アクティブ・ラーニングというのが目下ブームのようだ。教育の現場でゲーム要素を導入し、学生同士がディスカッションすることで、学習内容の理解と学習効果の向上を狙っている。

生まれた背景は学力の低下、教育力の低下、文科省の迷い、新興国の躍進等だろう。要するに教育の現場は危機的状況にある。

でも調べたら、名称は異なるが、いままでの実験や演習もアクティブ・ラーニングに含まれることがはっきりした。一方的に講義を聴くのではなく、手を動かしたり、脳みそを働かせたりする学習すべてがアクティブ・ラーニングとのこと。

ただ、気になったのが専門知識の伝達・学問の整理といった知的作業は、素人の学生同士の共同作業でできるかという点。

たとえば、無線関係でいえば、電磁気学のマクスウェル方程式を学生が自分達で導き出すことができるか。すでに自力で習得した学生がひとりいれば、なんとかグループワークで方程式を出せるかもしれないが、ふつうでは無理に決まっている。効率良く、また、歴史的背景を理解するには、やはり専門家の伝授が不可欠。

一方的に聴く授業も必要だし、授業内容の消化にグループワークがあったほうがいい。そういう結論を暫定的に出しておこう。

ノーベル賞受賞者の授業が総じて面白くない。自慢話を一方的に喋るだけのひとがほとんど。という興味深いことも調べたらわかった。アクティブ・ラーニングと創造力とは無関係ということか。

グループワークがないとなにもできない、そういう内在的問題を抱えてしまうことはないか、アクティブ・ラーニングを考えて気になったもうひとつのこと。世の中の試験はほとんどひとりでうける。集団面接というのがあるが、例外中の例外といえよう。周りの人に助けてもらえない状況が世の中にいくらでもある。

さらに、天才等はグループワークが合わない気がする。無理やりグループディスカッションに参加させたら、孤立になるだろう。周りが天才の言ってることがわからないし、考えていることが理解できないから。凡人がいくら集まっても凡人の思考しかできないので、精鋭人材の育成に、アクティブ・ラーニングは果たして機能するか、3点目の危惧だ。

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