元旦からのシリーズ特集「大波乱に立ち向かう」が新聞に展開されているが、自分にとってとても勉強になっている。世界各国の学者や専門家の考えや意見はやはり素晴らしい。

今日はノーベル経済学賞受賞者の米コロンビア大学ジョセフ・スティングリッツ教授の言葉。

経済危機の原因について。1つ、住宅ローン担保証券を世界中に輸出したこと。1つ、官民が一体となって、「規制緩和は正しい」という理念を世界に広めたこと。1つ、巨額の貿易赤字が世界の不均衡を引き起こしたこと、と分析した。

また、1997年のアジア通貨危機については、途上国の実情を鑑みず、「規制緩和」や「自由化」だけを良しとする米国流の理念を押し付けたことが失敗につながったと指摘した。

IMF(国際通貨基金)については、ライバルとなる「世界復興基金」といった新システムを創設し、IMFと競わせて、どちらが世界の金融安定に役立つかをみたらどうか、との提案。IMFを抜本的に改革しなければ、危機が繰り返されるという。

国際的な通貨体制については、ドルという唯一の通貨ではなく、複数国の通貨を束ね、「バスケット方式」が良いとの意見。特定の国の経済事情によって価値が左右されなくなるからという。

さらに、厳しい指摘がつづく。市場原理主義に基づく経済は失敗した。政治・経済思想の大転換点を迎えている。共産主義が崩壊したのと同じぐらいの衝撃だ。

◎ ◎ ◎

さて、日本では誰もが言わないことかもしれないが、個人的には、90年代初頭の社会主義が崩壊したと同じく、いまは資本主義が崩壊したと見るべきと考えている。勿論、なにが社会主義か、なにが資本主義か、言葉でいくらでも誤魔化せるが、少なくとも、それまでのソ連のやり方や、アメリカのやり方は全く通じなくなった。

世界に災害をもたらした規模といえば、ソ連流社会主義よりも、アメリカ型資本主義は何百倍も大きく、破滅的だ。今日の世界をみる限り、巨悪の根源はまさしくアメリカ型資本主義にあるといいたい。

アメリカに距離を置くことで生き残りを図る。それがベストな選択だと思っているが、いまの日本はいつまでもアメリカに追随したい、ということをやっているのでとても心配だ。まあ、アメリカ自身も社会主義のやり方の一部を取り込もうとしているので、日本の進む道が多少修正されるが。

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