと解けない。

不定積分の解く練習は高校や大学でよくやるが、どのタイプが解けないか、なぜ解けないか、そういう知識は残念ながらあまり教えない。解けないことを知るのがもっと大事だと思うけどね。

情報科学の世界では、NP完全問題というのが数多くある。自分はその問題を解けないが、その問題は誰もが解けないほかの問題と同等だということを証明すれば、研究成果になる。

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